作品データ
あらすじ
目を覚ますと、お互い知らない男女6人が謎の正方形で巨大な立方体の密室に閉じ込められていた。
脱出方法は6つあるハッチのいずれか選び、同じ立方体に繋がる隣に移動しながら出口を探すしないと判明する。
とある部屋に入ると、トラップが発動して一人が死んでしまう中、彼らは安全だと示す暗号に気付いていくのだった。
登場人物&出演者
・クエンティン(演:モーリス・ディーン・ウィント)
代表作に『NOTHING/ナッシング』、『ドリフトブレイク』などがあります。
黒人男性。警察官。三人の子供がいて、誰よりも謎の立方体から脱出しようと考えている。
警察官という立場からリーダーとして判断していくが、協力しないワースに疑いを持つ。
赤い部屋でワースを挑発すると、彼が外壁にの設計に関わっていたと分かって殴っていた。
疑心暗鬼になって一人助かろうと暴走し、ワースたちに追い出されるも奇跡的に追いつく。
最後は出口にいたカザンを掴むが、ワースに邪魔され、部屋が動いて体を引き裂かれて死亡。
・ハロウェイ(演:ニッキー・グァダーニ)
代表作に『ラースと、その彼女』、『レディ・オア・ノット』などがあります。
中年独身白人女性。精神科の開業医。隣の部屋から来るとクエンティンに投げ飛ばされた。
捕まったのは政府の陰謀だと強く信じていて、脱出したら世間に公表しようと考える。
カザンが加わって、医者らしく面倒をみて、騒いでいた彼をなんとか落ち着かせていた。
自分だけ助かろうとするクエンティンのやり方を非難して、そのせいで殴られてしまう。
最後は外に出て状況を確かめるが、落ちそうになり、クエンティンが手を離して落下死した。
・レブン(演:ニコール・デ・ボア)
代表作に『5デイズ』、『カム・バック/検事の女』などがあります。
若い白人女性。数学科の女子大生。最初から怯えていて、クエンティンに落ち着かせられる。
最初は黙って付いて行ったが、部屋ごとに割り振れられた番号を見てトラップを回避する。
ハロウェイが死んで諦めるような事を言い出すが、カザンの天才的な数学で活路を見出す。
クエンティンが暴走して従うが、ワームと共謀して追い出し、カザンの計算で出口に着く。
最後は出ようとした瞬間、奇跡的に追ってきたクエンティンに心臓を刺されて死亡した。
・ワース(演:デヴィッド・ヒューレット)
代表作に『ボアvsパイソン』、『シェイプ・オブ・ウォーター』などがあります。
無気力な独身の白人男性。下の部屋から来たクエンティンに起こされるまでずっと寝ていた。
みんなが必死に脱出や囚われた理由を考える中、一人だけ諦めたような態度で付いていく。
赤い部屋でクエンティンから挑発されると、外壁を設計したと話して脱出不可能と宣言する。
クエンティンにスパイだと決めつけられ痛めつけられるが、レブンたちの味方になっていく。
最後はレブンを殺したクエンティンを引き留め、部屋が動いて殺すと、そのまま倒れた。
・カザン(演:アンドリュー・ミラー)
代表作に『ネイティブ・ハート』、『NOTHING/ナッシング』などがあります。
途中から参加した白人男性、知的障害を持ち、色で部屋の危険さを判別して小言を言う。
赤の部屋を一番苦手にしていて、それを見ただけで騒いで周囲の人間を苛つかせていた。
小便も構わずにやろうとして、面倒をみるハロウェイに隅っこでやるように導かれていた。
実は数学の天才で、一瞬にして天文学的な計算をして、部屋の暗号を解いて出口へ向かう。
最後はクエンティンに掴まれるが、瀕死のワースが助けて、一人だけ生還を果たす事になる。
・レン(演:ウェイン・ロブソン)
代表作に『黙秘』、『サバイバル・オブ・ザ・デッド』などがあります。
初老の小さな白人男性。7つの刑務所から脱獄し“アッティカの鳥”という異名を持つ。
靴に靴ヒモを結んで隣の部屋に投げ入れ、トラップがないか確認して出口を探していた。
捕まった事など気にせず、不気味な立方体の部屋から出るという考えだけに集中していた。
最後は安全だと思った部屋に入るが、硫酸を顔に浴びて元の部屋に戻るも完全に溶けて死亡。
・オルダーソン(演:ジュリアン・リッチングス)
代表作に『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』、『マン・オブ・スティール』などがあります。
スキンヘッドの男。立方体に一人目覚めると、状況の把握ができずしばらく呆然としていた。
置かれた状況を把握するべく、扉を開けて隣の部屋の様子を確かめては元の部屋に戻る。
最後は意を決して青い部屋に行くが、鋼線のトラップで体を刻まれバラバラに崩れて死亡。
感想
[個人的な評価]
本作は『サンダンス映画祭』、『ベルリン映画祭』にて出品された作品となります。
更に『トロント映画祭』にて最優秀新人映画賞を受賞しています。
過去に鑑賞していますが、レビューを書いていなかった作品となります。
その代わり、続編やパクリのほうはしっかりレビューを書いているという事実があるけど。
低予算のワンシチュエーションスリラーながら、立方体の設定や閉じ込められた登場人物たちのやり取りが斬新でインパクトを残す。
そのおかげで出来の悪いパクリ作品が多く作られ、今でも似たようなモノがあるぐらい低予算映画の中で持て囃されています。
その何年後にソリッドシチュエーションホラーの『ソウ』が登場して、少しだけ意味合いが変わったと思います。
本作はビジュアル的に分かりやすい登場人物たちの心理描写を表現する色があって、それぞれが作用して物語を動かしていきます。
特に顕著なのは赤い空間に入ると、それまで平穏にやっていた事が苛立ちとともに攻撃的や興奮状態にさせています。
すでに立方体がなんなのか続編でネタバレしているが、本作では政府の実験、エイリアンの仕業、何かのゲート色々と考えさせる余地があって面白いと思います。
一見してランダムで選ばれた者たちだが、実は脱出するのに必要な人材だったオチもまた分かりやすかで納得ができます。
その後も似たような出来の悪い作品が多く作られましたが、やはり、初代である本作が一番面白いと思います。
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