作品データ
あらすじ
“天火島”と呼ばれる火山の島で調査を行っていた火山学者のタオは、突然の噴火に遭遇して妻が犠牲になってしまう。
20年後、タオが危険性を訴える中、天火島では実業家ハリスによって世界初の火山テーマ・パークの建設が進められていた。
母の遺志を継いで火山学者となったタオの娘シャオモンもハリスの下で働き、オープンが迫る中でマグマは不穏な動きが観測されるのだった。
登場人物&出演者
・シャオモン(演:ハンナ・クィンリヴァン)
代表作に『スマート・チェイス』、『スカイスクレイパー』などがあります。
主人公。タオの娘の火山学者。過去に火砕流が発生して母親を亡くし、その遺志を継いでいる。
活火山のテーマパークに雇われ、母親が完成させようとした観測システムを手がけている。
父親のタオとは長らく連絡を取っておらず、火山の変化に気付いて閉鎖をハリスに求める。
タオが渓谷に来ると、火山が噴火して島にいる住民を火砕流から助けようと作戦を練る。
最後はヘリで脱出し、火砕流で死んだと思われた父親と再会して親子の絆が復活した。
・タオ(演:ワン・シュエチー)
代表作に『孫文の義士団』、『レイン・オブ・アサシン』などがあります。
ヒロイン。火山学者。天火島で調査していると、噴火が起きて目の前で妻が火砕流で死ぬ。
娘のシャオモンが島で妻がやろうとした観測システムを手がけるが、連れ出そうとしている。
噴火の危険性を主張したが、実際に起きて即刻逃げるべきとしてシャオモンを説得していた。
島の住民を助ける選択をしたシャオモンに従って成功し、娘たちを逃して取り残される。
最後は火砕流に襲われるも穴に飛び込んで助かり、シャオモンと再会して親子の絆が復活。
・チェンナン(演:ショーン・ドウ)
代表作に『サンザシの樹の下で』、『疾風スプリンター』などがあります。
天火島のテーマパークに雇われている火山学者。島の住民であるチアワイと付き合っている。
ようやく観測システムが動き始めると、これを区切りにしてチアワイへの結婚を考える。
チアワイと洞窟の湖で遊んでいると、火山の噴火が起きて逃げ出し、ジープで脱出する。
途中でケーブルカーが落ちてきてジープで受け止めて、シャオモンたちを拾っていた。
最後はチアワイの祖父が亡くなり、見届けてからヘリで島を脱出し、結婚を申し込んだ。
・チアワイ(演:アン・バイ)
代表作に『Mother’s Revenge』、『Po ma zhang fei』などがあります。
天火島にある村に祖父とともに住んでいる女性技術者。チェンナンと付き合っている。
シャオモンが観測システムを完成させると、チェンナンが見つけた洞窟の湖で遊んでいた。
火山が噴火して出口な塞がれ、水中でチェンナンとパイプを伝って外に出てジープで逃げる。
村に残した祖父を心配して、ジープが故障するとチェンナンとともに様子を見に行った。
最後は祖父と別れてヘリで島を脱出し、安心してからチェンナンからプロポーズを受けた。
・テンボー(演:チ・リンチェン)
代表作に『夏夜騎士』、『Dolce & Gabbana: Eyewear Campaign』などがあります。
天火島のテーマパークに雇われている男性技術者。観測システムの管理などをしている。
観測装置を設置するシャオモンに状況を本部から伝え、システムが完成して起動させる。
ドローンを飛ばして火山の様子をカメラで監視すると、噴火を捉えて危険を知らせていた。
他の技術者たちを先に逃すと、村を救いたいシャオモンの期待に応えて準備をしていた。
最後は本部が火山弾に襲われ、船の救助を要請して、やって来たヘリに乗って脱出した。
・チェンウェイ(演:レズリー・マー)
代表作に『My Dear Liar』、『Back To The Gaia』などがあります。
ハリスのパートナー。天火島のテーマパークの成功を信じるが、危険性を無視している。
出資者たちがやって来ると、ハリスと出迎えて、火口まで彼らを案内しながら説明していた。
火山の噴火を警告に来たタオを追い返そうとしたが、実際に起きるとビビって従った。
落ちそうなケーブルカーでモタモタしたせいで脱出できず、シャオモンたちも巻き込む。
最後はヘリで脱出すると、ハリスの腕時計を持った女の子と出会って深く悲しんでいた。
・ジャック・ハリス(演:ジェイソン・アイザックス)
近年に出演作に『ホテル・ムンバイ』、『ガール・イン・ザ・ミラー』などがあります。
天火島でテーマパークを作り上げた。活火山の危険性を無視して大儲けしようと考える。
父親の形見である腕時計を耳に当て、聞こえてくる音がお金と出資者たちに演説していた。
シャオモンから火山の危険性を主張されるが無視して、テーマパークの安全性を訴えていた。
実際に火山が噴火すると、火口まで行った妻の帰りを待ったが見つからずに諦めてしまう。
最後は取り残された子供を助け、肩身の腕時計を渡し、見送ると火山弾が当たって死亡した。
感想
[個人的な評価]
本作は『トゥームレイダー』や『エクスペンダブルス2』で知られるサイモン・ウェスト監督の最新作となります。
かつての火山パニック映画『ボルケーノ』や『ダンテス・ピーク』を彷彿とさせるが、完全に似て非なるモノでした。
上記の作品は共通して人や街を守ろうとする前提があったけど、本作は自殺行為する方々が巻き込まれるから同情の余地がない。
人がゴミのように死んでいくが、なぜか全員がモブレベルで自分だけ助かろうとする危険人物がまったくいない。
確かにイライラさせられるようなキャラクターだが、こういう作品には絶対に必要だと感じるしかなかった。
全員が優等生の行動しかせず、ご都合主義があまりにも露骨すぎるタイミングの良さはさすがに許容できない。
主人公の父親が正論を言っているのに誰も耳を傾けない時点で全員火山の餌食になってもいいとすら思ってしまった。
まるで被害者のように立ち振る舞う展開は好きになれず、リスクを承知の上で来ているはず。
それなのに実際に火山が噴火するとまさかの事態で逃げ回るが、避難するプランすら用意していない時点でファンタジーでした。
主人公が父親を嫌う理由もありがちで深みがなく、ラストではずっと泣いているが、正直言ってブサイクすぎて引いてしまった。
主人公は目を見開いて真顔になった方がずっと美人なのに、あんなにブサイクな泣き顔を見せられるのはワザととしか思えなかった。
あとは主人公たちが乗っているジープが一番活躍していたのに、最後はあっさりと乗り捨てる情のなさは本作を象徴している。
特に受け付けなかったのは安っぽいドラマで、泣かせようとする魂胆がずっと見えてしまい、シーンを飛ばしたくなるほどでした。
こういう作品ではドラマはそこそこやって、メインは自然との対決なのに、本作は逆をやってしまったせいで期待を大きく外した。
つまり、イライラしか得られず、全員が死んだ方がまだ面白いとすら思いました。
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