作品データ
あらすじ
スラム街出身で休職中の男デルは、深い考えなしに全身麻痺の大富豪フィリップの介護人の採用面接にやって来る。
フィリップはハンディキャップのある自分に対して、遠慮もない態度で接するお調子者のデルを気に入り、秘書イヴォンヌの反対を押し切って採用してしまう。
案の定、介護の経験もなく、生活習慣もまるで違うデルは、次から次へと失敗やトラブルを重ねていくのだった。
登場人物&出演者
・デル・スコット(演:ケヴィン・ハート)
代表作に『最’狂’絶叫計画』、『ジュマンジ』シリーズなどがあります。
主人公。スラム街出身の黒人青年。過去に何度か刑務所に服役している。求職中となっている。
刑務所に戻される理由で求職票にサインを求めるが、なぜかフィリップに気に入られて採用。
介助人の経験がなく悪戦苦闘するが、フィリップとの友情を築く上で教養を身につけていく。
絵を高額で買ってもらい、資金を得ると、フィリップに解雇されて電動車椅子の会社を作る。
最後は意固地になったフィリップを助け、離婚して離れて暮らす妻と子供の元へ戻っていく。
・フィリップ・ラカス(演:ブライアン・クランクストン)
代表作に『リトル・ミス・サンシャイン』、『ゴリラのアイヴァン』などがあります。
ニューヨークに暮らす大富豪。パラグライダーでの事故で全身麻痺になって希望を持たない。
面接での横柄な態度を取ったデルに興味を持ち、イヴォンヌの反対を押し切って採用した。
当初は経験のないデルによる雑な扱いを受けながらも、彼のユニークさに惹かれていく。
文通相手との食事をセッティングされ、結果的に障害者という壁を乗り越えずに失恋する。
最後は自暴自棄になるもクビにしたデルとイヴォンヌも戻り、改めて生きる希望を持った。
・イヴォンヌ・ペンドルトン(演:ニコール・キッドマン)
近年の出演作に『スキャンダル』、『ザ・ゴールドフィンチ』などがあります。
フィリップの秘書。ハーバード大卒。フィリップが全身麻痺になる前から重役として働く。
一度結婚して会社を辞めているが、離婚したおかげで再び秘書としてフィリップを手伝う。
求職票のサインが欲しいだけのデルに不信感を持つが、フィリップに採用されてしまう。
ずっとデルの態度が気に食わなかったが、フィリップと打ち解ける彼を認めるようになる。
最後は意固地になったフィリップに辞表を出したが、デルの計らいで再び戻ってきた。
・マギー(演:ゴルシフテ・ファラハニ)
近年の出演作に『タイラー・レイク/命の奪還』、『バハールの涙』などがあります。
理学療法士。フィリップの専属で毎日のように動かない彼の手足を動かしてほぐしていく。
デルと初対面でいきなりセクシーな姿を見せるが、一切気にせずいつも通りの動きをする。
排尿や排便などまでやるが、それを見ていたデルがなんとも言えない痛みを訴えていた。
フィリップの誕生日会では存分にセクシーな姿を披露し、デルの計らいで踊っていた。
最後は意固地になったフィリップの為、首になっていたデルを呼び戻す役を担った。
・アンソニー(演:ジャヒ・ディアロ・ウィンストン)
代表作に『プラウド・メアリー』、『クイーン&スリム』などがあります。
デルとラトリスの一人息子。刑務所に出入りする父親と違って、学校の成績が非常に良い。
フィリップとの面接を終えたデルから初版本を渡され、そのまま大事にして読んでいた。
母親がデルを否定していたせいで今ひとつ仲良くできず、言葉をかけられても反応は薄い。
フィリップと車で迎えに来たデルと楽しい時間を過ごすが、本のせいで台無しになる。
最後は会社を立ち上げたデルが家を買って、家族として再び絆を取り戻して一緒に住む。
・ラトリス(演:アヤ・ナオミ・キング)
代表作に『バース・オブ・ネイション』、『ザ・トゥエンティフォース』などがあります。
デルの元妻。何度も服役していたデルに期待するが、さすがに今回だけはガマンができない。
家にやって来たデルを泊まらせず、彼がなんとか更生する話すも一切無視して外へ出した。
デルがフィリップの介助人として仕事を得て、大金を持ってくるもそれでも不信感を持った。
最後は念願だった新しい家をデルが買ってくれて、再び家族としてやり直す事を決意した。
・カーター(演:テイト・ドノヴァン)
代表作に『ソードフィッシュ』、『ザ・シューター/極大射程』などがあります。
フィリップが住むペントハウスの下に住んでいる。フィリップと同じ金持ちで見栄を張る。
噂を聞いて外へ出かけようとしたフィリップに話しかけるが、デルに不信感を持っていた。
家に戻ろうとしたフィリップを見つけると、デルが犯罪者だった事を伝えて警告した。
最後はデルの描いた絵をフィリップに騙されて高額で買い、自分のコレクションにしていた。
感想
[個人的な評価]
本作は2011年に公開されたフランス映画『最強のふたり』のハリウッドリメイクとなります。
元々はAmazonビデオのオリジナル作品で『人生の動かし方』という邦題だったが、劇場公開されて現在の邦題となりました。
オリジナルを鑑賞したばかりなので、それと比較して本作を鑑賞したのは言うまでもない。
実話をベースにしたオリジナルはとても良く、フランソワ・クリュゼとオマール・シーが演じたコンビはとても良かった。
特にオマール・シーの無邪気ながら、真っ直ぐに思った事を口にして、フィリップを障害者として扱わないところに好感を持てた。
ただ、舞台がフランスという事でオマール・シーが演じるドリスの境遇に関して、どこからアメリカのようなイメージを持ってしまった。
そこでアメリカが舞台となった本作はどうなるのか気になっていたが、さすがにオリジナルは面白いだけに保証付きでした。
ドリスであるデルを演じるケヴィン・ハートは良かったが、リメイクという点でかなり不利だったのは否めなかった。
大富豪のフィリップを演じたブライアン・クランストンについては、オリジナルのフランソワ・クリュゼと同じぐらい安定感がありました。
登場人物についてオリジナルの方が一枚上だったのは仕方ないが、ストーリーに関して少しだけ脚色しているのは面白い。
オリジナルの登場人物が持っている設定を少しだけ変えて、ちょっと違った方向性を示したのはリメイクとして成功していると思います。
本作ではオリジナルで分散していたキャラクターを統合したり、関係性をもっと単純にしているなど、かなりみやすさを意識していると感じました。
ラストでは同じような展開になっていくが、少しだけ変更された関係性でそういう結末になるのは少し強引に感じてしまった。
感動できるのはオリジナルだが、リメイクとなった本作はその部分は薄くなったが、決して改悪せずに改善していたのは良かったと思う。
では、日本で作ったらどうなのかと思ってみたが、多分だが、良い部分を大幅に削って、よく分からない微妙なエピソードを入れそうで怖くなりました。
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