作品データ
公開年月 | 2013/07/05 |
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ジャンル | ホラー |
原作 | なし |
監督 | オリビエ・ベガン |
脚本 | オリビエ・ベガン、コリン・ベティエ |
製作 | オリビエ・ベガン、グウェン・デシュノー、ほか |
製作国 | スイス |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
写真家のアレックスは、束の間の休暇を利用して、恋人リヴィアの生まれ育ったルーマニアで過ごそうと訪れていた。
しかし、アレックスは旅先で交通事故に遭い病院に運ばれ、その時の輸血が原因でアレックスは奇妙な症状に襲われる。
原因不明の症状に悩まされるアレックスは血に対する欲求が強くなり、それは吸血鬼へと変貌を遂げる始まりだった。
登場人物&出演者

代表作に『Erwan et plus si affinités』、『Rouge』などがあります。
主人公。写真家。恋人であるリヴィアの故郷で交通事故にあって汚れた血を輸血された。
フランスの自宅に帰ると、体中がアザだらけで痛みがあって、写真がなかなか撮れなかった。
ルーマニアで最初はリヴィアと楽しんでいたが、汚れた血の輸血を知って激しく動揺する。
次第に体が変化していると感じ始めると、リヴィアに事実を話し彼女の血を飲んで証明した。
リヴィアから血を与えられても満足できず、個展を開催した治安の悪い場所で人を襲った。
完全にヴァンパイアとして生きる中で、リヴィアが受け入れても毎晩のように食事をした。
最後はいつものように食事をしていたが、背後からショットガンで頭を撃ち抜かれて死んだ。

代表作に『Attention aux chiens』、『La vraie vie est ailleurs』などがあります。
ヒロイン。アレックスの恋人でルーマニア出身。交通仕事に遭ったアレックスを心配した。
故郷でアレックスと酒を飲んで楽しんでいたが、フランスに帰ってから何かと気にしていた。
変貌するアレックスが食事を拒否し、ヴァンパイアに体が変わっている言葉を信じなかった。
すぐに自分の腕を切ったコップに血を溜めてアレックスに与え、飲むとようやく信じる事に。
人を襲わないように自分の血をあげていたが足りず、結局はアレックスの食事に付き添った。
最後はアレックスが死んで血を輸血し、ヴァンパイアになってチンピラたちに復讐をした。

代表作に『地獄の門』、『墓地裏の家』などがあります。
アレックスの母親。ルーマニアで交通事故に遭ったアレックスを心配して様子を見に来た。
変貌するアレックスに気付かず、窓をすべてゴミ袋で覆う状態に撮影と言われて納得した。
息子の頼みで体調が悪いので、注射器を持ってきて血を抜くもリヴィアが預かる事になる。
アレックスの個展が成功して喜んでいたが、途中で帰った息子たちを心配して電話した。
最後はアレックスが死んで墓参りした後、リヴィアが町を出ると聞いて感謝して抱擁した。

代表作に『パッション』、『Schwesterlein』があります。
アレックスの才能に惚れ込んだ個展の主催者。リヴィアに好意を持ち、チャンスを窺う。
なかなか個展の写真をアレックスが揃えず、期日まで迫っていてリヴィアに状況を聞く。
本来はアレックスを含めて個展の話し合い彼が参加せず、なんとかリヴィアを励ましていた。
最後は個展が見事に成功して、リヴィアの気を引こうとスピーチするもほぼ効果がなかった。
感想
[個人的な評価]
本作は数々の映画祭で話題になったと言われる吸血鬼の映画となります。
またしても非常に珍しいスイス映画であり、単独の製作としては初めてかもしれません。
スイスのヴァンパイア映画ですが、かなり王道と違った作りになっています。
ベースとして主人公とはヒロインのラブロマンスがあって、そこに輸血された汚れた血で色々と問題が発生していきます。
ルーマニアと言えば、ヴァンパイアの発祥地として広く知れ渡っているので、ヒロインの出身地をそこにしたのでしょうか。
王道のヴァンパイアは噛まれて変身するが、本作は輸血という手段となっている。
しかも、それは本当にヴァンパイアとなってしまったのか、それとも主人公の妄想で実は違っていたのか分かりません。
そこら辺は物語のメインであって、実際はメインじゃないから詳しい説明がない。
つまり、ゾンビ映画でウイルス感染するが、その原因が曖昧なまま物語が終わると一緒です。
本作最大の特徴として変貌していく主人公が困惑していく中で、恋人であるヒロインの行動がかなりヤバいと言えます。
主人公がヴァンパイアになった事を確かめる為、すぐに自分の腕を切って血を飲ませる辺りからヒロインの方がヤバいんじゃないかと感じずにはいられないほど恐ろしいです。
その後も主人公の変貌が大きくなって、人を襲わない為に自分の血を与える行動も怖い。
主人公とヒロインは完全に共依存の関係になっていて、お互いがいないと成立しない状態になっているのも恐ろしい。
物語はどういう風に締めるのか気になっていたが、まさかの復讐劇に唖然としました。
共依存の成れの果てと言ってもいい結末であるが、犠牲となったチンピラたちは巻き込まれ損としか言えなかった。
主人公よりヒロインの方がヤバいのですが、劇中で美人と言われているけど、何度観ても納得はできなかったです。
それぐらい絶妙に美人じゃないし、ちょっとばかり年増なせいもあるかもしれない。
そんなヒロインが復讐劇を展開させるが、もう少しアクションの練習は出来なかったのか。
いくらなんでも動きがモサモサしすぎて、ヴァンパイアに変身して強くなったような感じがまったくしなかったです。
ヴァンパイア映画として面白くないが、共依存で相方を失った時、どんな恐ろしい事になるのか分かる作品でした。
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