作品データ
公開年月 | 2023/01/20 |
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ジャンル | SF/アクション |
原作 | なし |
監督 | ヨン・サンホ |
脚本 | ヨン・サンホ |
製作 | ピョン・スンミン |
製作国 | 韓国 |
鑑賞方法 | 動画配信サービス |
あらすじ
気候変動により大地が荒廃し、人類は地球と月の軌道面の間に80個のシェルターを作って移住し宇宙で暮らしていた。
そんなある日、シェルターの8号、12号、13号がアドリアン自治国と名乗り地球へ他のシェルターと戦争状態となってしまう。
ユン・ジョンイは韓国の英雄として知られる女性兵士だが、作戦ミスで植物状態となって現在はクローンとして戦闘AIを抽出存在になるのだった。
登場人物&出演者
感想
[個人的な評価]
本作はNetflixで独占配信された作品となります。
この作品はCGの製作費が20億円で『新感染/ファイナル・エクスプレス』で知られるヨン・サンホが監督と脚本を務めています。
ヨン・サンホ監督は上記の韓国ゾンビ映画で一躍有名になって、今では韓国を代表する映画監督の一人になりました。
今回はNetflixと組んで大きな製作費で本格的なSF映画に挑戦しましたが、ハッキリ言って期待していたモノと違っていました。
確かに『新感染/ファイナル・エクスプレス』や続編で家族の絆を描いていましたが、本作にはアクションの部分で大きな期待を持ちました。
しかし、実際は母親と娘の絆を描いてしまい、期待されたSFアクションの部分が大味になってガッカリしてしまいました。
そもそも、冒頭で流れる世界設定はどうでも良くて、戦闘用のAIを作っている意味すらどうでもいい感じになってしまうほどストーリーと噛み合っていない。
元々は敵対する独立国家との戦争の為に物語が始まっているのに、それが終盤近くになって意味がないと主人公たちに言われるけど、これは鑑賞している方にも言える事でした。
戦争の英雄となった母親がクローン技術で好き放題され、最終的に和解する事で研究の意味がなくなるという事は物語を自分で否定しているようなモノでした。
未来の技術であるクローン技術を表現した設定は面白いし、タイプA、B、Cとあって、それぞれがどのような扱いになるところも興味深かった。
だが、そのような設定はあくまで設定として活かそうとせず、母親と娘だけの物語に執着したのは非常にもったいないと思いました。
もっと広げる事ができたのに、ワザワザ小さなスケールにした意味がよく分からず、あの戦闘シーンもオマケ程度すぎて残念にしか思えなかった。
だったら最初からアクションのシーンがなく、クローン技術による遺族の思いを描いたSFドラマにするべきだと思いました。
中途半端にアクションで釣ろうとするから微妙な感じになってしまい、所詮はNetflixのオリジナル映画だというイメージを加速させるような感じになりました。
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