作品データ
あらすじ
シャザムことビリー・バットソンと彼の里子の兄弟たちは、10代の若者としての生活と、もう一つの人格である大人のスーパーヒーローとの両立に苦戦していた。
そんな中、見た目は大人でも中身は子供であるシャザムは、大人の事情ができずに神々を怒らせてしまい、最強の三姉妹がペットのドラゴンを連れて地球に襲来する。
未曾有の危機を前にして、シャザムは世界の為だけではなく、ダメな自分を受け入れた仲間たちの為に立ち上がるのだった。
登場人物&出演者
【バスケス夫妻のグループホーム】
・ビリー・バットソン(演:アッシャー・エンジェル)
代表作に『Darby and the Dead』、『シャザム!』などがあります。
主人公。父親を知らず幼い頃に母親とはぐれて孤児として育つ。グループホームではリーダーとして引っ張る。
義兄弟たちに「みんなかゼロ」のルールを課して、全員で行動するようにしようとしていた。
ほとんどの時間をシャザムの状態で過ごしているが、知恵だけがなくて幼稚さが目立つ。
勝手に動くフレディに振り回されながら、彼が捕まると責任を感じて必死に助けようとする。
最後はカリプソと相討ちで倒すが、ワンダーウーマンの力で生き返り成長を見せていた。
・フレディ・フリーマン(演:ジャック・ディラ・グレイザー)
代表作に『IT/イット“それ”が見えたら、終わり。』、『シャザム!』などがあります。
ビリーの養兄弟で親友。片足が不自由で杖を使っている。スーパーヒーローになれる為に自信を手に入れている。
学校でアンにすれ違ってから積極的に声をかけられ、いじめっ子たちにやられても気にせず。
その後もアンといい感じになり、スーパーフレディに変身するも罠で解かれて捕まっていた。
魔導師と同じ牢獄に入れられ、姉たちを裏切ったアンによって脱出して変身を取り戻した。
最後は再びパワーを奪われてユニコーンに乗り、ビリーが生き返ると誰よりも喜んでいた。
・メアリー・ブロムフィールド(演:グレイス・キャロライン・カリー)
代表作に『アナベル/死霊人形の誕生』、『シャザム!』などがあります。
グループホームの一人。ビリーの義兄弟で年上の姉。すでに援助を受けられない年齢の為にアルバイトしている。
大学への進学を考えていて、隠れ家でも化学の勉強を優先してビリーの話しをあまり聞かず。
ビリーに言われて友達がいない事を気にして、次には夜遅くまでパーティーで飲んでいた。
生命の種を奪い空中で逃げていたが、カリプソに力を解かれ落下するもビリーが助けられた。
最後はダーラがユニコーンたちを手なづけ、みんなで乗ってモンスターたちを倒していた。
・ダーラ・ダドリー(演:フェイス・ハーマン)
代表作に『Doe』、『シャザム!』などがあります。
グループホームの一人。ビリーの義兄弟で一番年下の妹。無邪気な性格で可愛いモノやお菓子に目がない。
ほとんどの時間をスーパーダーラとして生活して、自分に戻る時間があまりない状態となる。
橋の事故が起きて出動する時、ローザから質問されると正直に答えるも信じてもらえず。
変身を解かれてしまうと、街中のモンスターを倒せるのはユニコーンと知りお菓子を探す。
最後はお菓子をユニコーンに与えて簡単に手なづけ、暴れていたモンスターたちを倒した。
・ユージーン・チョイ(演:イアン・チェン)
代表作に『僕のワンダフル・ジャーニー』、『シャザム!』などがあります。
グループホームの一人で東洋系の義兄弟。ビリーよりも年下で細身、ゲームが好きでメガネをしている。
真面目な性格で何か気になると調べる癖を持ち、隠れ家のドアの中を全部解明しようとする。
隠れ家では自分の体に付着していた液体が気になって、ビリーの話しをほとんど聞かず。
魔導師からの警告を受けたビリーからドラゴンを聞いて、急にやる気を出して賛同していた。
最後は変身を解かれ、ダーラが手なづけたユニコーンに乗ってモンスターたちを倒した。
・ペドロ・ペーニャ(演:ジョバン・アルマンド)
代表作に『SEXエド/チェリー先生の白熱性教育』、『シャザム!』などがあります。
グループホームの一人で肥満体の義兄弟。球技が大の苦手であるが、ローザから野球観戦の面白さを知った。
変身している間はずっと何かを食べているが、元の状態では野球の試合に釘付けとなる。
隠れ家で知識がある部屋を見つけていて、こっそりと自分の宿題を魔法のペンに任せていた。
ラドンが人間界にやって来ると、すでに変身を解かれた状態でゲイと告白するも認められる。
最後はダーラが手なづけたユニコーンに乗って、街中に溢れたモンスターたちを倒していた。
・ローザ・バスケス(演:マルタ・ミランズ)
代表作に『ラブストーリー/コスナーの涙』、『シャザム!』などがあります。
夫のビクターとグループホームを運営をしている。球技が苦手なペドロの為に野球観戦が楽しいとして見せていた。
橋の事故が発生してビリーたちが家を出ようとして、引き止めるも大丈夫として送っていた。
寝ていた時に変身したビリーたちを見て、警戒するも理由を聞くと受け入れて脱出した。
唯一変身ができるビリーが一人で戦いに行くと、変身を解いてもらって母親として送り出す。
最後はビリーの死を知って誰よりも悲しみ、生き返ると誰よりも喜んで家族が元に戻った。
・ビクター・バスケス(演:クーパー・アンドリュース)
代表作に『ザ・アウトロー』、『シャザム!』などがあります。
妻のローザとともにグループホームを運営している。メアリーが成人し、里子システムとして援助を受けられない。
子供たちにはその事を一切話さないが、なぜか定期的に家に雷が落ちる現象を不思議に思う。
寝ていた時に変身したビリーたちが来ると、ラドンによって家を破壊されてギリギリで脱出。
すぐに状況を理解して変身できない子供たちと逃げ回り、妻と人々を助ける役目を担う。
最後は命を落としたビリーの死を悲しむが、生き返った事で再び家族として家に戻っていた。
【シャザム・ファミリー】
・シャザム(演:ザカリー・リーヴァイ)
近年の出演作に『モーリタニアン/黒塗りの記録』、『アメリカン・アンダードッグ』などがあります。
ビリーが「シャザム」を唱える事で変身する超人的な能力を持つスーパーヒーロー。筋骨隆々の大人になる。
ファミリーをまとめる為に全員で出動する事を第一にするが、余計な破壊をして不評を買う。
上手くやろうとしてファミリーがバラバラとなり、へスペラたちの襲撃でフレディが捕まる。
へスペラを捕まえるも生命の種を奪われ、カリプソが街を破壊するも幼稚な作戦を思いつく。
最後は命と引き換えにカリプソを倒し、ワンダーウーマンのおかげで生き返って元気になる。
・スーパーフレディ(演:アダム・ブロディ)
近年の出演作に『私立探偵エイブ/折り紙殺人事件』、『シャザム!』などがあります。
フレディがシャザムの力で変身した姿。ビリー同様に大人となり、不自由だった足も健常者となってスーツは青色である。
スーパーヒーローである事で自身を持っていて、橋の事故では積極的に女の子を助けていた。
隠れ家ではずっとスマホをいじっていて、ミーティングではビリーの話しをほとんど聞かず。
アンの前に登場するが、へスペラたちの襲撃を受けてあっさりと変身を解かれてしまう。
最後は再び変身して逃げ出すが、暴走するカリプソによって再びパワーを解かれていた。
・スーパーメアリー(演:グレイス・キャロライン・カリー)
メアリーがシャザムの力で変身した姿。すでに成人をしているせいか、義兄弟たちと違って同じ姿でスーツは赤色である。
橋の事故では積極的に人助けをしていて、超スピードを使って安全に人々を避難させていた。
隠れ家でも化学の勉強などをして、将来は大学に入学をしたいというアピールをしている。
へスペラたちによる襲撃で変身を維持し、ダーラと一緒に挑むも簡単に捕まってしまう。
最後は人間界を襲撃したカリプソが杖を使われ、シャザムのパワーを奪われ変身が解かれた。
・スーパーダーラ(演:ミーガン・グッド)
近年の出演作に『デイ・シフト』、『映画モンスターハンター』などがあります。
ダーラがシャザムの力で変身した姿。ビリーと同様に大人となり、明るく無邪気な性格のままでスーツは紫色である。
橋の事故ではオープンカーに乗った女性たちより子猫を先に助け、黙って一匹持ち帰った。
隠れ家では誰よりも無邪気で、メアリーが二日酔いという事が理解できず別の解釈をした。
へスペラたちの襲撃を受けて超スピードで対応するが、あっさりと捕まってしまっていた。
最後は人間界を襲撃したカリプソが杖を使われ、シャザムのパワーを奪われ変身が解かれた。
・スーパーユージーン(演:ロス・バトラー)
代表作に『シャザム!』、『好きだった君へ』シリーズなどがあります。
ユージーンがシャザムの力で変身した姿。ビリー同様に大人となり、ガリガリの体型から筋肉質でスーツは灰色である。
橋の事故では切れたワイヤーを電撃で溶接するが、数が多すぎると分かって諦めてしまう。
隠れ家では無数にあるドアがどこに繋がっているか確認し、張り紙をして危険性を記す。
ペドロだけが知っている知識の部屋を知って、それを隠していた事に怒るも驚いていた。
最後は人間界を襲撃したカリプソが杖を使われ、シャザムのパワーを奪われ変身が解かれた。
・スーパーペドロ(演:D・J・コトローナ)
代表作に『G.I.ジョー/バック2リベンジ』、『シャザム!』などがあります。
ペドロがシャザムの力で変身した姿。ビリー同様に大人になり、肥満体から筋肉とヒゲを蓄え、スーツは緑色である。
橋の事故ではワイヤーが飛んできた親子を助け出し、元に戻そうとして分からずに諦める。
隠れ家では常に何かを食べているような状態になっていて、ビリーには協力的な態度になる。
ユージーンに隠れて別の部屋の存在を知っていて、追い詰められた彼に初めて見せていた。
最後は人間界を襲撃したカリプソが杖を使われ、シャザムのパワーを奪われ変身が解かれた。
・魔術師シャザム(演:ジャイモン・フンスー)
近年の出演作に『ブラックアダム』、『キングスマン:ファースト・エージェント』などがあります。
異世界の魔法使い。魔術師評議会の最後の一人。ビリーにスーパーパワーを与えた後に消滅していた。
実際は神の世界にいたアトラスの三姉妹に捕まり、牢獄に囚われたまま死を待つだけになる。
折れた杖を奪い返したへスペラに命令され、カリプソのカオスの力で無理やり修理させた。
ビリーに危険を知らせるも結局は失敗してしまい、囚われたフレディと同じ牢獄になった。
最後はビリーがカリプソを倒し、神の世界が元に戻り、人間界で暮らし杖の管理をしていく。
【アトラスの三姉妹】
・アン/アンテラ(演:レイチェル・ゼグラー)
代表作に『ウエスト・サイド・ストーリー』などがあります。
アトラスの三姉妹の末妹。あらゆる軸を操る力を持つ。人間の女性に扮してフレディに偶然を装って近づく。
6000年以上も生きているが、なぜか17年しか生きていないフレディに惹かれてしまう。
フレディがパワーを失って神の世界に戻ると、仲間を呼び出す為に人質となった彼を助ける。
暴走するカリプソを止めようとするも失敗して、杖の力によって神としての力を失った。
最後はビリーの幼稚な作戦でカリプソを倒し、ワンダーウーマンにより力を取り戻していた。
・へスペラ(演:ヘレン・ミレン)
近年の出演作に『バービー』、『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』などがあります。
アトラスの三姉妹の長女でまとめ役を務める。元素を操る力を持つ。神の世界を復興させようと考えている。
シャザムの杖を手に入れて修理してもらうが、復讐に囚われるカリプソの言動に注意する。
人間界でビリーの誘いに乗ってやって来て、ワザと捕まって生命の種を手に入れて戻る。
カリプソが人間界を破壊しようとして止めるが、腰抜けと思われてラドンに倒されてしまう。
最後はビリーの幼稚な作戦に協力してカリプソを倒し、そのまま冥界へ静かに消滅した。
・カリプソ(演:ルーシー・リュー)
近年の出演作に『さらば!2021年』、『ステージ・マザー!』などがあります。
アトラスの三姉妹の次女。カオスを引き起こす力を持つ。三姉妹の中で人間に対して最も憎しみを持っている。
人間界へ出入りできるようになると、折れた杖を手に入れて人間を楽しみながら殺害する。
シャザムに杖を修理させて魔力を取り戻すと、生命の種を手に入れる為に人間界で暴れる。
へスペラが腰抜けとなって倒し、人間界に種を植えてラドンとともに破壊しようとする。
最後はまだ生きていたへスペラの裏切りと、ビリーの幼稚な作戦の前にあっさりと倒された。
感想
[個人的な評価]
本作は「DCエクステンデッド・ユニバース」における第12作目となります。
この作品は新型コロナウイルスの影響により2022年4月1日の公開から、同年の11月4日に延期されています。
原作からのコンセプトとして、少年が大人のスーパーヒーローに変身するというオリジナリティが他のアメコミ映画と違っています。
前作では主人公であるビリーがそのコンセプトをしっかりと守り、子供でありながら過酷な戦いに身を投じる面白さがありました。
最終的に義兄弟たちと力を合わせて悪者を倒す流れも上手く連動して、物語として整合性のあるモノになりました。
しかし、続編となった本作は前作と比べて子役たちが成長しているので、どうしても子供である点が足を引っ張ってきます。
さすがにビリーは18歳となる上にスーパーヒーロー活動をしている事を考えれば、同世代とは確実に違っているはず。
それなのに本作ではシャザムに変身すると、ただの頭が弱い大人にしか見えず、義兄弟に頼るしかない存在になっています。
次に大きな問題として主人公のビリーが物語の中心におらず、義兄弟にほとんどエピソードを持っていかれたのは失敗としか思えません。
なぜなら、終盤でビリーが活躍する構成になっているので、その描写を大幅に別のキャラクターが進めているのは良くないです。
そうなると、ビリーの存在感が薄くなりますし、他に5人もスーパーパワーを持っているから使える時間も減ってしまう。
こういうスーパーヒーローが何人もいる映画というのはバランスが難しく、少しでも失敗すると全部がダメになります。
本作はまさにその典型となってしまい、子供に合わせてしまった結果、長寿の神様がバカにしか見えなかったのも残念としか言えません。
少なくても6000年以上も生きている神様が20年も生きていない子供に負けるのは、あまりにもバカバカしいと思います。
いくら子供向けとは言っても、DCEUの一部として考えると、この続編は完全に失敗だと個人的に思いました。
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