【ソフト/クワイエット】RE-3909

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洋画

作品データ

公開年月 2022/11/04
ジャンル ホラー
原作 なし
監督 ベス・デ・アラウージョ
脚本 ベス・デ・アラウージョ
製作 ジョシュ・ピーターズ、サバ・ゼレヒ、ほか
製作国 アメリカ
鑑賞方法 レンタルDVD

あらすじ

とある郊外の幼稚園に勤める教師エミリーが「アーリア人団結を目指す娘たち」という白人主義のグループを結成する。
教会の談話室で行われた第1回の会合に集まったのは、主催者のえみリーを含む6人の女性で、多文化主義や多様性が重んじられる現代の風潮にそれぞれ反感を持っていた。
やがて彼女たちはエミリーの自宅で二次会を行おうとするが、食料品店でアジア系の姉妹と激しい口論になり、イタズラ半分で彼女たちの家を荒らす計画をするのだった。

登場人物&出演者

エミリー(演:ステファニー・エステス)

代表作に『ファイナル・デイ』、『口裂け女 in L.A.』などががあります。

主人公。小学校の教師。既婚。多様性に振り回されていたが、目覚めて“アーリア人団結を目指す娘たち”を結成する。

赤ん坊を欲しがるも苦戦していて、有色人種を見ると怒りが湧き上がって不満が蓄積する。
家での二次会をする為にキムの店に寄ると、レイプ犯の兄を刑務所送りにしたアンとケンカ。
アンの家で脅迫するつもりが妹の死で状況が変わるが、レスリーに言われて死体を処理する。
最後は完全に証拠を隠滅したと信じてアンたちを湖に捨てたが、死んでいない事に気づかず。

レスリー(演:オリヴィア・ルッカルディ)

代表作に『イット・フォローズ』、『グリーン・イン・ザ・デッド』などががあります。

“アーリア人団結を目指す娘たち”の参加者。未婚。2週間前にキムの店でアルバイトとして働いている。

刑務所に入った元犯罪者であるが、キムたちに受け入れた事に感謝して会へのやって来た。
キムの店でアンたちと揉めると、侮辱されたとして仕返しするべきだとしてブチ切れる。
アンの妹が死んで更に興奮して後始末が必要だと主張し、エミリーに無理やり協力させる。
最後はアンを絞め殺してレイプに見せかけ、エミリーたちを脅しながら湖に死体を捨てた。

キム(演:ダナ・ミリキャン)

代表作に『足跡はかき消して』、『PIG/ピッグ』などががあります。

“アーリア人団結を目指す娘たち”の参加者。夫が店を経営するもギリギリで、有色人種とユダヤ系のせいだと主張する。

単一民族の社会を理想形だと話し、有色人種たちのマナーの悪さについて不満を爆発させる。
アンたちが店に来ると拒否するもエミリーが挑発し、揉めると銃を取り出して仕返しする。
当初はノリノリだったが、過激な状態になって子供を心配して帰ろうと提案するも拒まれる。
最後は嫌々ながらエミリーの指示に従い、アンたちを湖に捨てる為に仕方なく協力した。

マージョリー(演:エレノア・ピエンタ)

代表作に『リトルシスター』、『A Bad Idea Gone Wrong』などががあります。

“アーリア人団結を目指す娘たち”の参加者。未婚。管理職を目指すも後から来たコロンビア人にポストを奪われる。

上司に掛け合って理由を聞くと、コロンビア人の方が能力が高いと言われ逆差別だと感じた。
アンたちを見下すような言葉を吐き、レスリーの提案に賛同して仕返しするべきだと納得。
最初はふざけていたが、アンの妹が死んでから取り乱すようになってエミリーに怒られる。
最後は過呼吸とパニックになってしまうが、エミリーたちと一緒にアン姉妹の死体を処理。

ジェシカ(演:シャノン・マホニー)

本作が長編映画デビュー作となります。

“アーリア人団結を目指す娘たち”の参加者。既婚。父親が「KKK」の支部長で、多文化主義は失敗だと主張する。

現在は5人目の子供を妊娠しているが、決して暴力で訴えず話し合いでの解決を目指す。
子供が多い事から学校の教育に対して不満を持ち、白人だけの学校があるべきだと主張する。
決して暴力をを使わないと主張するが、有色人種を排除したいという気持ちを見せる。
最後は子供たちの面倒をみないといけない事から、エミリーの二次会へ参加せず帰宅した。

アリス(演:レベッカ・ウィギンス)

代表作に『ワン・ナイト』、『フロンテラ』などががあります。

“アーリア人団結を目指す娘たち”の参加者。既婚。日々の生活に疲れていて、新しい仲間を増やしてくて活動している。

白人の居場所が少なくなっている事に危惧を持ち、お互いに支え合うべきだと主張している。
有色人種が優位な社会で、多様性のある文化にも不満を持っていて子供たちを心配する。
黒人の子供の前で親を叱る事で彼らに罪の意識を擦り付けるべきだと主張して賛同を得る。
最後は夫とのデートの約束があって、エミリーの二次会へ行けずにみんなと分かれて帰った。

クレイグ(演:ジョン・ビーヴァーズ)

代表作に『リコリス・ピザ』、『Horizon: An American Saga』などががあります。

エミリーの夫。子作りに励んでいるが、なかなか上手くいかず夫婦の間で問題として頭を抱えている。

妻が白人至上主義者だと知っていても強く注意できず、結局は見逃してそのままにしていた。
キムの店で妻とアンたちが揉めたところに来ると、事情を聞くも仕返しを止めようとした。
レスリーたちの押しに負けてアンの家まで来てしまい、妻を止めきれずに妹まで捕まえた。
最後は妻たちの暴走を見ていられず、レスリーたちに腰抜けと言われながら出ていった。

アン(演:メリッサ・パウロ)

代表作に『スター・トレック/イントゥ・ダークネス』、『SEXテープ』などががあります。

アジア系の女性。エミリーとは同級生。過去にエミリーの兄によってレイプを受けて訴えて刑務所に入れた。

現在は亡くなった母親から受け継いだ湖畔の一軒家に住んでいて、妹も同居している。
仕事帰りでキムの店に立ち寄るが、エミリーたちと揉めた末に妹を連れて家へ帰っていった。
エミリーたちが仕返しで家に不法侵入されると、妹をアレルギーで殺され自身も殺される。
最後はレイプに見せかけられて湖に沈められたが、実は生きていて水面に顔を出していた。

感想

[個人的な評価]

評価 :3/5。

本作は「ブラムハウス」によって製作され、全編をリアルタイムで進めるワンショットで描いた作品となっています。
この作品はベス・デ・アラウージョにとって長編映画監督デビュー作となっています。
なんと言っても、90分をワンカットで撮っているところが素晴らしく、長編映画の監督デビュー作とは思えないぐらいです。
もちろん、なんと言っても出演している役者たちも素晴らしく、何度もリハーサルを重ねただろうと思います。
ミュージカルや演劇はそのような手法を取るが、あくまで映画として考えると普通の撮影と違うから大変だと思います。
そして、問題となる内容についてですが、差別主義者の考えがよく表現されていて彼女たちにとっての正義の定義が最初からおかしい。
確かに近年では多様性や多文化主義が世界で広がっていて、そのせいで国のシステムが崩壊しているのは深刻な問題だと思います。
ここら辺は彼女たちが持つ危惧について賛同できる部分があって、特に単一民族である日本は多様性という毒に冒されようとしています。
決して他人事ではなく、今後の日本が陥る可能性のある多様性の危険について示しているところがあります。
ですが、その部分だけであって全体的に賛同できるような考え方ではなく、白人は自分たちが至高の存在だと思わせる展開が怖いです。
これはファンタジーの出来事ではなく、実際にそのような人間が存在するからこそ、本作はリアリティを出しています。
ナチス・ドイツを肯定している時点で論外であり、能力のない自分たちを社会のせいにする最低の人間だと思います。
アメリカは実力社会であるはずだから、能力がある人間が後から入って出世するのは当然じゃないと思ってしまいます。
このような自分たちの正義を考えるのは別にいいが、他人に押し付けて社会を変えようとする思想は危険としか思えせん。
ただ、それ以上に本作は白人たちを悪者にする差別そのもの映画であり、これもまた違う視点から見ると評価するのが難しいです。

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