作品データ
あらすじ
2008年8月8日、大型彗星が大西洋に墜落し、巨大な津波によりアイルランドは壊滅した。
全世界が衝撃に揺れる中、天文学者のにーるは不吉な予感を覚え、未知の脅威はまだ終わっていないと予想すると的中してしまう。
1年後に地球へ衝突コースにある彗星が発見され、墜落予測地点が北米大陸と判明し、破壊は不可能と分かると1億の人々を避難させる民族大移動計画が実行されるのだった。
登場人物&出演者
・ニール・ガント教授(演:クリスチャン・ソリメノ)
代表作に『デッドベイビーズ』、『アウト・オブ・タイム』などがあります。
主人公。「地球近傍天体(ネオ)」の研究チームの一員。彗星や小惑星の監視をして衝突を警告する仕事をする。
彗星を発見できなかった事から後悔していたが、マーシーと出会って恋人となって楽しむ。
アメリカに彗星が落ちると分かって、破壊するべきじゃないとしてジョシュと対立した。
アダムの助言で証拠を手に入れ、ハリス将軍を説得するとギリギリまで落下地点を計算した。
最後は研究所から脱出して一般人たちを無視して助かると、廃墟に来てマーシーと悲しんだ。
・ジョシュ・ハイデン教授(演:ジェームズ・ウィルビー)
代表作に『モーリス』、『ゴスフォード・パーク』などがあります。
「地球近傍天体(ネオ)」の研究チームの一員。ニールとともに彗星や小惑星の監視をして、墜落現場にも出向く。
感情的なニールと違って冷静に調査するが、徐々に考え方のズレが生じて敵対してしまう。
アメリカに彗星が落ちるとニールが主張するが、可能性が低いとして発表を止めていた。
ニールの暴走で核攻撃を否定され意固地になったが、ケリーたちの言葉で攻撃の撤回をする。
最後はアメリカに彗星が落ちる寸前に一般人を無視して脱出し、廃墟を訪れて悲しんでいた。
・ブレンダン・ケリー教授(演:ジェームズ・コスモ)
代表作に『ベン・ハー/2008年版』、『スカイラン/逆襲』などがあります。
アイルランドの天体物理学者。太陽系の微細粒子を研究している。アイルランドでネオ研究チームと合流する。
ニールのおかげで現場に立ち入ると、隕石を見つける中で父親を亡くしていて遺体と会った。
調査を終えるとチームが解散し、アメリカに彗星が落ちると分かると再び集まっていた。
避難計画を提言するニールをフォローして、ジョシュについても理解を示す曖昧な立場に。
最後は自然の力を受け入れるべきだと精神論を語り、一般人を無視して無事に脱出した。
・タム・リー博士(演:テオワ・ヴォン)
代表作に『CODE46』、『イフ・オンリー』などがあります。
東京大学院生の津波研究員。ベトナム人で博士号はアメリカで取得している。アイルランドの津波を調査する。
津波を起こした隕石について分析をしているが、連絡係としてマーシーの存在を話した。
アイルランドでの調査が終わってチームが解散するが、彗星の可能性から再び集結していた。
アメリカで彗星が衝突する可能性をなぜか探り、海に落ちた場合の津波について計算した。
最後は彗星が落ちる場所から避難するようにケリーに説得され、安心して先に脱出した。
・マーシー(演:カースティ・ミッチェル)
代表作に『ヒットマンズ・ボディガード』、『ロング,ロングバケーション』などがあります。
客室乗務員。アイルランドへ飛行している時、彗星の墜落を目撃して携帯電話でたまたま動画を撮った。
情報を掴んだニールたちが動画をもらうと、彼をひと目で気に入ると色目を使っていた。
ニールたちが帰国する時に声をかけると、また会う事を約束すると4ヶ月後には恋人となる。
彗星がアメリカに落ちると分かって避難活動に志願するが、ニールたちを飛行機で待った。
最後は助けを求める一般人を無視してニールたちを乗せ、破壊された場所へ見に来ていた。
・アダム・ブレゴルスキー(演:マイケル・マロニー)
代表作に『ヴィクトリア女王/世紀の愛』、『MIA/ミア』などがあります。
緊急事態管理庁の職員。国際緊急援助隊とともに飛行機の墜落現場に来て、食料などの空輸について指示を出す。
ニールに声をかけられると、同じく政府に仕える機関として彼らを現場に入れて調査させる。
ハリス将軍に呼び出され、ニールが提案した避難計画について極秘で進めるように言われる。
時間と金、更に各国へのコネを使って避難計画を完成させると、ニールに接触して説明する。
最後はハリス将軍に核攻撃を止めさせるよう証拠集めを提言して、彗星の墜落時で活動した。
・ハリス将軍(演:ドン・ウォーリントン)
代表作に『サバンナの宝石』、『キリング・オブ・サイレンス/沈黙の殺意』などがあります。
統合参謀本部議長。アイルランドでの隕石墜落から、別の彗星が地球に落ちる可能性を知って話しを聞く。
ジョシュが一生懸命説明をしているが、簡潔に物事を聞いているが縊殺的な態度を見せる。
アメリカに彗星が落ちる可能性があると知ると、ジョシュが核攻撃による破壊に賛同する。
その裏では反対していたニールの意見を聞きながら、アダムを使って避難計画を進めた。
最後はネオの研究所から空港へ向かうが、ニールたちを逃す為に国民を銃で脅迫して爆死。
感想
[個人的な評価]
本作はみんな大好きアルバトロス・フィルムが配給したパニックSF映画です。
この作品は数多くのテレビドラマシリーズで活躍するキース・ボークが監督を務めています。
まだ当時の「アルマゲドン」シリーズはアサイラムが手掛けていないので、小難しい専門用語がほとんどなかった時代です。
今では説得力を持たせていると思っているのか、ネタでやっているのか分からないが、アサイラムは意味のない説明シーンが必ずあります。
しかし、本作を含めた作品は真面目にちゃんとストーリーをやろうという気持ちがあって、低予算でもリアリティを出そうとしている。
その点ではバカ映画に成り下がったシリーズとは違っているが、どうしても本作は粗が目立っています。
津波や災害のシーンは資料映像を拝借しているせいで、ストーリーと整合性がついておらず違和感だらけとなっています。
それは昔からやっている事なので問題ないが、どうしてもCGのレベルは今と比べるとクォリティが低いです。
だから頻繁に出すとシリアスな内容がギャグになるから、基本的に会話劇で尺稼ぎをするのは今と変わりません。
主人公だけは特別な存在で危険を予測していくパターンだが、あまりにも感情的すぎて学者とは思えないような言動で説得力を欠けている。
相変わらず軍人は無能揃いなのは昔からであるが、本作は彗星を破壊するのではなく、そのまま落とすところが面白い点です。
アメリカが犠牲となって世界を救う展開になるけど、これはアメリカ人が大好きなヒーローという感じだろう。
世界中の犠牲をアメリカの一部の地域が担う事でヒーローとなり、自分たちはどれだけ寛大で偉大か見せたかったのでしょう。
その割に主人公はしっかりと恋人を見つけてロマンスしていて、他の人たちは現状維持という特別扱いになります。
ラストでは主人公たちはみんな脱出するのに、一般国民はそのまま放置する残酷さに疑問しか残りませんでした。
危機感を持つ主人公が感情的で危険を知らせるのに、ちゃんと恋人を作って、最後は後から来ているのに助かるのは何かのギャグだと思いました。
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