作品データ
あらすじ
ある日突然、地球に何らかの理由により人類滅亡の危機に瀕する。
そんな中、年老いた科学者のオーガスティンは北極圏にあるバーボー天文台に残り、人類が移住可能な衛生の調査ミッションを終え帰還しようとしたアイテル号に危機を伝えようとする。
しかし、地球との交信が途絶え、不安を抱えながらアイテル号の宇宙飛行士サリーは仲間たちとともに帰還へ向けて航行を続けるのだった。
登場人物&出演者
・オーガスティン・ロフトハウス(演:ジョージ・クルーニー)
近年の出演作に『カーライル/ニューヨークが恋したホテル』、『サバービコン/仮面を被った街』などがあります。
主人公。バーボー天文台に残った老齢の科学者。末期ガンで人工透析で辛うじて生きている。
地球へ帰還する宇宙船アイテル号との連絡を手段に奔走し、アイリスの面倒もみている。
ヘイゴン湖の天文台まで行くが、人工透析の装置を失いながらなんとかたどり着いた。
アイテル号との交信ができるようになり、K-23までの座標を送信して生還を求めた。
最後は娘のサリーと交信して、彼女から伝えられたK-23を聞きながら死を迎えていった。
・アイリス(演:カイリン・スプリンガル)
本作が長編映画デビュー作となります。
バーボー天文台に残された少女。一人で暮らしていたオーガスティンの前に姿を現した。
一切言葉を発する事がなく、何者か分からないままオーガスティンと一緒に行動する。
やたらと物を触るクセがあって、それを見ていたオーガスティンに注意されていた。
ヘイゴン湖を目指す時もオーガスティンとピッタリ付き添い、なんとかたどり着いた。
最後はサリーから聞かされたK-23の情景を思い浮かぶオーガスティンと一緒に見ていた。
・サリー(演:フェリシティ・ジョーンズ)
代表作に『アメイジング・スパイダーマン』、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』などがあります。
アイテル号の宇宙飛行士。木星の衛星K-23の調査をする任務をこなし、アデヴォレと恋人になって妊娠している。
地球との通信ができない状態がずっと続き、なんとかして連絡を取ろうと色々試している。
オーガスティンからの通信で地球の状態を知り、彼から送られたK-23への道筋を見る。
オーガスティンとの通信が復活し、K-23で見た光景を彼に伝えて最期を看取る事になる。
最後はアデヴォレ船長と二人だけとなって、誰もいない移住可能なK-23へ向かっていく。
・アデヴォレ船長(演:デヴィッド・オイェロウォ)
近年の出演作に『ドント・レット・ゴー/過去からの叫び』、『グリンゴ/最強の悪運男』などがあります。
アイテル号の船長。数学が誰よりも得意だと自負している。サリーとは恋人関係となる。
妊娠しているサリーを気遣いながら、何度かトランプ勝負を挑むも連敗している。
未知の領域に入って宇宙船がダメージを負うと、すぐに必要な修理を割り出していた。
船外作業では荷物持ちとして参加し、マヤが負傷するとすぐに船内へ連れて行った。
最後はオーガスティンの言葉に従い、サリーと生まれてくる赤ん坊とK-23を目指した。
・ミッチェル(演:カイル・チャンドラー)
近年の出演作に『ゴジラ/キング・オブ・モンスターズ』、『ファースト・マン』などがあります。
アイテル号の操縦士。妻と子供たちを地球に残したが、帰れると分かって楽しみにする。
朝食は毎回録画された家族との団欒で、誰よりも早く地球の我が家に帰りたいという。
地球への帰還で航路を外れ、未知の領域を進む事になるが、かなり危険視をしていた。
オーガスティンと宇宙船から見る地球の絶望的な状態でも、K-23には行かないと決める。
最後はスペースシャトルでサンチェスとともに家族が避難している場所へ向かっていく。
・サンチェス(演:デミアン・ビチル)
代表作に『ヘイトフル・エイト』、『エイリアン:コヴェナント』などがあります。
アイテル号の乗組員。いつも家族と食事していたマヤに声をかけて、それを見ていた。
実は娘を4歳の時に亡くし、成長すればマヤと同い年として親近感を持っていた。
外での作業でケガしたマヤを心配し、応急処置しようとするも無重力でうまく行かず。
マヤは亡くなってしまい、彼女がいつも流していた家族との映像を見て仲間悲しんだ。
最後は地球へ帰還するミッチェルとマヤを連れて行く名目で同行して向かっていった。
・マヤ(演:ティファニー・ブーン)
代表作に『ビューティフルクリチャーズ/光と闇に選ばれし者』、『リトル・ファイアー/彼女たちの秘密』があります。
アイテル号の女性エンジニア。食事やくつろぐ時は家族の団欒を録画した中で過ごす。
いつも見に来るサンチェスに声をかけて、世界一頭のいい愛猫を自慢げに紹介していた。
通信装置が壊れると、初めての船外作業の前に大量に吐いてサリーたちを困らせていた。
無事に作業を終えると、小惑星に遭遇して腰の辺りをケガしてパニックを起こしていた。
最後はサンチェスが応急処置するも間に合わず、結局は大量失血によって死亡した。
・ジーン・サリヴァン(演:ソフィー・ランドル)
代表作に『Small Town Folk』、『天使が消えた街』などがあります。
若き頃のオーガスティンと付き合っていた恋人。彼の研究に興味を持って恋人となった。
オーガスティンが研究に没頭して、妊娠しても彼の為に何も言わず身を引いてしまう。
娘のアイリスを一人で育てていて、オーガスティンも父親だと話す事は一度もなかった。
最後は病気の父親の面倒をみるついでに、やって来たオーガスティンに娘を見せた。
感想
[個人的な評価]
本作はNetflixで独占配信された作品となります。
この作品はリリー・ブルック=ダルトンのSF小説『世界の終わりの天文台』が原作となります。
Netflixでかなり目立っていた点と、主演と監督をジョージ・クルーニーがやるという事で気になって鑑賞しました。
率直な感想として、アート系の作品で私小説に近いような内容だと感じました。
あくまで主人公視点の地球と、その娘の宇宙船視点で描かれ、細かい説明はほぼありません。
冒頭から地球が崩壊していく様子だけを描いているが、その原因はまったく説明がない。
ただ、主人公が北極の天文台に残って、宇宙から戻ってくる宇宙船にK-23の行き方を教えていく展開はなんとなく読めた。
何より突然登場する女の子だが、なぜ喋らないのか、多分だが主人公の妄想だから上手く再現できていないだろう。
ヒゲモジャのジョージ・クルーニーは珍しいし、あのシリアスな演技もまた新鮮でした。
あとは本作で特に映像へのこだわりが強いと分かるぐらい、たっぷりと時間をかけて描いている上にクラシック音楽のようなBGMの相性は抜群と言えるはずです。
物語のラスト辺りになってくると、やはり、少女は主人公が作りました幻影で、実は宇宙船に乗る娘に問いかけていたと思う。
ハッキリ言って、この作品にはエンターテインメント性はあまりなかったです。
映像はスゴイし音楽もいいけど、多くの人は退屈に感じられてしまう。
まったく映画の初心者に配慮した内容じゃなく、あくまで映画を考察したい人に向けた作品だと感じました。
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