作品データ
あらすじ
世界はゾンビの大群に支配され、その感染によって人類は壊滅状態に陥っていた。
イゴールとアレンのゾンビハンターコンビと、人類に何が起こったのかを調べている科学者のジャイノは要塞のような研究施設のシェルターで暮らしていた。
イゴールとアレンが数日ゾンビ狩りに出かけ、要塞へ戻った時にジャイノはゾンビ化し、ゾンビたちが蔓延る危険な状況となり、二人は決死の脱出を図るのだった。
登場人物&出演者
・イゴール(演:アレックス・ルッケージ)
代表作に『デッド・ウォーカー』、『ZMフォース/ゾンビ虐殺特殊部隊』などがあります。
主人公。アレンと組んでゾンビハンターをしている。ハゲている代わりに立派なアゴヒゲを蓄えている。
恋人を治療したいアレンと違って荒廃した世界に馴染んで、やれやれと毎日を生きている。
ジャイノが治療薬の研究を手伝っていて、ゾンビや食料を調達する為に外へ出て戦っている。
クリスティーナを見つけて子孫が残せると喜ぶが、ジャイノの企みを知って基地へ戻った。
最後は爆弾を解除してジャイノを殺害し、アレンとクリスティーナとともに基地を去った。
・アレン(演:グリエルモ・ファヴィーラ)
代表作に『クローズド・サーキット/殺人ライブビューイング』、『ウィッチスターズ/流星からの寄生体X』などがあります。
主人公。イゴールと組んでゾンビハンターをしている。感染している恋人のアレクシスの治療薬を待っている。
ジャイノとは友人で彼が作ろうとしている治療薬の為にゾンビを捕まえ、希望を持っている。
実験体が必要となるジャイノの為にゾンビを調達するが、道中でクリスティーナを拾った。
ジャイノの企みを知って基地に戻ると彼に捕まり、新たな人類をアレクシスと作ると知った。
最後はイゴールがジャイノを殺害し、ゾンビ化したアレクシスを射殺して三人で立ち去った。
・クリスティーナ(演:エリーザ・フェレッティ)
本作が長編映画デビュー作となります。
散布者と呼ばれる神父のところで生き残っていた少女。生き残りを探していたアレンとイゴールに発見される。
人類を存続させる為にイゴールが喜んでいたが、状況が分からないまま二人に連れ出される。
当初は無口であったが、トイレに行きたいとして口を開いてついでに名前を言って降りた。
言葉をしゃべるゾンビに捕まるが、イゴールたちに助けられ、彼らの基地までついて行った。
最後は仕掛けられた爆弾を勢いよく解除し、基地から立ち去るアレンとイゴールと同行した。
・アレクシス(演:ロゼッラ・エルミ)
代表作に『Morning Star』などがあります。
アレンの恋人で研究者。子供を欲しがっていた不妊症となっていて、妊娠する薬の開発を行っていた。
上司に隠れて勝手に薬品を持ち出して自身に投与し、死んだ女性にも投与してゾンビを作る。
自身もゾンビ化の手前で止まっていて、ジャイノが治療薬を作るとしてアレンが協力する。
アレンたちが遠出するとジャイノが自身にも薬を投与し、なぜか妊娠してお腹が大きくなる。
最後は完全にゾンビ化してしまい、イゴールに助けられたアレンによって処刑されてしまう。
・ジャイノ(演:クラウディオ・マルムージ)
代表作に『イントルーダーズ』、『歓びのトスカーナ』などがあります。
ゾンビの治療薬を研究している科学者。多くのゾンビを実験体にしながら、まったく成果が出ずに焦っている。
実験体のゾンビが少なくなっていてアレンとイゴールに調達を頼み、遠くまで行かせていた。
実はアレクシスと彼女の上司を使って新たな人類を作り出そうとして、必死に研究していた。
自身に薬品を注射し新たな人類になろうとして、戻ったアレンを捕まえ仲間にしようとした。
最後は変異したアレクシスが妊娠し、新たな人類を作ると宣言するもイゴールに撃たれ死亡。
感想
[個人的な評価]
本作はあのドイツを代表する映画監督、ウーヴェ・ボルが製作総指揮として参加しています。
この作品は『ZMフォース/ゾンビ虐殺特殊部隊』や『超科学実験体/ゾンビロイド』で知られるマルコ・リストーリとルカ・ボーニが監督を務めています。
監督が二人なので単純に労力が2倍になっているからって、必ずしも面白い作品が作れるワケじゃないという見本のような内容でした。
主人公コンビがやれやれ系で緊張感がなく、ゾンビは遊び相手レベルで、ゾンビ映画としての面白さを自ら排除している。
だからと言って主人公コンビに魅力をあまり感じられず、中途半端なストーリーにただ振り回されているだけでした。
そもそも、物語に緊張感がなく何も起きない状況が非常に長く、ようやく終盤になって動きがあるけど無理やり終わらせるという呆気なさでした。
色々と設定をバラ撒いているのに肝心な説明がなく、ただのゾンビによって文明が崩壊した退屈な日々を見せているだけで面白味がない。
唯一、ゾンビのグロテスクさだけがイタリア製というところを見せてくれて、それ以外は褒められる部分がなかったです。
終盤に登場する少女もなんの為に出てきたのか分からないし、世界の悪役となるネオナチが出てきた意味もまったく分からなかったです。
結局、治療薬を研究していた科学者がすべての元凶となっているようでなっておらず、主人公コンビの片割れの恋人が要因の一つという設定を詰め込みすぎていました。
しかも、ゴール地点の設定が曖昧なせいで主人公が恋人を始末する際のドラマなんて、取って付けたような感じで何も伝わってこなかった。
それと過去の出来事を挟んでくる回想シーンも説明になっておらず、結局は悪の科学者や協力者がセリフで言ってしまっていて意味をなくしている。
監督が二人いてもこのような微妙なモノが出来上がるので、いくら頭数を揃えても三流は三流のままだと分かる作品でした。
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