作品データ
あらすじ
海底油田の視察とバカンスを兼ねて家族とメキシコを訪れたポールだったが、かつての活気があった街は廃れ、アステカの彫刻が「悪魔」から守る為に光っていた。
ポールは油田を訪れると人気がなく、見知らぬ男が怯えた顔で海を見つめる姿を発見すると、突如大きく揺れてしまう。
海面に現れたのは巨大で黒々としたアステカに語り継がれる「悪魔」の超巨大ザメである“ブラック・デーモン”で、ポールは脱出する為に奮闘するのだった。
登場人物&出演者
・ポール・スタージェス(演:ジョシュ・ルーカス)
近年の出演作に『フォーエバー・パージ』、『ザ・シークレット:希望を信じて』などがあります。
主人公。海底油田を作った「ニクソン石油」の調査員。以前と比べて港町が廃れた事について驚いていた。
調査の為に家族を置いて海底油田に来ると、怯える作業員たちと勝手に来た家族と合流した。
ブラック・デーモンの存在を確認するが、チャトの説明をまったく信じずに対立してしまう。
息子の言葉で脱出する為に水路を使い、補助電源を復活させて助けを求める無線を繋げた。
最後は悪事が家族にバレて、罪を償う為に会社の爆弾を使ってサメと一緒に自爆を果たした。
・イネス・スタージェス(演:フェルナンダ・ウレホラ)
代表作に『クライ・マッチョ』、『ブルー・ミラクル』などがあります。
ポールの妻でオードリーやトミーの母親。メキシコ人。15年前にポールと出会ってデキ婚をしている。
以前と町の様子が変わった事に気付き、調査に向かった夫を待つも地元民が怖くなって逃亡。
子供たちを連れて夫がいる海底油田まで来ると、ヒステリーを起こしてジュニアに当たる。
夫の悪事についてすべて知ると、再び口論を繰り広げるが子供たちの存在で正気に戻った。
最後は夫の作戦で脱出を果たすが、自爆した事で悲しむもすぐに立ち直った子供たちと生還。
・オードリー・スタージェス(演:ヴィーナス・アリエル)
代表作に『ファング一家の奇想天外な秘密』、『エクスポーズ/暗闇の迷宮』などがあります。
スタージェス家の長女。今回の旅について退屈をしている。弟が披露する雑学クイズにうんざりしている。
アメリカ人に恨みを持つ地元民に襲われそうになり、母親の判断で海底油田まで向かった。
向かう途中に海へ漏れる石油を見て、海底油田から落ちると人間のバラバラ死体を目撃した。
両親が口論している姿を見て空気を読み、少しでも役に立つべくボートの修理を始めた。
最後は父親と別れを告げて自爆を見届け、助けが来た事で悲しみがなくなって生還をした。
・トミー・スタージェス(演:カルロス・ソロルサーノ)
代表作に『Flamin’ Hot』などがあります。
スタージェス家の長男。海賊のアイパッチが宝物。雑学が大好きでタブレットで常に何かを調べている。
目的の港町に到着すると、住民が崇めている「トラロック」について調べて興奮をしていた。
住民から逃げるように海底油田へ到着し、一人だけトラロックについて何かを感じ取った。
トラロックに犠牲が必要としてサメに襲われそうになるも助かり、父親にヒントを与えた。
最後は父親と別れを告げて自爆を見届け、助けが来て悲しみをすぐに忘れて生還を果たした。
・チャト(演:フリオ・セサール・セディージョ)
代表作に『カウボーイ&エイリアン』、『ボーダーライン』などがあります。
海底油田の作業員。ブラック・デーモンが海底油田を襲撃すると、ジュニアとともに残って対応していた。
ポールが来ると出迎えて説明して、イネスたちが来るとトラロックの仕業だとして説明した。
補助電源を復活させる為にジュニアと海へ潜るが、ブラック・デーモンの襲撃で一人生還。
なぜか呪いを信じないポールと口論になるが、結果的に脱出する為に協力をする事になった。
最後はポールがサメと自爆する作戦に賛同して、成功するとイネスたちを無事に送り出した。
・ジュニア(演:ホルヘ・A・ヒメネス)
代表作に『2:22』、『母の聖戦』などがあります。
海底油田の作業員。ブラック・デーモンの出現で同僚たちが逃げる中、海底油田にチャトと一緒に残っていた。
何も知らないポールがやって来ると、すぐに出迎えてチャトが危険だと話す事に同意する。
今度はイネスたちが来る事を察知して、ブラック・デーモンが襲わないように音を立てる。
補助電源を復活させる為に海へチャトと潜ると、ブラック・デーモンが来て逃げ出した。
最後はブラック・デーモンの攻撃から逃げ切れず、下半身だけを食われて死亡してしまう。
感想
[個人的な評価]
本作はいわゆるサメ映画でもちょっと違ったアプローチとなっています。
この作品は『キック・オーバー』や『ランボー/ラスト・ブラッド』で知られるエイドリアン・グランバーグが監督を務めています。
有名どころが出演するアクションっぽい作品を手がけている監督なので、素直なサメ映画だと期待しました。
しかし、実際に鑑賞を始めると、サメが神様の生み出した悪魔だというワケの分からない事を言い出して幸先が不安になりました。
全員が海底油田に集まった時点で意味のない口論が始まると、この映画はサメがオマケだと気付かされました。
こういう緊急事態の場合だと、お互いに協力して知恵を出し合うべきなのに、意味のない口論と対立をしていました。
というより、基本的にずっと口論と対立している状態になっていて、それを見ているだけでもイライラしてきます。
なので、特にやる事がない子供たちに物語を進める役目を与えるけど、これもまた不自然すぎて気持ち悪かったです。
すべての要素がかみ合っておらず、口論と対立が緊張感をなくし、サメが自然破壊する人間への天罰で神の使いもファンタジーになってしまった。
冷静な子供たちがボートを修理できる能力を発揮するなど、全部の要素がくっつこうとして靴中分解していました。
結局、すべては父親が犯した間違いが原因であって、その罪滅ぼしとして自爆する辺りも強引すぎて萎えてしまいました。
バカみたいなサメ映画は最初から構えて楽しめるけど、シリアスなサメ映画はよほど実力ある脚本と監督じゃないと面白くできません。
その点では、エイドリアン・グランバーグの実力では面白いサメ映画を作れる実力がなかったと分かりました。
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