作品データ
あらすじ
東南アジアにある原子力研究施設を襲撃したテロリストが、細菌兵器“デス・ワン”に誤って感染してしまう。
全身腐乱で絶命したテロリストの遺体はすぐに回収されたが、事件を隠蔽しようとする軍部はその死骸を極秘に焼却処分していた。
汚染された粉塵は空気に拡散し、近くのリゾート地は一瞬にして悪夢のゾンビ地帯と化し、廃墟ホテルに逃げ込んだ旅行者や休暇中の兵士たちは決死の脱出をするのだった。
登場人物&出演者
・ケニー(演:デラン・サラフィアン)
代表作に『ブルージーン・コップ』、『ターミナル・ベロシティ』などがあります。
休暇中のアメリカ陸軍の兵士。ロジャーやボーたちとドライブをしていると、女の子に声をかけられて楽しんでいた。
感染した野鳥に女の子たちが襲われると、一人が助けを求めて仲間たちと救い出していた。
廃ホテルまでやって来ると、軍が置いていった武器を見つけて武装してロジャーと警戒する。
パトリシアがゾンビの大群を引き連れると、銃を使って応戦するも足りず森まで退避した。
最後はロジャーが犠牲になってヘリで飛び立ち、パトリシアに戦うべきだと主張していた。
・パトリシア(演:ビアトリス・リング)
代表作に『グレイブヤード』、『インターゾーン/狙われた秘宝』などがあります。
恋人とリゾート地にドライブ旅行をしていた。道中に死んだ鳥を見つけて助けようとして恋人が襲われた。
ガソリンスタンドで水を求めるもゾンビに襲われ、火を付けてなんとか車で逃げ出した。
病院へ向かう道中にボーと合流するが、恋人がゾンビ化して襲われるも助けられ逃げ出した。
足にケガを負いながら廃ホテルまで来ると、ゾンビの大群が押し寄せて森まで逃げ出した。
最後は運良くヘリに乗り込み、ケニーと生き残っていくも一緒に戦うべきだと言われていた。
・ロジャー(演:リチャード・レイモンド)
代表作に『容赦なき追撃』、『デッドリー・チェイス』などがあります。
休暇中のアメリカ陸軍の兵士。ケニーやボーと一緒にドライブを楽しんでいると、女の子たちから声をかけられる。
野鳥が女の子たちのキャンピングカーを襲い、近くの廃ホテルまで行って武器を見つけ出す。
パトリシアがなんとか逃げてくると、ゾンビの大群を前にして火炎放射器で応戦していた。
廃ホテルから病院まで退避して、ゾンビの大群が襲ってきてケニーたちを逃して戦っていく。
最後はヘリを出発させて乗れずゾンビに襲われ、消毒部隊に助けを求める蜂の巣にされた。
・ナンシー(演:ウーリ・ラインサレール)
代表作に『怒霊界エニグマ』などがあります。
友達とリゾート地にキャンピングカーで来ていた。ケニーたちを見かけてみんなで声をかけて楽しんでいた。
野鳥がキャンピングカーの中に入って友達が襲われ、ケニーたちと廃ホテルまで連れて行く。
襲われた友人の容態を見ていて、なぜか医学的な診察ができて死んでいるはずだと説明した。
パトリシアがゾンビを引き連れてくると、廃ホテルから逃げて森から病院まで逃げ出した。
最後は陣痛に苦しむ女性を見ていたが、背後からゾンビに襲われて無残にも殺されてしまう。
・ボー(演:アレックス・マクブライド)
代表作に『ゾンビ4』、『肉の蝋人形』などがあります。
休暇中のアメリカ陸軍の兵士。ケニーやロジャーたちとドライブしていると、女の子たちに声をかけられ喜ぶ。
野鳥がキャンピングカーの中に入って助けを求められ、近くの廃ホテルまで連れて行った。
黒い血を流す女の子の為に医者を探すべく、カロルと一緒にジープで病院まで向かった。
建物の中に入って水に落ちると、すぐに助けへ行くもゾンビ化して振り払って逃げ出した。
最後はパトリシアと合流するも恋人がゾンビ化して助けるが、ゾンビの大群に食い殺された。
・ホルダー博士(演:ロバート・マリウス)
代表作に『マッド・ウエポン/復讐の爆裂部隊』、『マニラ・エマニエル夫人』シリーズなどがあります。
アメリカ陸軍から細菌兵器の研究を依頼される。原子力研究施設で「デス・ワン」を開発して人体実験をしていた。
ゾンビ化した死体が危険だとして処分し、ウイルスを運び出そうとテロリストに襲撃される。
感染した死体を大将が勝手に焼却してしまい、空中にウイルスがバラ撒かれて文句を言う。
抗生剤が必要だと大将に言っても聞いてもらえず、研究員たちと必死に開発しようとする。
最後は大将が完全に始末したと豪語するが、雨などで広がる可能性を主張するも無視された。
・モートン大将(演:マイク・モンティ)
代表作に『ニンジャ・フォース』、『プリズンアイランド/拷問地獄女刑務所』などがあります。
アメリカ陸軍の大将。原子力研究施設でホルダー博士たちに細菌兵器「デス・ワン」の開発を依頼した張本人。
人体実験が危険として報告を受け、ウイルスを移動する時にテロリストの襲撃を受けていた。
感染者を勝手に焼却処分にしてリゾート地がゾンビだらけになり、ホルダー博士に逆ギレ。
リゾート地にいる人間を片っ端から射殺を命令し、部下であっても関係ないと命令をした。
最後は感染者たちをすべて処分した豪語し、ホルダー博士の正論にまったく聞かず退室した。
感想
[個人的な評価]
本作は『サンゲリア』の続編と思われる邦題だが、まったく関連性がない別の作品です。
この作品はルチオ・フルチが監督を務めるが、撮影中に病で倒れてしまい、代理としてヴィンセント・ドーンが監督として完成させた。
完全にルチオ・フルチが監督を務めているワケじゃないから、本来あるべきグロテスクな描写が少ないように思えた。
『サンゲリア』では徹底的にゾンビをモンスターとして描写して恐怖を与えたが、本作はただ逃げるだけで全部が薄味でした。
ルチオ・フルチ監督最大の特徴である眼球へのこだわりがなく、インパクトのある映像も非常に少なかったです。
やはり、すべてをルチオ・フルチ監督が描写したらいい意味で気持ち悪さを残すが、本作はあっさりと終わっている感じでした。
もちろん、イタリアのゾンビ映画は雑な設定が当たり前だが、時間経過の管理がメチャクチャすぎて逆に自分の感覚を疑ってしまう。
物語はたった1日だけの出来事みたいだが、普通に経営していたはずのホテルが一瞬で廃ホテルになって少し混乱してしまう。
相変わらずの軍隊も脳筋で倫理観やモラルのタガが外れていて、感染者を片っ端から抹殺するところもイタリア映画らしい感じです。
登場人物たちも深掘りをせず記号だけで動いているので、そこにストーリーや人間ドラマはいらない開き直り方もイタリア映画らしい雑さです。
どうしてもルチオ・フルチ監督の名前を見てしまうと、徹底したグロテスクに全振りした映像を期待してしまう。
ただ、引き継いだヴィンセント・ドーン監督はしっかりと仕事をしたが、期待値が高すぎたのも良くなかったようです。
リンク
コメント