作品データ
あらすじ
人類の4%が超能力を持って生を受ける世界では、ある者は炎を操り、ある者は人間離れした腕力を振るうが、能力者たちは偏見と迫害による貧困生活を余儀なくされていた。
電気を操る心優しい青年コナーもまた、まともな仕事にありつけず、難病に冒された母親の治療費の支払いに苦心していた。
しかしある日、犯罪組織のリーダーであるギャレットと出会い、母親を助けたい一心でコナーは仲間になることを決意するのだった。
登場人物&出演者
・コナー・リード(演:ロビー・アメル)
近年の出演作に『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』、『ザ・ベビーシッター/キラークイーン』などがあります。
主人公。超能力者でクラス5の電気を自由自在に操れるエレクトリック。日雇い労働者で金に困っている。
病気の母親を治療したくても金がなく、面接で落とされた事でギャレットの誘いの乗った。
当初は犯罪に対して後ろめたさがあったが、母親の為という事で能力を鍛えて強くなる。
薬物を取り戻す計画でサトクリフに裏切られ、パーク捜査官に協力すると宣言して実行した。
最後はサトクリフを倒してニアを脅すも止めて、母親の死を受け入れて約束通り自首をした。
・ギャレット(演:スティーヴン・アメル)
近年の出演作に『ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影<シャドウズ>』、『ナタリー・ホロウェイ/偽りの真実』などがあります。
犯罪組織「トラスト」のメンバー。超能力者で念力を使うレベル不明のサイコキネシス。コナーを仲間にする。
当初からコナーの可能性を信じていて、銀行強盗に必要だとしてマンツーマンで特訓した。
銀行強盗が当初の計画と違って少額しか奪えず、追い詰められた状態になって頭を抱えた。
母親を助けたいコナーの提案から薬物を取り戻す計画に乗り出すが、サトクリフが裏切った。
最後は警察に協力を持ちかけたコナーとサトクリフを倒し、薬物を売って代わりとなった。
・メアリー・リード(演:カリ・マチェット)
代表作に『CUBE2』、『アルマゲドン2011』などがあります。
コナーの母親。超能力者で物体を冷凍する力を持つ。脳腫瘍を患い、能力をコントロールできなくなっている。
スーパーで働いているが、能力の暴走で商品を何度もダメにした事でクビを宣告された。
店へ寄った息子が能力を使おうとして止めて、一緒に帰る時に父親と同じだと怒っていた。
コナーが就職できて生活が安定すると喜んだが、犯罪と分かって病気が悪化して入院した。
最後は脅されたニアが治療しようとして、コナーが改心して目を覚まして別れを告げ死亡。
・ニア(演:カイラ・ケイン)
代表作に『Don’t Talk to Irene』、『eHero』などがあります。
超能力者。どんな病気やケガを治せるヒーラー。その代わりすべてを自分が引き受ける形になっている。
父親が作った借金によってサトクリフに縛られ、サイクの中毒者となって彼を治療していた。
新しく仲間に入ったコナーを見て、自分も組織を抜けようとするもサイクの誘惑に勝てず。
ヒーラーだとコナーが分かって母親を治してもらおうと、取引にされると不快感を見せた。
最後はコナーに脅されて母親を治療するも中断され、自由になって刑務所にいる父親と会う。
・パーク捜査官(演:サン・カン)
近年の出演作に『ワイルド・スピード』シリーズ、『ラーヤと龍の王国』などがあります。
非超能力者の警官。犯罪組織「トラスト」が売り捌く違法薬物「サイク」の工場を同僚たちと潰し回っている。
化学工場と銀行強盗が立て続けに起きると、エレクトリックの能力を持つコナーを疑った。
超能力者の娘を持っている事で彼らを非難せず、コナーを任意同行させて協力を求めていた。
裏切られたコナーから連絡を受けて会うと、もう遅いと話すも彼の覚悟を聞いて協力した。
最後はサトクリフの一味を一網打尽にして街を救い、デイヴィスとともに表彰されていた。
・デイヴィス捜査官(演:アーロン・エイブラムス)
代表作に『ファック・アンド・ザ・シティ』、『テイク・ディス・ワルツ』などがあります。
非超能力者。超能力者に異常な嫌悪感を持っている。全員が犯罪者という先入観で捜査をしている。
情報を得て違法薬物「サイク」を採取する工場を制圧し、サトクリフを徐々に追い詰める。
化学工場と銀行強盗の事件が立て続けに発生し、コナーが仲間だと分かって脅迫していた。
パーク捜査官の取引をするやり方が甘いと考えており、罠を仕掛けようと提案していた。
最後はコナーの協力を得てサトクリフが倒されると、街を救ったとしてパークと表彰された。
・マーカス・サトクリフ(演:グレッグ・ブリック)
代表作に『ヒストリー・オブ・バイオレンス』、『アド・アストラ』などがあります。
超能力者。人の考えを読み取る事ができる。犯罪組織「トラスト」で違法薬物「サイク」の売買を仕切る。
病気を患っていて、その度にニアを使って治療させる代わりにサイクを与えて飼っていた。
組織の幹部から上納金を1週間以内に払うように脅され、ギャレットたちに銀行強盗を計画。
銀行強盗に失敗して追い詰められたコナーの提案で薬物の押収して、ギャレットを裏切る。
最後はコナーが警察と協力して追い詰められ、ギャレットに殺されて薬物も奪われてしまう。
感想
[個人的な評価]
本作は同名の短編映画を監督が自ら長編映画化しています。
この作品は続編をNetflixが独占契約して近々配信されるようです。
近年ではマーベルやDCの映画が大ヒットしていて、超能力を使う作品が当たり前のようになっています。
以前はこのようなコミックが原作ではない超能力を扱った作品が多かったが、今ではドラマですらやっているぐらいハードルが下がっている。
ロビー・アメルとスティーヴン・アメルの兄弟が共演しているだけじゃなく、両者ともにスーパーヒーローのドラマにも出演している経験があります。
超能力者が迫害されるという設定は「X-MEN」と似てますが、こちらの方はもっと現実世界に近い設定になっています。
すでに超能力者が当たり前の世界になっているが、アメリカの得意とする人種差別の描写は説得力がありました。
差別と迫害を受ける超能力者に限らず、現実でもそのような人間は最終的に走るのは犯罪という社会構造の問題も提示しています。
原因は本人たちではなく、彼らを追い詰めている社会構造であり、本作はそれに対する危険性を見せていると思います。
主人公は元々が善人だったが、追い詰められた結果、悪の道に走ってしまうのは同情できる部分はあります。
しかし、犯罪は所詮犯罪であって、同情しても認めるべきではなく、結局主人公も自分の欲の為に社会を混乱させた責任は大きいと思います。
自分にとっての正義が必ずしも社会にとっての正義とは限らず、どこかで見切りを付けないといけないというメッセージがありました。
どっちかと言えば、本作は映画よりもドラマの延長上にあるような感じで、派手なマーベルやDCと比べると地味でも悪くない作品でした。
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