作品データ
あらすじ
元エリート兵士のエモンは8年間模範囚として刑務所に服役して釈放された後、ついに別居していた妻と幼い娘と自由の身で再会する。
しかし、世界は爆発的に拡大する“謎のウイルス”によって感染者は増加し続け、大混乱に陥っていた。
国民の80%が凶暴化した世界で、エモンは特殊部隊のスキルを活かし、家族を救い出す為に危険な都市を駆け抜けるのだった。
登場人物&出演者
・エモン・マラシガン(演:ブランドン・ヴェラ)
代表作に『BUYBUST/バイバスト』などがあります。
主人公。元アメリカ軍特殊部隊のエリート。暴力行為で服役するも8年間模範囚として過ごして仮釈放が認められた。
ティモイが他の囚人と揉めて仲裁に入って相手を殴り倒し、そのせいで独房に入れられる。
刑務所に感染者が入り込んでティモイと脱出し、妻たちがいるアパートへ来て合流していた。
逃げていたデヴィッドを助け、オスカルの部屋に避難して娘との再会を喜んで手話を披露。
最後は多くの感染者を一人で倒すも噛まれ、妻と娘と別れを告げてアパートで感染者となる。
・シェリル・マラシガン(演:メアリー・ジーン・ラスティモーサ)
代表作に『Santigwar』、『Damaso』などがあります。
エモンの妻。夫が刑務所にいるせいでシングルマザーとして、仕事と子育ての両立に頭を抱えている。
アパートで寝ている友人からの電話で目を覚まし、廊下で感染者に遭遇して娘と逃げ出した。
人混みのせいで娘とはぐれてしまい、一人で探しているところで感染者に襲われるも助かる。
刑務所から来た夫に助けられると、娘を探す為に出てオスカルたちのところで再会を果たす。
最後は暴走するオスカルを殺害して、夫の感染を知って娘と一緒に安全なところへ向かった。
・ジェーン・マラシガン(演:フレイヤ・フューリー・モンティエロ)
本作が長編映画デビュー作となります。
エモンとシェリルの一人娘。耳が聞こえず言葉もしゃべれない。何か用があった時はベルを使って呼び出す。
父親が刑務所にいる事は知っているが、無様な姿を見られたくないとして面会に行けない。
夜になって廊下で感染者が母親を襲うのを知らず、ベルを使ったせいで狙われるも助かった。
逃げ出す途中で母親とはぐれてしまい、タンスの中に隠れるも避難してパウロたちと合流。
最後は父親が噛まれて残ると言われて涙を流し、結局は母親と一緒に安全な場所へ避難した。
・ティモイ(演:ペペ・ヘレーラ)
代表作に『あなたがボス』、『ホゴシャはつらいよ!』などがあります。
エモンと同じ刑務所に入っていた囚人。天涯孤独で家族や知り合いがおらず、いつもエモンとつるんでいる。
なぜか手話ができてエモンの為に教えていたが、あまりにも覚えが悪すぎて呆れてしまう。
仲間をチクったとして他の囚人に狙われるが、その度にエモンが来て助けてもらっていた。
感染者が発生してエモンと刑務所を脱出すると、彼の妻と娘を探す為にアパートへ向かった。
最後はデヴィッドを助ける為に囮となるが、袋小路に入って対処ができず食い殺された。
・デヴィッド(演:ヨハンス・リーバイ・ブイエ)
本作が長編映画デビュー作となります。
アパートの住人の少年。両親と一緒に住んでいて、シェリルやジェーンとは顔見知り。
感染者が発生してアパートが地獄絵図となると、一人で逃げ出して隠れて過ごしていた。
エモンたちが来て助け出されると、ジェーンが別の階にいると話すもシェリルを見ておらず。
母親を見つけるも感染していて、ティモイの説得で逃げるも袋小路になって彼が囮になった。
最後は父親と再会するも感染していて、ジェーンたちを襲おうとしてエモンに倒された。
・オスカル(演:ジョーイ・マルケス)
代表作に『バトル・オブ・モンスターズ』、『牢獄処刑人』などがあります。
デヴィッドの父親。いつものように夫婦喧嘩をしている。デヴィッドは本当の息子ではないが大切にしている。
感染者がアパートを襲撃して部屋に閉じこもって、銃を手にして警戒して状況を見ていた。
近所の住人が助けを求めて部屋に入れる代わりとして、息子を探そうと外へ出ていった。
ジェーンたちが襲われるところで登場して助け、エモンが息子を助けた事で感謝していた。
最後は感染した息子をエモンが殺害して恨みを持ち、シェリルを追い詰めるも結局殺された。
感想
[個人的な評価]
本作は元UFCファイターで現ONE世界ヘビー級王者のブランドン・ヴェラが主演を務めています。
この作品は『The Ghosting』で知られるジョーイ・デ・グスマンが監督を務めています。
近年は東南アジアの映画も盛んになっているが、その前から多くの映画を作ってきたフィリピンのゾンビ映画となります。
かなり久しぶりという記憶になっていて、どのようなゾンビ映画を作るのか気になって期待もしていました。
細かいところは潔く切り捨てて、あくまで全力疾走するゾンビ映画としての迫力を出そうとしていました。
基本的に広い場所ではなく、貧困層が暮らすような狭いアパートを舞台にしている上に薄暗いというところが怖さを演出しています。
現代的なゾンビ映画の王道となっていて、あらゆる要素をしっかりと抑えて作品に盛り込んでいる印象がありました。
さすがに多くの映画を作っているフィリピンだけに、参入した東南アジアの他の国よりも上手く作り込んでいます。
主人公を演じるブランドン・ヴェラは無双とも言えるぐらい次々と感染者を倒すが、圧倒的な強さという事はなかったです。
確かに感染者を簡単に倒しているが、最終的に噛まれて感染して家族と別れる事になるから王道とは違った感じだと思えます。
家族とのドラマもそこそこに入れているが、全体的にはスピード感と本物の格闘家によるアクションが良かったと言えます。
ただ、演技の方はブランドン・ヴェラには少し荷が重かったように感じるところがあって、家族ドラマがちょっと邪魔になったような気がしました。
リンク
コメント