作品データ
あらすじ
20歳を過ぎても未だに高校生だったチエ・シャオギンは、両親が他界し祖父母が山奥にある温泉宿を営んでいた。
祖父が亡くなったと聞いたシャオギンは、そこまで仲が良くない友人のプリンセスとルクンを連れて実家に帰っていった。
しかし、実家には他界したはずの祖父が生きていて、騙されたシャオジンたちは温泉宿で数日過ごすと、彼らに怪異が襲いかかるのだった。
登場人物&出演者
・チエ・シャオジン(演:チャン・ティンフ)
代表作に『A Fool in Love, Love Like a Fool』、『New Turn』などがあります。
主人公。20歳になっても高校を卒業できていない。両親が亡くなって現在は叔父たちの世話になっている。
バイト先で問題を起こして転校すると、シュ・リーハンとルー・チュンと仲良くなっていた。
祖父が死んだという連絡をもらって実家に戻ったが、実際は死んでおらず呼び出されただけ。
怪奇現象が起きる中でリーハンとチュンとともに調べていくと、両親の幽霊だと勘違いした。
最後は祖父母の思いを知って旅館を引き継ぎ、両親たちに明るく経営すると約束を果たした。
・シュ・リーハン(演:ホン・イェンシャン)
代表作に『Twa-Tiu-Tiann』、『Café. Waiting. Love』などがあります。
シャオジンが転校した学校のクラスメイト。学校では「プリンセス」と呼ばれ、番長からイジメを受ける。
転校してきたシャオジンに助けられた事で友達となって、一緒に実家の旅館まで行く事に。
当初からゲイ疑惑を持たれているせいでシャオジンと距離が近く、リンムーに嫉妬される。
旅館で怪奇現象を最初に見つけてビビっていると、幽霊の正体を見破ろうと三人で調べる。
最後は祖父母の仕掛けだと知り、シャオジンの為に旅館を手伝って番長と仲直りを目指した。
・ルー・チュン(演:リン・ホーシュエン)
代表作に『愛情無全順』、『ゾンビ・プレジドント』などがあります。
シャオジンが転校した学校の男子生徒。天然のドジっ子で何かとケガしている。夢遊病で夜は勝手に動き回る。
転校してきたシャオジンに偶然助けられ、そのまま友達になって実家の旅館へ行く事になる。
祖父母から出っ歯と言われ、写真を取っていた時に釘でケガをして感染症を心配していた。
リーハンと同じく幽霊を見た事からシャオジンたちと真実を探ると、祖父母に仕掛けと知る。
最後は旅館の経営を引き継ぐシャオジンの手伝いをして、招待された生徒たちを案内する。
・リンムー(演:グオ・シューヤオ)
代表作に『Step Back to Glory』、『愛情無全順』などがあります。
シャオジンとは幼馴染みの年上の女友達。祖父母の手伝いをしている。シャオジンに片思いをしている。
シャオジンから話しかけられる事を目指しているが、電話口では声にならない言葉を発する。
そのせいでシャオジンたちに幽霊の仕業だと勘違いされ、知らないうちに大事となっていた。
旅館に肉やガスボンベを持ち込むと、リーハンがシャオジンと一緒になると勘違いしていた。
最後は旅館の仕掛けを壊して真実が明るみになるが、シャオジンと旅館を手伝う事になる。
・チエ・ガオ(演:ロー・ガーイン)
代表作に『0061 北京より愛をこめて!?』、『チャイニーズ・オデッセイ』シリーズなどがあります。
シャオジンの祖父。実家に帰ってこないシャオジンを呼ぶ為、死んだフリをしながら妻が連絡を送った。
孫が騙されてやってくると、満面の笑みで迎えるも病気は本物で咳をして血を吐いてしまう。
妻の治療を受けてなんとかごまかしているが、何度か魂が抜けるもその度に戻してくれる。
売上を上げる為に旅館の至るところに仕掛けを作り、幽霊が出るような場所だと錯覚させる。
最後はシャオジンが旅館を引き継ぐと分かり、妻とともに生徒たちを驚かそうと待機する。
・マオ・シーファ(演:ミミ・チュー)
代表作に『チャウ・シンチーの熱血弁護士』、『ファイト・バック・トゥ・スクール3/秘密指令は氷の微笑』などがあります。
シャオジンの祖母。実家に帰ってこないシャオジンを呼び出す為、夫が死んだという連絡を渡していた。
孫が久々に帰ってくると、リーハンとチュンがそうだと間違えて機嫌を損ねながら説明する。
シャオジンたちが幽霊を見たと訴えるが、夫と口を揃えて見た事がないと主張していた。
実際は売上を上げる為に幽霊がいるような仕掛けを作り、シャオジンたちで実験していた。
最後はシャオジンが旅館を引き継ぐと決意すると、招待された生徒たちを驚かそうとする。
感想
[個人的な評価]
本作はリン・クワンフイにとって初となる長編映画の監督と脚本を務めています。
この作品は温泉宿を舞台にした台湾のコメディホラーとなっていて、久しぶりなので少しだけ期待しています。
邦題から分かるように温泉旅館で怪奇現象が起きて、主人公たちがそれに巻き込まれるような展開を予想していました。
主人公は20歳になって高校から卒業できない状態であり、祖父が亡くなった知らせを受けて実家である温泉旅館に戻るという流れになる。
それでなぜか転校した高校で仲良くなった番長に目をつけられた二人と一緒に戻って、祖父母たちの代わりに掃除していく中で怪奇現象に遭う具合です。
外観からして如何にも幽霊が出てもおかしくないようなボロボロ加減で、祖父母についても究極のケチでなんとかやりくりしている状態である。
主人公に付いてきた二人についても、ゲイ疑惑と夢遊病という個性的であるけど、学校でイジメを受けるのは仕方ないぐらい浮いている。
その主人公は何度も問題を起こして転校しているが、実際は両親が亡くなって将来に不安を持っている反動でやっているだけ。
温泉旅館に入ってから怪奇現象が微妙に起きていくが、どれも中途半端で決定的に怖さを演出しようという感じがなかった。
その理由として、結末で明かされる祖父母の仕掛けであって、集客の為に幽霊が出る旅館の方が受ける意味合いで実験的にやっていた事だという。
ただ、途中からバレバレの伏線だったので驚くようなネタバレじゃなかったが、全体的にユルユルなのでホラーとしてコメディとしても中途半端だと感じた。
しかも、ラストでは強引に感動方面へ持っていくので、なおさら全体的な統一感がなく、主人公の中だけで完結してしまっているような印象でした。
どうにも台湾のコミカルなノリには付いていけず、ホラー要素も温く、主人公たちについてもイケメンすぎて笑えないから微妙な感じになりました。
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