【マードレス/闇に潜む声】VD-896

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洋画

作品データ

公開年月2021/10/08 
ジャンル ホラー
原作 なし
監督 ライアン・サラゴサ
脚本 マリオ・ミシオーネ、マルチェラ・オチョア
製作 ジェイソン・ブラム
製作国 アメリカ
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

1970年代、メキシコ人のペトとメキシコ系アメリカ人のディアナの二人は、仕事のチャンスを掴む為にカリフォルニアに引っ越してくる。
ペトは農園でマネージャーの仕事について安定した生活を送る中、ディアナは一人目の赤ん坊を妊娠して誕生を心待ちにしていた。
ところが周りはスペイン語を話すメキシコ人しかおらず、英語しか話せないディアナは次第に体調が悪化し、出産予定の病院に入院すると驚愕の真実を知るのだった。

登場人物&出演者

ディアナ(演:アリアナ・ゲラ)

代表作に『キャンディージャー』、『ファイブ・フィート・アパート』などがあります。

主人公。メキシコ系アメリカ人。お腹に赤ん坊がいる。元新聞記者。顔立ちはメキシコ人だがスペイン語が話せない。

スペイン語しか話さない環境でストレスが溜まり、前の住人が幽霊として見えて混乱する。
独自に調べていくと農薬に問題があるとして、自身に発疹が出て夫とも口論してしまう。
産気づいて産院に入院すると、夫からベル医師たちの目的を知って逃げようとするも捕まる。
最後は殺されそうになって夫が助けで解決すると、無事に赤ん坊を産んで平穏な日々を送る。

ベト(演:テノッチ・ウエルタ)

近年の出演作に『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』、『人生はコメディじゃない』などがあります。

ヒロイン。ディアナの夫でメキシコ人。ディアナと生まれる子供がいて、農園のマネージャーとして引っ越してきた。

ナワトル族を先祖に持っているが、現実的な暮らしを優先して農園での仕事に励んでいる。
妻が農薬の問題について口論となっていた事で、従業員たちから話しを聞いて疑っていく。
入院した妻に言われて別の病院を訪れると、そこでベル医師たちの目的を知ってしまう。
最後は妻が殺される寸前にベル医師を殺害して、エルネストに撃たれるも一命を取り留めた。

アニータ(演:エルピディア・カリーロ)

代表作に『ブレッド&ローズ』、『7つの贈り物』などがあります。

薬草と魔除けの店主。メキシコ人の顔立ちなのにスペイン語がしゃべれないディアナに祈りを捧げた。

ディアナたちが引っ越した家の前の住人を知っているが、探りを入れられるも拒んでいた。
心配してディアナの元に手作りのネックレスを持ってくるが、受け取ってもらえずに帰った。
農園で使っている農薬に問題があるとして、ディアナが店に来ると発疹を見て呪いと考える。
最後はディアナの自宅で勝手に祈っていたが、疑心暗鬼になった彼女に追い出されてしまう。

ウェルトン・ベル医師(演:ロバート・ラリヴィーア)

代表作に『ハッピーニート/おちこぼれ兄弟の小さな奇跡』、『ザリガニの鳴くところ』などがあります。

田舎の産院で院長を務めている。看護師が二人で三人体制だけで回しているが、妊婦たちに充分な医療を与えている。

転んで背中を打ったディアナを迎えると、問題ないという診察をして会った事を喜んでいた。
産院内でパニックとなった妊婦に看護師たちに処置を任せ、自身は別の仕事をやっていた。
実際はメキシコ人に対する優生学を進めていて、エルネストと組んで避妊手術をしていた。
最後はディアナを殺そうとしたが、ベトの攻撃を受けてメスの喉に刺されて死亡してしまう。

エルネスト(演:ルネ・メナ)

代表作に『ザ・ウォーター』、『レミニセンス』などがあります。

農園を経営している責任者。両親はメキシコ出身でロサンゼルス生まれ。英語とスペイン語がしゃべれる。

田舎でスペイン語しか話さない仲間に疎外感を持つディアナの気持ちを誰よりも理解する。
パーティーでは自家製のジュースを作っていて、気に入ったディアナたちに持たせていた。
農園の従業員の妻が流産した事を伝えるが、実際はベル医師と組んでワザとやっていた。
最後はベトを銃で撃って負傷させるが、ディアナの反撃でガラス片が胸を貫いて死亡した。

感想

[個人的な評価]

評価 :2/5。

本作は『ウェルカム・トゥ・ザ・ブラムハウス』の作品となっています。
この作品はライアン・サラゴサにとって長編映画監督デビュー作となります。
ブラムハウスの作品という事でホラー映画として期待したら、まさかの社会派の映画になって肩透かしを食らいました。
しかも、日本にはまったく馴染みのない「優生学」を使ったテーマで、エンドクレジットでの補足がないと意味が分からないです。
アメリカでは差別が当たり前のようにあって、現在では優位だった白人たちが肩身が狭い思いをしている現状にあります。
逆に虐げられた黒人たちが優位になっているが、その代わりとしてラテン系のメキシコ人たちへの差別はまだ続いています。
物語は現在より50年前の社会問題を取り上げているので、当事者じゃない限り部外者にとってなんの話かまったく分かりません。
本作はホラーテイストとして幽霊を出しているが、あまりにも無理やりすぎて、その意味についてあまりなかったように思います。
単純に主人公が元新聞記者としての知識や行動力を使って、農園で行われているメキシコ人移民に対する悪事を暴露すればいいだけの物語でした。
ただ、そこはブラムハウスが作っているからホラー色を取り入れないといけないので、強引に幽霊を出したように思いました。
そのせいでホラー映画としての怖さは皆無であり、せっかくの「優生学」についてのテーマもパンチが弱くなっていました。
どっちの要素を取り入れた結果、中途半端な内容になってしまい、主人公のヒステリックしか印象に残らなかったです。
まだ悪事を働いていた農園主と医師が命で償っているので話として完結したが、幽霊を入れているせいで逆効果になっていました。
ブラムハウスはこれまで何作も出しているけど、どれも無理やりホラーテイストを入れてダメにしているような印象しかない。

コメント

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