作品データ
公開年月 | 2007/12/14 |
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ジャンル | SF/ホラー |
原作 | リチャード・マシスン 『地球最後の男』 |
監督 | フランシス・ローレンス |
脚本 | マーク・プロセヴィッチ、アキヴァ・ゴールズマン |
製作 | アキヴァ・ゴールズマン、デヴィッド・ハイマン、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | 購入DVD |
あらすじ
2012年のニューヨーク、科学者のロバート・ネビルは3年前に起きた地球規模の災厄を潜り抜け、たった一人生き残っていた。
ネビルは愛犬のサムと無人の店舗で食料品や日用品を調達し、セントラルパークに畑を作って生き延びる日々を過ごし、一方で毎日ラジオで呼びかけて生存者を探していた。
孤独なネビルは人類を絶滅に追いやった原因を取り除き、再生の道を探る為に孤独な研究に奔走するのだった。
登場人物&出演者
感想
[個人的な評価]
原作はリチャード・マシスンの小説『地球最後の男』となります。
これまで二度も実写映画され、1作目は1964年、ヴィンセント・ブライス主演の『地球最後の男』で、2作目は1971年にチャールトン・ヘイストン主演の『地球最後の男 オメガマン』となります。
残念ながら、どっちも観た事がありませんので、今回のウィル・スミス主演の『アイ・アム・レジェンド』が初観賞となります。
まず、思ったのは予告CMが非常に上手いという事です。
何度もテレビで放送された部分は衝撃的で、地球には自分一人しかいないという状況を克明に伝えている。
あのCMで何人も騙されたのでしょう。
まあ、つまり、期待したCMに比べてそこまでのモノじゃなかったのです。
しかし、中盤を過ぎたところまでは素晴らしい雰囲気を持っていました。
孤独感を上手く演出していると感心しました。
ウィル・スミスの孤独感を漂わせる演技も然る事ながら、監督の上手さが光りました。
中盤を過ぎたところまでなら、名作候補でした。
だが、主人公が地球最後の男じゃないと分かった瞬間、一気につまらなさが加速しました。
確かに孤独感で精神的に追い詰められているだろうけど、愛犬が死んだ事でヤケになるのはちょっと頂けなかったです。
なぜなら、その程度でキレてしまうのなら、主人公としての資格はない。
主人公の暴走で命の危機は百歩譲って認めよう。でも、一番頂けなかったのはアナとイーサンの登場でした。
あれでせっかくのサバイバル的な雰囲気をぶち壊してくれました。
緊張感のあった物語が一気に中だるみをしてしまい、惹き込まれていたのを反発させる形となりました。
何度も「もったいない」と口にするぐらい、アナとイーサンの登場が悪い方へと作用してしまったと感じました。
原作も似たようなモノなので仕方ないが、ここは別物になるぐらい思い切って脚色した方がもっと面白い映画になったはず。
タイトルが『アイ・アム・レジェンド』ですので、主人公を英雄としての伝説にしなければならない。
だが、あまりにも無理やりな展開で主人公の自爆はねえだろと思いました。
どうせなら、彼は最後まで生き残ってミュータントと化した者たちを治療した男として伝説に残る方がずっとスッキリします。
さすがはアメリカ人が大好きな英雄的な犠牲での幕切れ。
可能性があったのに、それを自分たちで壊してしまったのは非常にもったいない。
もしかすると、前半と後半の脚本家は違う人だと思わせるほど別物で、前半は良かったが後半があまりにも残念すぎました。
別バージョンのエンディングで主人公は生き残るが、どう考えてもそっちの方が物語としての整合性があったと思います。
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