【恐怖城/ホワイト・ゾンビ】VD-617

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洋画

作品データ

公開年月 1932/07/28
ジャンル ホラー
原作 なし
監督 ヴィクター・ハルペリン
脚本 ガーネット・ウェストン
製作 エドワード・ハルペリン
製作国 アメリカ
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

新婚のニールとマデリーンは、旅行中に知り合ったボーマンという男の勧めで結婚式をハイチで挙げる事になる。
ハイチに到着したニールとマデリーンは、大規模農園の大地主であるボーマンの屋敷へ向かう道中に“ゾンビ”と呼ばれる不気味な集団に装具する。
ようやく二人はボーマンの屋敷にたどり着くと、先客の宣教師ブルーナー博士から長居しないように忠告を受けるのだった。

登場人物&出演者

ニール・パーカー(演:ジョン・ハロン)

代表作に『ストリート・ガール』、『世界の心』などがあります。

主人公。ハイチでマデリーンと結婚式を挙げる為にやって来る。ボーマン氏のエージェントを約束される。

ハイチに到着して地元民の不気味な儀式を見ても気にならず、マデリーンの事しか見えない。
結婚式を無事に終えるもマデリーンが亡くなり、遺体まで奪われ絶望の淵に立ち自暴自棄に。
ブルーナーとともにマデリーンを元に戻す為に老魔術師を訪れるが、なぜか高熱に苛まれる。
最後はルジャンドルに追い詰められるが、ボーマンを巻き込んで倒してマデリーンが戻った。

マデリーン・パーカー(演:マッジ・ベラミー)

代表作に『アイアン・ホース』、『母ぞよく知る』などがあります。

ヒロイン。ハイチでニールと結婚式を挙げる為にやって来る。ニールとは深い愛で繋がっている。

ハイチに到着して地元民の不気味な儀式を見て、ストールをルジャンドルに奪われてしまう。
ボーマンから何度も誘われていたが、ニールに対する愛情を変える事なく結婚式を挙げた。
ゾンビパウダーによりゾンビと化して、ボーマンに仕えているも実際はルジャンドルに従う。
最後はボーマンがルジャンドルと崖から落ちて死亡し、魔術が解けた事で心を取り戻した。

ブルーナー博士(演:ジョセフ・カーソン)

代表作に『じゃじゃ馬馴らし』、『今晩は愛して頂戴ナ』などがあります。

ハイチに30年も暮らしている宣教師。地元民に伝わるブードゥー教について長年調査している。

結婚式の為にやって来たニールとマデリーンを見かけると、長居は無用だと彼らに忠告した。
死亡したマデリーンの遺体を何者かに奪われ、相談に来たニールに地元民の仕業だと話した。
知り合いの老魔術師と会いルジャンドルの魔術を解く方法を探し、屋敷に戻るニールを追う。
最後はルジャンドルを背後から頭を叩いて倒し、ボーマンが一緒に崖から飛び降りて倒した。

シルバー(演:ブランドン・ハースト)

代表作に『モルグ街の殺人』、『狂へる悪魔』などがあります。

ボーマンの執事。結婚式の為に屋敷を訪れたニールとマデリーンを出迎えていた。

マデリーンに片思いしているボーマンの気持ちを知っていて、ブルーナー博士を怪しんだ。
ルジャンドルと取引を持ちかけようとするボーマンに対し、怪しんでいたが何も言わずに。
魂の抜けたマデリーンに満足できないボーマンを不憫に思い、その様子を黙って見ていた。
最後はルジャンドルを攻撃しようとして魔術をかけられ、ゾンビたちに川へ捨てられた。

チャールズ・ボーマン(演:ロバート・フレイザー)

代表作に『ドレーク事件』、『遥かなる旅』などがあります。

ハイチに大規模な農園を持つ大地主。アメリカでマデリーンを見かけてニールとともに屋敷へ招待した。

結婚式を挙げる為に準備をしていたが、実際はギリギリまでマデリーンを狙っていたという。
マデリーンの気持ちが変わらず、ルジャンドルのゾンビパウダーを使い念願を叶えていた。
魂の抜けたような状態のマデリーンに満足できず、ルジャンドルに反撃してシルバーが死亡。
最後はゾンビ化するが、マデリーンの為にルジャンドルと崖から飛び降りて一緒に死亡した。

ルジャンドル/ゾンビマスター(演:ベラ・ルゴシ)

代表作に『魔人ドラキュラ』、『プラン9・フロム・アウタースペース』などがあります。

ハイチで砂糖工場を経営している。不眠不休で働く多くの男性労働者を従えて大儲けしている。

地元に伝わるブードゥー教の魔術を体得して、敵対する者をすべて下僕に変えて従わせる。
ボーマンがマデリーンを手に入れるゾンビパウダーを渡し、結果的に自分の従わせていた。
疑っていたボーマンすらゾンビ化させて、ニールをマデリーンに殺させようとしていた。
最後は魔術を使いニールたちをゾンビ化させようとして、ボーマンと崖から落ちて死亡した。

感想

[個人的な評価]

評価 :3/5。

本作は世界で初とも言われているゾンビ映画となります。
この作品は探検家でジャーナリストのウィリアム・シーブルックがブードゥー教を取材した著書からヒントを得ています。
ゾンビ映画の巨匠であるジョージ・A・ロメロが今のゾンビ映画の基本を作ったので、本作はその作品とは違います。
基本的に現代のゾンビ映画はウイルスがほとんどで、ブードゥー教による魔術はあまり見かけなくなりました。
ただ、元々はブードゥー教によるゾンビパウダーを使い、仮死状態から生還させて一生奴隷として死ぬまで従わせるモノでした。
もちろん、現代的なゾンビ映画にあるカニバリズムはないし、本能に従って人間を襲うような事をしません。
あくまでゾンビマスターによる魔術によって動かされ、命令されない限りはボーッと立っているだけの状態です。
つまり、ゾンビに襲われる恐怖よりも、本作では彼らを操るゾンビマスターによってゾンビ化される恐怖に重点を置いています。
そうなれば、ゾンビマスターを演じているホラー映画の名優であるベラ・ルゴシの怪演が冴え渡る事になります。
物語の根幹には女性への片思いから暴走した男と、愛する女性を奪われた男の悲劇という古典的なところもまた面白いと思います。
現代ではストーリーのオマケみたいな恋愛描写ではなく、純粋にそれをベースにしている点では時代の違いを感じませます。
確かに現代の映像技術と比べて演出方法が限られてしまうが、そこには多大な可能性を感じさせるような雰囲気がありました。
ゾンビ映画が世の中に始めて出た始祖であるが、当時の人々はどのような感想を持ったのは非常に気になります。
現代的なゾンビ映画とはまったく違う描写であるけど、貴重な歴史の一部として、ゾンビ映画として鑑賞して良かったと思います。

コメント

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