作品データ
あらすじ
突如死体が蘇り人々が襲われ始め、フィラデルフィアのテレビ局「WGON」は悪化する現状に対応できず、局員のフランと恋人でヘリパイロットのスティーヴンは脱出を決意する。
一方でSWAT隊員ロジャーは過激派グループとの抗争でゾンビが発生して地獄絵図となり、同僚のピーターとともに友人のスティーヴンにヘリで拾われ飛び立つ。
4人はショッピングモールにたどり着き、ゾンビがいる中で平穏な時間を過ごすが、油断したロジャーがゾンビに噛まれてしまうのだった。
登場人物&出演者
・ピーター・ワシントン(演:ケン・フォリー)
代表作に『フロム・ビヨンド』、『悪魔のいけにえ3/レザーフェイスの逆襲』などがあります。
SWAT隊員。過激派グループの制圧にアパートまで行くが、隊員の一人が暴走して止める為に射殺をした。
ロジャーと合流して一緒にスティーヴンが操縦するヘリに乗り、ショッピングモールに行く。
冷静沈着な判断で入口をトラックで塞いで、フロアに残ったゾンビを一層して平穏に過ごす。
ゾンビ化したロジャーの遺言で始末し、奪略者である暴走族たちに手出ししないと決めた。
最後は勝手に動いたスティーヴンがゾンビ化して始末し、フランシーンと脱出を果たした。
・フランシーン・パーカー(演:ゲイラン・ロス)
代表作に『マッドマン・マーズ』、『クリープショー』などがあります。
ヒロイン。フィラデルフィアのテレビ局「WGON」の局員。スティーヴンに説得されて一緒に都市を脱出する事になる。
ショッピングモールまで逃げ延びると、妊娠4ヶ月だとピーターたちに伝えて中絶をしない。
特別扱いに対して不満を持ち、武器を手にして協力して不測の事態にヘリの操縦を覚える。
閉じ込められた生活の中でスティーヴンとの仲が悪くなり、今後について不安を持っていた。
最後は暴走族の侵略でスティーヴンが死に、ヘリを操縦してピーターとともに脱出を果たす。
・スティーヴン・アンドリュース(演:デヴィッド・エンゲ)
代表作に『ボディ・ハッチ』、『ヘルマスター』などがあります。
交通情報のアナウンサーでヘリコプターのパイロット。フランをヘリに乗せ、友人のロジャーたちと都市の脱出を目指す。
給油とロジャーとの合流の為に基地に待機し、暴徒に脅されるピーターたちの助けられた。
ショッピングモールまで逃げ、なんでもあるとしてカナダに行きたいフランを説得していた。
ロジャーが死亡して三人で平穏に暮らすが、フランシーンとは不仲になっていってしまう。
最後は暴走族を許さず応戦でケガを負い、ゾンビに噛まれゾンビ化しピーターに始末された。
・ロジャー・デマルコ(演:スコット・H・ライニガー)
代表作に『ナイトライダーズ』、『ドーン・オブ・ザ・デッド』などがあります。
SWAT隊員。過激派グループを制圧する為にアパートへ向かい、銃撃戦の中でゾンビたちとの戦いに巻き込まれる。
友人のスティーヴンと合流を果たし、同僚のピーターを加えてショッピングモールに逃げる。
ショッピングモールの入口をトラックで塞ぐ作戦に参加するが、腕と足を噛まれてしまう。
カートに乗せられて移動しながらゾンビを倒し、車の運転をしていたが徐々に悪化していく。
最後は死んでゾンビ化してピーターに頼んで始末してもらい、観葉植物の下に埋葬される。
・ブレイズ(演:トム・サヴィーニ)
近年の出演作に『ジャンゴ/繋がれざる者』、『ロビン・フッド/秘密の森』などがあります。
暴走族のメンバー。口ひげを蓄え、革ジャンを着て仲間たちと奪略の限りを尽くす。リーダーに意見できる。
ショッピングモールを発見してリーダーが無線で連絡し、その中で興奮状態で煽っていた。
実際にショッピングモールへ突入すると、ノロノロなゾンビたちを楽しみながら倒していた。
一度転んでしまうが、飛び蹴りでゾンビを倒し、獲物であるナタを使って頭をかち割った。
最後は逃げるピーターを追い詰めるが、ゾンビに囲まれ逃げられず、銃弾を食らって死亡。
感想
[個人的な評価]
本作はゾンビ映画の第一人者、ジョージ・A・ロメロ監督を一躍有名にした作品です。
この作品は様々あるバージョンの中から、今回は一番ロメロ監督の意向が反映された「ディレクターズ・カット版」を鑑賞しています。
まさに今あるゾンビ映画というジャンルを確立させた作品であり、これがあるからこそ現代における様々な作品が作られています。
今回は「ディレクターズ・カット版」で上映時間が139分であったが、それを感じさせないぐらいムダを感じさせない演出が秀逸でした。
ノロノロのクラシック型ゾンビであって、主人公たちが走り抜ければ捕まる事がないが、圧倒的な数で一度捕まった終わりという絶望感もあります。
主人公的なポジションのピーターが繰り出す冷静な判断のおかげで彼らが生き残っている感じで、そこにちょっと欲張った他のキャラクターが順当に倒れてしまう。
女性であっても足手まといになりたくない強さを見せたフランシーンも、この時代にあって現代に通じるモノがあると思います。
ゾンビ映画だけじゃなく、もしも実際にゾンビが出現した場合、多くの人がショッピングモールに立てこもる選択肢を与えた作品でもあります。
スケール自体はショッピングモールで完結しているが、逆に言ってしまえば現実に近ような雰囲気を持っているから説得力が生まれている。
現代では走るゾンビだけじゃなく、道具を使ったり、言葉をしゃべったりなど、かなりバリエーションが増えているので、本作は少し古臭く感じてしまう。
ただ、当時は本作のようなゾンビ映画がなかった事を考えると、ジョージ・A・ロメロ監督の功績が凄まじいと言っても過言じゃない。
個人的にはザック・スナイダー監督のリメイク版である走るゾンビが登場する『ドーン・オブ・ザ・デッド』が最高であるが、本作があるからこそ誕生した作品でもある。
多くのバージョンが出ていますが、やはりジョージ・A・ロメロ監督が伝えたかったメッセージがちゃんと備えた「ディレクターズ・カット版」が一番だと感じました。
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