作品データ
あらすじ
1979年のテキサス、スターを夢見る女優マキシーンやプロデューサーのウェイン、学生監督RJと録音スタッフのたロレイン、女優のボビーと帰還兵のジャクソンの男女6人。
それぞれが野心を持ちながらポルノ映画の撮影するべく、ハワードとパールの老夫婦が暮らす農場の納屋で開始していた。
その一方、マキシーンは母屋の窓ガラスから自分たちを見る老婆パールと目が遭ってしまい、彼らは老夫婦に隠された危険な本性に襲われるのだった。
登場人物&出演者
・マキシーン(演:ミア・ゴス)
代表作に『キュア/禁断の隔離病棟』、『サスペリア/2018年版』などがあります。
主人公。ポルノ女優。コカインの常習者。現状の自分に大きな不満を持ち、スターに必ずなると信じている。
ハワードの農場に到着すると、家の窓からずっと見ているパールを見かけて不気味に感じる。
撮影が順調に進んでいき、パールと家で二人となって過去を聞いてハワードの帰りで出た。
ベッドにパールがいて驚き、ハワードと結託して殺害していると知ってウェインの銃を取る。
最後は散弾銃で吹っ飛んだパールの頭部を車のタイヤで潰して、一人だけ生きて立ち去った。
・ロレイン(演:ジェナ・オルテガ)
代表作に『ザ・ベビーシッター/キラークイーン』、『スクリーム/2022年版』などがあります。
RJの恋人で録音スタッフとして撮影に参加する。内気でほとんど話さず、ウェインから「子ネズミ」と呼ばれる。
マキシーンとボビーから嫌われているが、ポルノ映画と知っても納得できない部分があった。
ベッドシーンを見ているうちに考えが変わって、映画に出演したいと言ってRJを裏切った。
RJを探すとハワードに地下室へ監禁され、外に出ようとして右手を攻撃されて負傷した。
最後はマキシーンに助けてもらうも暴言を吐き、逃げようとして散弾銃を食らって死亡した。
・ボビー=リン(演:ブリタニー・スノウ)
代表作に『ヘアスプレー』、『ピッチ・パーフェクト』シリーズなどがあります。
ブロンドのポルノ女優。ジャクソンの恋人。将来は大スターになって大金持ちになりたい夢を持っている。
自分の演技とスタイルに多大な自信を持ち、内気なロレインを上から目線で対応していた。
納屋に到着してジャクソンとの濃厚なベッドシーンを見せつけ、自分の演技に酔っていた。
ロレインが映画に出演したいと聞いて、マキシーンとともにメイクを施して褒めていた。
最後はジャクソンを探そうと池でパールを見けると、突き落とされてワニに食い殺された。
・ジャクソン(演:スコット・メスカディ)
代表作に『ニード・フォー・スピード』、『ドント・ルック・アップ』などがあります。
ベトナム帰還兵。ボビー=リンの恋人でポルノ男優。巨根が自慢だが、ベッドでは仕事として割り切っている。
ウェインが新たに撮るポルノ映画の主演となって、恋人のボビー=リンとベッド激しくする。
次にマキシーンともベッドシーンを撮り、触発されたロレインもまたベッドシーンを撮った。
ハワードが妻の行方を探していると聞いて、親切心から一緒に池の方まで探しに行ってきた。
最後はブチ切れたハワードに銃を突きつけられ、抵抗できないまま心臓に銃弾を浴びて死亡。
・ウェイン(演:マーティン・ヘンダーソン)
代表作に『ザ・リング』、『デビルズ・ノット』などがあります。
プロデューサー。ポルノ映画で細々と食いつないでいる。マキシーンに惚れて妻と離婚している過去を持つ。
今回のポルノ映画は革命を起こすという自信を持ち、低予算で完成させようと納屋を借りた。
ハワードには何をしているのか黙っていて、バレた時には言い訳しようと前もって考える。
ロレインが出演したいと言い出し、作品の流れを強引に変えさせて撮影をさせて満足した。
最後はロレインとRJを探しに行くが、納屋で釘を踏み、パールに両目を刺されて死亡した。
・RJ(演:オーウェン・キャンベル)
代表作に『ディア・ブラザー』、『ミスエデュケーション』などがあります。
学生監督。ロレインの恋人。新進気鋭の映画監督としてポルノ映画を芸術にしようと考えて参加した。
あくまで芸術的な映画を撮りたい気持ちが強く、金儲けしたいウェインに利用されていた。
順調に撮影が進んでいくと、ロレインが映画に出たいと言い出して止められず撮影した。
深く傷つきシャワーで一人泣いていると、気持ちを切り替えて撮影を放棄して帰ろうとする。
最後は車の進行を邪魔するパールに声をかけるが、包丁で喉を何度も刺されて死亡した。
・ハワード(演:スティーヴン・ユーア)
代表作に『パーフェクト・クリーチャー』、『デビルズ・メタル』などがあります。
パールの夫。人里離れた農場で妻と二人暮らししている。広告に納屋を30ドルで貸すという宣伝を出していた。
連絡を受けてウェインたちが来ると、大人数だと聞いておらず上乗せされた料金で納得した。
ポルノ映画を撮っているせいで妻が欲情してしまうが、心臓発作の可能性から拒んでしまう。
妻が暴走してRJの殺害を始めると、ロレインを閉じ込めてジャクソンを散弾銃で始末した。
最後は妻とベッドインしてロレインの死体を片付けるが、動いて驚いて心臓発作で死んだ。
・パール(演:ミア・ゴス)
ハワードの妻。人里離れた農場で夫と二人暮らし。マキシーンたちが来ると窓からじっと彼らを見ていた。
ポルノ映画を撮っている事を知り、外から現場を覗いてマキシーンを特別だと感じ取った。
家にマキシーンが来てレモネードを出して、彼女に触るも拒否られてそのまま外へ出した。
若い頃はダンサーだったが、今では満たされない人生に後悔して若者たちを惨殺してしまう。
最後はハワードが心臓発作で死亡し、マキシーンに銃撃するも倒れ、頭を潰されて死亡した。
感想
[個人的な評価]
本作はカルト的な人気を持つ『ミッドサマー』や『ヘレディタリー/継承』を作った「A24」が手がけたホラー映画です。
この作品はあのホラー作家のスティーヴン・キングや監督として知られるエドガーライトが強く支持している映画となっています。
1970年代を強く意識した雰囲気と、ホラー映画でよくある田舎での恐ろしい殺人鬼が襲ってくると王道な作りになっています。
とにかく、70年代と80年代の典型的なホラー映画に敬意を払った展開であり、テレビ番組や歌に合わせた演出が印象に残ります。
前半部分は単なるポルノ映画になっているが、これは監督が意図的にそうしている流れ正直言って退屈に感じられます。
ルールに縛られない当時の若者という感じであるけど、個人的にあまり好きなタイプの人間じゃないので嫌悪感がありました。
なので、早く殺人が始まってくれないかと思っていたら、中盤になってようやく物語が動き出すという感じになります。
殺人鬼が殺人をするには動機や理由は必ずありますが、本作では老人たちが抱える「性欲」への問題がテーマにもなっている。
夫は妻を心の底から愛しているのに、心臓が弱くなって欲情してもベッドの相手ができない悲しい部分がありました。
逆に妻は若者に触発されて欲情しても、夫にはムリだと分かりながら求めてしまう欲望は人間らしいと言えるだろう。
その結果、恨みつらみによって若者たちが犠牲になっていくが、歩くのがやっとな老人たちの立ち回りには少しムリがあったように感じました。
そして、何より本作ではミア・ゴスが主人公と老女の二役を演じていて、老女の方は特殊メイクのせいで気付かないぐらいハマっていました。
ただ、もう少しグロテスクな内容だと期待していたが、殺人鬼が年寄りだとさすがに派手な動きができないから仕方ないと感じました。
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