作品データ
あらすじ
世界は砂漠化し、無数のワームが地球を支配していた近未来である日、泥棒のマー・ボーは偶然にも「オアシス」に行ける薬剤と座標を手に入れる。
薬剤を隠して座標を覚えて廃棄し、「オアシス」を目指すリン・ドンに重要な人物として傭兵部隊に殺されず同行をさせていた。
特別な装甲車両で「オアシス」を探す為の旅に出るが、地中から血に飢えた無数のワームと母体となる巨大なワームが襲いかかってくるのだった。
登場人物&出演者
・マー・ボー(演:ワン・ツィイー)
代表作に『名探偵ゴッドアイ』、『HOCK WAVE ショック ウェイブ 爆弾処理班』などがあります。
主人公。中都で暮らしている泥棒。仲間がスン社長から奪った座標と薬剤を手に入れるも捕まってしまう。
座標を覚えいた事で同行する事になるが、少女を自分のせいで死なせてしまい後悔していた。
道中にビンビンの家族と遭遇して同じ車両に乗り込み、隠れていたヤン・ローとも出会う。
地下デパートでヤン・ローがリン・ドンのせいで犠牲となり、償わせるとして宣言していた。
最後はビンビンを助ける為に自己犠牲を選んで、巨大なワームにリン・ドンと食われた。
・ビンビン(演:チュイ・ヤーハン)
本作が長編映画デビュー作となります。
中都から逃れた家族の幼い娘。砂嵐に巻き込まれてスン社長たち一行の前に父親と母親とともに姿を現した。
最初からマー・ボーをいい人間だと認定して、ケガしていたところで布をあげる拒否された。
母親がワームに噛まれて置いて行かれると、号泣していたがヤン・ローに止められていた。
地下デパートから帰ってきたリン・ドンとマー・ボーのケンカを見て、ただ号泣していた。
最後はマー・ボーから通行証と薬剤を手渡され、オアシス軍がちょうど来て助けてもらった。
・ヤン・ロー(演:マ・ムシュアン)
代表作に『Legend of the Three Realms of the Fudo Secret Art』、『Legend of Gods II』などがあります。
中都でボランティア教師をしていた。ビンビンの先生で彼女の家族とともに中都から逃げ出していた。
ワン隊長たちがリーに車の修理を強制させていた間、襲われる可能性を考えて隠れていた。
ワームの襲撃によりリーの妻が置いて行かれ、号泣していたビンビンを抑えて慰めていた。
地下デパートに落ちて左足を挫いてしまい、ワン隊長の命令でガソリンを見つけ出した。
最後はリン・ドンの裏切りで大量のワームに囲まれ、マー・ボーを行かせて犠牲となった。
・リー(演:チャン・ジェンレイ)
代表作に『ブレイド・マスター』、『Devil And Angel』などがあります。
中都から家族を連れて逃げた父親。趣味で車を改造する技術を持ち、砂嵐に巻き込まれてスン社長たちに遭遇した。
車が故障した事からワン隊長に銃を突きつけられ、仕方なく整備を施して一緒に同行した。
実は中都で教師をしていたヤン・ローを匿っていて、同乗していたマー・ボーに説明する。
ワームに妻が噛まれてスン社長の判断に置いて行かれ、流砂によって地下デパートに落ちる。
最後は裏切ったリン・ドンに撃たれ、車を止める為に体を張ってタイヤに巻き込まれ死亡。
・ワン隊長(演:リヤ・ワン)
代表作に『The Last Tycoon』、『Mr. Six』などがあります。
スン社長に雇われている傭兵部隊の隊長。オアシスへの通行証となる薬剤を中都で奪われて部下とともに虐殺して取り戻す。
座標を覚えていたマー・ボーを殺さずに同行させ、砂嵐で故障した車の修理をリーに強制。
ワームの襲撃でリーの妻とヤン・ローが噛まれたと知り、スン社長の判断に任せていた。
地下デパートに落ちてスン社長が死ぬ間際に薬剤を破壊するが、殺害して阻止していた。
最後は本性を現したリン・ドンの裏切りで刺され、倒れてショットガンでトドメを刺された。
・スン社長(演:イン・ター)
代表作に『ハッピー・フューネラル』、『花の生涯/梅蘭芳(メイランファン)』などがあります。
中都にある製薬会社の社長。ワームに対して効果的な薬剤を所有していて、オアシスを目指すべく向かっていく。
中都を出る前に薬剤を奪われ、ワン隊長に取り戻させ座標を知るマー・ボーを同行させた。
砂嵐で車が故障してしまい、リーの家族に遭遇してワン隊長に修理をさせて同行を強制した。
ワームの襲撃で噛まれた人間を容赦なく排除し、リーの妻も仕方なく負いていく事になる。
最後は地下デパートで重傷を負い、薬剤を破壊していくがワン隊長に殺害されてしまう。
・リウ・ドン(演:タン・イーヌオ)
代表作に『Judge Zhan』、『A Wonderful Stranger』などがあります。
生物科学研究所の教授。防砂試験に使う薬剤が「オアシス」の通行証となる事を知っていてスン社長たちと同行する。
中都を出発する前に奪われるが、座標を覚えていたマー・ボーが重要人物として同行させた。
ワームに噛まれた人間は他のワームを呼びつける事を説明し、リーの妻が置いていかれる。
その正体はリン・ドンの助手で生き残る為に殺害して教授に成りすまし、ワン隊長を殺害。
最後はビンビンを巨大なワームの囮にしようとして、マー・ボーの自己犠牲で道連れとなる。
感想
[個人的な評価]
本作はあの名作『トレマーズ』のタイトルが付いているが、まったく関係ありません。
この作品はアメリカではなく、最近勢力を伸ばして質の悪い映画を多く作り出している中国産となっています。
アメリカなどの便乗映画は開き直ったバカ映画の場合が多く、シリアスであってもツッコミどころ満載で楽しませてくれます。
しかし、パクリ映画を中国が作ると、メンツを保ちたいのか真面目でなぜか人情に訴えようとする人間ドラマを必ず入れてきます。
主人公の行動は絶対に善人か、もしく正しい行動しか取らず、悪人は徹底してクズとして描く特徴を持っています。
そんな本作も例外に漏れる事なく、主人公は少女を死なせた後悔から旅で一緒になる人間を助けようとするのです。
ただ、あまりにも魅力のないキャラクターになっていて、彼が自己犠牲で少女を助ける行動に対して感動も何もありません。
もちろん、悪役として登場するオアシスを目指す一行だが、こちらは中途半端な描き方になって何がしたいのか分からなくなる。
他の登場人物もストーリーを進める為だけに存在しているのに、なぜか中途半端なドラマを付け足してしまうから陳腐に見えてしまう。
低予算の定番である内輪揉めをずっとやっているような感じだが、ラストでの裏切りについてもそこまで驚くほどじゃなかった。
むしろ、そうしないと主人公の善行が報われないから、結局はストーリーの為にいるだけのキャラクターになってしまっている。
肝心の巨大なワームもラストで一瞬しか出ず、ほとんどが小さいワームがノロノロと出てきて人間を襲うゾンビみたいな感じになっていて面白味がない。
中国の低予算映画はどれも似たようなパターンで、作る側のプライドだけで鑑賞する側をあまり意識しない独り善がりな印象が本当に強いと感じさせる作品でした。
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