【貪る。】VD-837

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洋画

作品データ

公開年月 2012/05/06
ジャンル ホラー
原作 なし
監督 グレッグ・オリヴァー
脚本 マーク・ランドー
製作 ジュリー・バック、マーク・ランドー、ほか
製作国 アメリカ
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

ニューヨーク・シティのとある古いフランス料理レストランで女性の遺体が発見された。
彼女は病気の息子の手術費を稼ぐ為、遠くエルサルバドルから出稼ぎにやって来たシングルマザーで、レストランでは掃除と雑用をこなしていた。
そんな彼女は人々の都合のいいようにしか扱われず、給料もやり甲斐も搾取される日々を送る中、レストランで不可思議な出来事が起き始めるのだった。

登場人物&出演者

ルーデス(演:マルタ・ミランス)

代表作に『ラブストーリーズ/コナーの涙』、『シャザム!』などがあります。

主人公。エルサルバドル出身のシングルマザー。ニューヨークのフランス料理レストランで掃除と雑用として働く。

母国に残した重病の息子の高い手術費を稼ぐべく、パワハラとセクハラに耐える毎日を送る。
誰にも相談できない日々を過ごし、唯一電話越しで聞こえる息子の声だけを励みに頑張る。
仕事の最中に幽霊のようなモノを見るようになるが、誰にも言えないまま一人で耐えていた。
ビックリして外に飛び出し、偶然出会ったフランキーと話すようになって少し心が軽くなる。
男性客から下の世話をする代わりに金を受け取るが、その後は後悔して体調を崩していた。
女性オーナーと男性シェフからパワハラとセクハラを受け、フランキーのおかげで耐えた。
幽霊がついに攻撃を始めてしまい、店から出ようとしてフランキーも殺され追い詰められる。
実際は息子の死を知っていて受け入れられず、男性客を殺害して金を盗んで死体を処分した。
最後は幽霊たちに追い詰められて階段から落ちて、頭を打った衝撃でそのまま死亡した。

フランキー・キャラハン(演:ブルーノ・ガン)

代表作に『ハンガー・ゲーム2』、『バチカン・テープ』などがあります。

スキンヘッドで大柄な男性。店の前を通ったところで出てきたルーデスにぶつかり、コーヒーをこぼしていた。

すぐにルーデスの心配をしていたが、彼女からコーヒー代を渡されてそのまま追い返された。
仕事を終えてコーヒーをルーデスに持ってきて、朝食をごちそうになって息子の話しを聞く。
幽霊に追われるルーデスが店から飛び出し、何事かと相談をしてなんとか励まそうとした。
最後は幽霊から逃げるルーデスを助けようとしたが、裏の本性の彼女になぜか殺されていた。

ビリー(演:タイラー・ホリンガー)

代表作に『オズの魔法使い』、『Old Fashioned』などがあります。

フランス料理レストランの男性シェフ。レストランのオーナーであるクリステンと肉体関係を持っている。

以前からルーデスに対して下心満載で見ていて、無愛想な彼女が気になってチャンスを待つ。
営業が終了してから店の裏でオーナーと楽しんでいると、ルーデスに見られても笑っていた。
ついにガマンができなくなってロッカーにいたルーデスに迫るが、股間を掴まれれてしまう。
最後は本性を暴いたルーデスに包丁で刺され、死体は他と同じく奥の冷蔵庫に放置される。

クリステン(演:カーラ・ジャクソン)

代表作に『Triggerfish』、『The Firefly and the Bride』などがあります。

フランス料理レストランの女性オーナー。ルーデスを掃除と雑用で雇っているが移民として見下している。

レストランの営業が終わってルーデスが来て掃除させ、食事も簡単なモノなら許可していた。
男性シェフであるビリーと肉体関係を持っていて、ルーデスに見られると脅迫をしていた。
営業が終わって一日の集計をしていると、それを見ていたルーデスにブチ切れて追い出した。
最後はルーデスに背後からワインボトルで頭を何度も殴られ、死体は冷蔵庫に放置された。

クラザーズ刑事(演:デヴィッド・コンリー)

代表作に『サロゲート』、『ブラック・スキャンダル』などがあります。

フランス料理レストランで起きた事件の捜査をするベテランの刑事。死亡したルーデスの遺品を調べていた。

息子の写真を見てから携帯電話を見つけると、すぐにかけて母親に繋いで部下に通訳させた。
母親にルーデスと最後に電話した時期を聞き出し、事件の真相を暴こうとヒントを得ていた。
ルーデスは息子の死を知っていたが、未だに手術費やオモチャを送る状況を聞いていた。
最後は部下が店の奥の冷蔵庫で複数の死体を発見し、現場に来て見て表情を歪ませていた。

感想

[個人的な評価]

評価 :2/5。

本作は『極悪レミー』で知られるグレッグ・オリヴァーが監督を務めています。
この作品はアメリカにおける移民の貧困による現実をテーマにした内容だと言えます。
主人公はエルサルバドルという遠い異国からやって来た移民のシングルマザーで、母国に残してきた息子は重病で手術費が必要となる。
そこで母親は単身アメリカのニューヨークに渡り、フランス料理のレストランで掃除や雑用しながら手術費を稼いでいく。
安い賃金で雇われているだけじゃなく、オーナーやシェフたちから見下され、男性客たちからセクハラのような視線をもらってしまう。
それでも息子を助ける為に働き続ける主人公の母親としての精神的な強さがあって、90分のうち60分以上も彼女の平凡な日常を淡々と描いています。
唯一、主人公にとって心の安らぎである息子の声を電話から聞いて、職場で行われる数々のパワハラやセクハラに耐える姿はとても痛々しく気持ちの良いモノじゃない。
もしかすると、本作よりも劣悪な環境で仕事をする移民たちもいて、決してファンタジーの話じゃない社会問題の一つとも言えるだろう。
特に主人公は薄着なせいで男性たちからの視線が分かりやすいぐらい下心満載で、逆にそのような服装しているからと言われても仕方ない。
そんな中でレストランで幽霊のような存在を見ていくと、いよいよ主人公の精神もギリギリまで来て帰国するかという状況までになる。
これが70分ほど続いていき、何か起きそうで何も起きない状況が続くから似たようなシーンの連続に正直言って退屈で意識を保つだけで精いっぱいでした。
ようやくラストの20分になって主人公の周りで起きていた出来事が描写され、なぜ死んでしまうような結末になるのか分かります。
主人公の心の支えである息子がすでに死んでいて、それを認めない為に暴走しているという予想は中盤辺りからなんとなく分かってくる。
ただ、失うモノがなくなって心が壊れてしまった主人公が恨みを晴らしていくだけになってしまい、逆に移民たちの苦しみよりも危険な存在という印象が強く残った。
結果的に自業自得な結末を迎えてしまった主人公だが、移民たちの大変をテーマにするなら別の方法でも良かったと思うぐらい微妙な印象を受けました。

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