作品データ
あらすじ
アルゼンチンのとある田舎で、夏の間だけ亡くなった父親が遺した家へアマンダと一人娘のニナが訪れてくる。
仕事の都合ですぐに来れない夫を待ちながら、隣人のカローラと出会ったアマンダは不思議と彼女に惹かれていく。
しかし、その土地は度重なる環境汚染に侵食され、重い病気だったカローラの息子にまつわる出来事をアマンダは知るのだった。
登場人物&出演者
・アマンダ(演:マリア・バルベルデ)
代表作に『エクソダス:神と王』、『切り裂き魔ゴーレム』などがあります。
主人公。娘とともにアルゼンチンの田舎へやって来た。夫が仕事の関係で後から来ると言われて待っていた。
何者かの声を聞きながら過去の記憶をたどっていき、自分の状態を見直すように言われる。
近所に住んでいたカローラに同性ながら魅力を感じていて、近くの川で娘を交えて遊んでいた。
カローラの息子ダヴィドが魂を半分切り取った事から、彼の行動について何か不信感を持つ。
最後は農薬の強い毒性によって体を蝕まれ、ダヴィドに緑の家まで頼むも結局は死亡してしまう。
・ニナ(演:ギジェルミーナ・ソリベス・リオッタ)
本作が長編映画デビュー作となります。
アマンダとマルコの一人娘。父親が仕事の都合で田舎へ来れず、母親と一緒に広い家で遊んでいた。
カローラが母親と一緒に話していたが、一人で寝ていると、起きてぬいぐるみを手に遊んでいた。
なぜかカローラに対して不信感を持っていて、今ひとつ懐く事なく母親だけに心を許していた。
ベビーシッターと一緒にいると、ダヴィドがやって来て、家に閉じこもって隠れんぼをしていた。
最後は毒素のある水で重い病気になるが、なんとか助かるが、1年後でも完治まで至っていない。
・カローラ(演:ドロレス・フォンシ)
代表作に『ブエノスアイレスの夜』、『しあわせな人生の選択』などがあります。
アルゼンチンの田舎に住んでいる女性。夫は馬の繁殖で生計を立てて、息子と三人暮らししている。
隣にやって来たアマンダの為に水を持ってくると、お互いに惹かれるところがあって友人となる。
息子が過去に重い病気にかかってしまい、緑の家で魂を半分切り取って助かったと説明していた。
変わってしまった息子は別人として愛せなくなり、アマンダと彼女の娘を羨ましがっていた。
最後はアマンダが重い病気になって、病院のベッドで治療を受けている姿を見て悲しんでいた。
・オマール(演:ヘルマン・パラシオス)
代表作に『XXY/性の意思』、『108時間』などがあります。
カローラの夫。馬を繁殖させて子馬を売って生計を立てている。牝馬を2頭所有して良い種馬を探している。
友人から優秀な種馬を貸してもらい、一頭の牝馬と交尾する姿を見てムラムラして妻にせがむ。
種馬が毒に汚染された水を飲んで瀕死状態となり、息子たちを放って獣医のところに連れて行く。
結局、種馬が死んでしまい、家財道具をほとんど売って生活をなんとか維持している状態になる。
最後は1年後にカローラの姿が家になく、ダヴィドがマルコに車に乗るも引き戻して追い出した。
・マルコ(演:ギジェルモ・フェニン)
代表作に『見知らぬ医師』、『パラメディック/闇の救急救命士』などがあります。
アマンダの夫。先にアルゼンチンの田舎に行っていたアマンダたちより後に来る予定となっている。
仕事が忙しいという理由でアマンダに電話で早く行けないと話し、ケンカのような状態になる。
アマンダから重い病気になったと電話をもらい、彼女が死んで娘も病気になりながら助かった。
最後は1年後に再び田舎を訪れ、オマールに詳しい話しを聞こうとするが結局は追い出された。
・ダヴィド(演:エミリオ・ボダノビッチ)
代表作に『少女Aの殺人/容疑者ドロレスは、本当にカミラを殺したのか?』、『Common Blood』などがあります。
カローラとマルコの一人息子。両親に大切に育てれている。特に母親から多大な愛情を受けてノビノビと育つ。
種馬が柵から逃げ出してしまうと、母親と一緒に連れ戻す為に出かけ、水たまりで遊んでいた。
実は水に毒素が含まれており、重い病気になって緑の家に行って祈祷師によって魂が半分となる。
以前と違う性格になった事から母親の愛情がなくなり、常に上半身裸でほとんど外で過ごす。
最後は病気になったアマンダを緑の家に連れて行こうとしたが、間に合わずに死に際っを看取る。
・ネーナ(演:マカレナ・バロス・モンテロ)
本作が長編映画デビュー作となります。
緑の家に住んでいる老女。田舎の人間が病気になると病院よりも先に来るのが常識となっている。
重い病気になったダヴィドを連れて来たカローラを出迎え、すぐに症状を見て危険視していた。
魂が半分になっても育てる決意はあるかとカローラに聞いて、承諾を得てすぐに儀式を開始した。
最後は重い病気が治ったダヴィドをカローラに引き合わせ、すでに別人となった彼を合わせた。
感想
[個人的な評価]
本作はNetflixで独占配信された作品となります。
この作品はサマンタ・シュウェブリンの小説が原作となっているようです。
あまり見かけないアルゼンチンの作品となりますが、まさかの抽象的な作家性を押し出した内容だと思いませんでした。
多分、本作は農薬の毒性による環境汚染をベースにしていますが、本作はあくまで抽象的な表現しかしていない。
以前まであった作家性を重視したNetflixらしい内容で、邦題のやる気のなさからも分かります。
とにかく、何が言いたいのか最後まで直接的な表現をせず、回りくどい演出で鑑賞する側に伝えようとしています。
もう一つのテーマに母親と子供の関係性を描いていて、特に距離が近い両者について何か伝えようとしています。
ただ、本作は全体的に抽象的な表現しかないので、鑑賞する側が受け取るメッセージが違ってくるかもしれません。
何度も書いてきましたが、個人的に物語の結末は作っている側からハッキリとしてモノを提示して欲しいです。
しかし、何度も書いていますが、抽象的な表現を重視する本作に明確なオチなど求める事が間違っています。
こういう作品は難解だと考察して評価する映画レビューサイトがあるけど、それは単純に分析している人たちの自己満足です。
個人的に映画というのは観ている側にどれだけ娯楽性を与えるかに重点を置いていて、本作はそれと正反対の内容でした。
なので、本作は最後まで面白いとは一切思えなかったが、唯一主人公がキレイな女優だった事が救いでした。
せっかくホラー映画やサスペンス映画を期待していたのに、こういう作り側の自己満足で終わるような作品に時間のムダを感じてしまいます。
だったら、アルバトロスなどが提供するクソ映画を鑑賞した方が面白いし、様々な角度から楽しめると改めて感じました。
こういうタイプの作品はなるべく当たらないようにしたいが、一度鑑賞したら最後まで鑑賞するのが自分のポリシーなので仕方ないです。
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