作品データ
あらすじ
おもちゃデザイナーとして働く実家暮らしの男性ジャックは、35歳の誕生日に事故で両親を亡くす。
仕事でも失敗してお金に困ったジャックは、ついに追い込まれて家を売る事を決意する。
ジャックは部屋にある思い出の品を処分していく中で、幼い頃に大切にしていたぬいぐるみのベニーを捨てようとするも思わぬ出来事に襲われるのだった。
登場人物&出演者
・ジャック(演:カール・ホルト)
本作が長編映画デビュー作となります。
主人公。オモチャ会社の開発部長を務める。ライバルの同僚に出し抜かれ、誕生日に両親が不慮の事故で死亡する。
余儀なく一人暮らしをするが、家のローンと会社で降格となって給料が半減して困窮する。
仕方なく家を手放すと決意する中で、ドーンの助手となった事で大きく運命が変わっていく。
ベニーのデザインを社長が気に入って、ドーンとも親密な関係になるもベニーが暴走する。
最後はベニーが警察に射殺され、家を売り払って無罪放免となり、ドーンと人生をやり直す。
・ドーン(演:クレア・カートライト)
代表作に『The Eschatrilogy: Book of the Dead』、『Souljacker』などがあります。
ヒロイン。ジャックの同僚で製品管理部長を務めている。ジャックが助手として就任して一緒に仕事する。
最初からジャックを気に入って色目を使っていたが、デザイナーとして絵を描かず助言する。
ジャックと一緒に仕事をしていくうちに親密な仲になり、家に招かれると彼の過去を聞いた。
自分も両親を亡くしジャックの気持ちが分かるが、ベニーの暴走で追い詰められてしまう。
最後は過去の人形に追われるも反撃して倒し、解決するとジャックと一緒に過ごす事になる。
・リチャード(演:ジョージ・コリー)
本作が長編映画デビュー作となります。
ジャックの同僚で調子に乗っている。自分の名前をフランス風の「リシャード」という発音にこだわっている。
スランプ状態のジャックと違って新しいオモチャを社長が気に入り、トロフィーをもらった。
調子に乗ってジャックがもうすぐクビになると話し、自身が開発部長になると豪語する。
ベニーのデザインを社長が気に入ると、立場が逆転してアイデアを出しても不作用にされる。
最後はベニーが正体を暴いてジャックの家に逃げるが、自分のオモチャに殺されてしまう。
・ロン社長(演:ジェームズ・パーソンズ)
代表作に『Parrallel Lines』、『SeaView』などがあります。
ジャックが勤務するオモチャ会社の社長。愛犬のプレシャスを会社に連れて可愛がる。売上至上主義。
開発部長であるジャックがマトモなデザインを出さず、リチャードを気に入って入賞させる。
ジャックが両親を亡くした事を知らず、クビか降格を言い渡してドーンの助手にしていた。
休日の旅行でジャックに愛犬を強引に預けて出かけるが、帰ると殺された事でクビにした。
最後はベニーに捕まりジャックが犯人と思ったが、ベニーに殺され心臓を抜き取られていた。
・タラ(演:リディア・ホリハン)
代表作に『Sunset Dreams』、『Patients of a Saint』などがあります。
以前ジャックと家にデートをしていた。ジャックの部屋にオモチャが大量にあって怖くなって逃げ出した。
後日、ジャックが家を売りに出していて、不動産の担当者に連れられるとデートを思い出す。
担当者と家を見回っていたが、他人を毛嫌いするベニーに追い詰められ屋根裏へ避難した。
ジャックが帰宅しても出てこれず、ずっとベニーに監視されていると知って息を潜めていた。
最後は屋根裏から出られず、ジャックとベニーの戦いが終えても存在を忘れられ餓死した。
・ベニー(声:不明)
子供の頃にジャックが母親からもらったぬいぐるみ。35歳になったジャックは今でも大切にしている
ジャックが家を売りに出す時に捨てられる事になると、自我を出して顧問弁護士を殺害した。
自由に動いてジャックの前に出ると、良き友としてデザインのヒントをあげていた。
ドーンが登場した事で嫉妬して、社長の愛犬を殺害し、ジャックたちを追い詰める事になる。
最後はジャックの為にドーンたちを狙うも警察による銃撃を受けて、そのまま絶命した。
感想
[個人的な評価]
本作は『未体験ゾーンの映画たち2023』にて上映された作品となります。
この作品はカール・ホルトが主演、監督、脚本、製作を務めています。
カール・ホルトが縦横無尽の活躍をする低予算の作品となるが、ハッキリ言って全体的にチープな作りとなっています。
明らかに微妙なCGを使っているのは分かりますが、それを敢えてやっているところに親近感があります。
主人公は見た目からダメ人間にしか見えない説得力があって、デザイナーという技術職とも思わせないところがありました。
そこに突然ぬいぐるみが命を宿して動くが、まさかの偏愛とも言える感情によって殺しを当たり前のようにやってしまう。
まず、ぬいぐるみが普通に動いているところが疑問になるけど、この作品ではそれを考えるのが間違っています。
とにかく、起きている事を素直に受け止めるような内容で、これを受け入れないと楽しめない作りとなっています。
チープであるところを逆手に取って作れているので、こういうタイプの作品が好きな人には強く刺さると言えます。
物理的な動きなんかも考えるべきじゃなく、動いているぬいぐるみが凶悪であって、主人公の為という理由だけで殺害を重ねるのは恐ろしい。
それで終盤でのぬいぐるみを倒す為だけに大人三人が本気で罠を仕掛けるシーンなんかも、この作品のチープさをいい意味で強調している。
スケールが非常に小さいのはイギリス映画らしい感じで、チープさを含めて逆手に取っているところが面白いと感じました。
あくまで一発ネタとしての作品として考えるなら面白いが、これで続編が出たら失敗しそうなので素直にこれだけで終えるべきだろうと思います。
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