作品データ
あらすじ
日本に伝わる都市伝説の一つである口裂け女の噂が広がるロサンゼルス。
ある日、クレアは友人のモニカを口裂け女によって殺されてしまう。
それ以降、口裂け女の悪夢にうなされるクレアだったが、都市伝説研究者である姉のサラが別のモノだと感じ始める。
一方、サラは時々幻覚を見ているクレアこそが口裂け女の正体ではないかと疑いのだった。
登場人物&出演者
【口裂け女】
・クレア(演:ローレン・テイラー)
本作が長編映画デビュー作となります。
主人公。夢え「口裂け女」に会う。それから毎日のように悪夢で彼女を見るようになってしまっている。
迎えに来た友人と外を歩いていると、突然彼女が死体となり、次の瞬間には消えてしまう。
姉に相談して「口裂け女」を見ていたと説明を受けるが、徐々に精神が崩壊を迎えていく。
刑事と教授を家に入れた姉に声をかけるも気づかれず、実はすでに死んでいた事を知る。
最後は自分自身が「口裂け女」となって、姿が見える人間に質問してから襲う悪霊となった。
・サラ(演:メンネル・アル=カワジャ)
代表作に『Pursuit the Movie』などがあります。
クレアの姉。大学で都市伝説の研究をしている。研究の為にワザワザ日本まで行って情報を手に入れている。
妹が「口裂け女」の夢を見ていると説明を受けると、おかしいとして独自に調査を始めた。
今度は妹の友人が何者かに殺されたと知り、教授の元まで行き話しをするも妄想と言われる。
教授と刑事に疑いをかけられて家に入られると、妹が浴室で死んでいる姿を発見される。
最後は「口裂け女」でおかしくなった妹を殺害したと自白し、口を切るも逮捕されてしまう。
【こっくりさん】
・ジョー(演:ジョン・クロッピング)
代表作に『Casting Couch』などがあります。
メイドカフェ「バタフライ」の常連客。いつも三人組で行動している。ユリが一番のお気に入りでゲームを楽しんでいる。
ユリが暴漢によって殺されてショックを受け、次にリサリサも殺されて事件性を疑っていた。
倉庫まで行ったケイトに付いて行くと、三人で「こっくりさん」をしていた事を知った。
友人たちと倉庫まで来ると、凶暴化した状態で復活したユリが彼らを惨殺してしまう。
最後はユリに首を締められるが、ケイトが止める為にキスをされてそのまま昇天していた。
・ケイト(演:アメリア・ゴッサム)
代表作に『Execution』、『Rid』などがあります。
メイドカフェ「バタフライ」で働いている。金髪のクールビューティー。店長にいつも注意されている。
倉庫で「こっくりさん」をやっていると、ユリの恋愛が上手くいかないと知って励ました。
実はレズビアンでユリと密かに付き合っていたが、リサリサにバレて彼女を殺されてしまう。
ジョーたちの介入で真実を知って、凶暴化したユリを止める為に彼とキスで成仏させた。
最後は呪いに苦しむジャックを助けたいアンジーに言われ、風蓮を紹介して助けていた。
・リサリサ(演:コートニー・パンデコ)
代表作に『Jennifer Help Us』、『Southbound』などがあります。
メイドカフェ「バタフライ」で働いている。ハツラツした明るい性格。サービスが良く隠れファンが多い。
倉庫でいつもように「こっくりさん」をして、ユリの恋愛が上手くいかないと知って励ます。
ユリが暴漢によって殺害されて悲しんでいたが、実はそれを仕掛けた張本人だと判明する。
実はケイトが好きだったが、ユリが奪った事から「こっくりさん」を使って殺させていた。
最後は「こっくりさん」を通じて復活したユリが凶暴化し、そのまま彼女に殺されてしまう。
・ユリ(演:鈴木音沙)
代表作に『The Gunslingers』、『Rideshare』などがあります。
メイドカフェ「バタフライ」で働いている日系のアメリカ人。ジョーの評価ではメイドとして理想的な女性。
倉庫でケイトやリサリサと「こっくりさん」をやって、恋愛が上手くいかないと知り落胆。
実はレズビアンだったケイトと付き合っていて、リサリサに知られた事で暴漢に殺された。
「こっくりさん」を通じてケイトと会話していると、誰にも渡さない為に殺戮をしていた。
最後はケイトがジョーとのキスをされてしまい、受け入れられない現実により消滅した。
【陰陽師・風蓮】
・風蓮(演:エイジ・イノウエ)
代表作に『BROTHER』、『パール・ハーバー』などがあります。
日本から来た陰陽師。アメリカで連日に渡って起きていた「口裂け女」と思われる事件を解決する為にやって来た。
ロサンゼルスの教会まで到着し、ゾンビに襲われている女性を法力によって助け出していた。
ゾンビを生み出す神父を倒してから、女性が悪魔となるも法力を集中させて退散させていた。
ケイトに呼び出されると、藁人形の呪いにかかっていたジャックの様子を見て軽く返した。
最後はアンジーから許可をもらって、強力な法力で呪い返しをしてジャックを助け立ち去る。
【ウメコの友達】
・ジャック(演:ジョーダン・ボルヘス)
本作が長編映画デビュー作となります。
たまたま車が故障したケンを助ける。以前は修理工をしていた事で、ケンの車をあっさりと直して感謝される。
ケンから家に来て欲しいと懇願されて行くと、不気味な食事とウメコに出会って戸惑った。
ウメコの部屋に行くと押し倒され、写真を撮られると、アンジーが知ってブチ切れていた。
家までウメコが来てアンジーの頭を石で殴ると、誤解が解かれる藁人形の呪いで苦しむ。
最後は風蓮が呪い返しをして元に戻るが、口裂け女となったウメコに襲われて殺されていた。
・アンジー(演:ステファニー・エステス)
代表作に『When Harry Tries to Marry』、『ファイナル・デイ』などがあります。
ジャックと同居している恋人。ケンとウメコの策略でジャックが浮気している写真を見つけてブチ切れていた。
まだ寝ていたジャックを叩き起こすと、浮気を疑うような怒声を浴びせて追い出そうとした。
庭にウメコがいてジャックがキレていると、止めに入るも彼女に石で頭を殴られてしまう。
ジャックが藁人形の呪いによって苦しんでいると、ケイトに風蓮を紹介してもらっていた。
最後は呪い返しをしてジャックは助かるが、口裂け女になったウメコに襲われて殺された。
・ケン(演:カンシチ・ヒロ)
本作が長編映画デビュー作となります。
車が故障して立ち往生していた。日本人でアメリカに来て20年となる。日本からの珍しい輸入品を売っている。
通りかかったジャックに声をかけられ、故障を直してもらうと感謝し、お返ししたいと話す。
家にジャックを連れて行くと、いなごの佃煮を振る舞い、妹のウメコを紹介して喜んでいた。
ウメコがジャックをベッドに押し倒し写真を撮り、なぜか逆ギレして藁人形の呪いを敢行。
最後は風蓮に呪い返しを食らうも生きていて、ジャックとアンジーの遺体を釣り笑っていた。
・ウメコ(演:エリッサ・ローウェ)
本作が長編映画デビュー作となります。
ケンの妹。両親とずっと日本で暮らしていた。父親の過労死、母親の自殺を受けてアメリカにいる兄の元に来ていた。
母親が目の前で自殺を遂げると、腐敗していく遺体と1ヶ月も過ごして精神が崩壊していた。
兄が家にジャックを招き入れると、食事に参加するも一言も発さず自分の部屋に戻っていた。
ジャックをベッドに押し倒し、次に彼の家までやって来てアンジーの頭を石で殴って逃げた。
最後は口裂け女になってジャックとアンジーを殺害し、兄と遺体を釣って二人で眺めていた。
感想
[個人的な評価]
本作は「口裂け女」をベースに「こっくりさん」や「藁人形」などの都市伝説を題材にしているオムニバス形式の作品となります。
この作品は複数の物語から成り立っていますが、それぞれが微妙に関係性のある内容になっています。
なぜオムニバス形式にしているのか分からないが、予想として「口裂け女」だけじゃ企画が通らず、そこで様々なモノをくっつけてみた感じになっている。
4人の日本人監督によってオムニバス形式の物語が作られている為、出来の差が明確に出てしまっていて、後半になってくるとコント要素が強くなっています。
冒頭ではメインとなる「口裂け女」の不気味さを表現しようとしていたが、次の「こっくりさん」でいきなりメイドカフェが出てきて雰囲気をぶち壊す。
多分、日本の文化を表現しようとした結果、ホラーとは相性が悪い要素を思いついた案で強引にぶち込んだ結果だと思います。
外国人から見たような日本の間違った文化だが、それを日本人の監督がやっている時点でワザとやっているだろうと思われます。
やはり、企画を通しやすくする為に外国人受けの演出になってしまい、もしかすると、監督たちの不本意だったかもしれません。
逆にこれを良しとして作っているならば、もう日本では映画を作るなと言いたいぐらい程度の低いレベルに留まっています。
オムニバス形式なので一つひとつの物語にドラマ性がほとんどなく、肝心のホラー要素よりもサスペンス要素を重視して本末転倒になってしまっている。
結果的にメインとなる「口裂け女」で物語を締めくくっているが、あまりにも強引すぎる持って行き方だし、他のエピソードはいらないオチがギャグとしか思えない。
だったら他の「こっくりさん」や「藁人形」の意味合いが薄くなっていて、関係性も強引に繋げているから違和感しかなかったです。
こういう作品を海外で作っていくのはいいけど、もう二度と日本で作るべきじゃないと恥さらしのようにしか感じられなかったです。
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