作品データ
あらすじ
ロサンゼルス在住のビデオ編集者のマイルズ・グリッソムは、死に対する過度な恐怖を抱えて孤独に生きていた。
その恐怖を克服する為にマイルズは相続して得た金を元に、死後の世界が実在する事を自分に証明した最初の人間に懸賞金3万ドルを渡すという広告を出す。
自分の人生を案じている母親のシャーロットを伴い、候補者たちと会う為にロサンゼルス縦断の旅に出かけるのだった。
登場人物&出演者
・マイルズ・グリッソム(演:クラーク・フリーマン)
代表作に『リクイッド・ウッズ/樹海』、『事件物件/呪縛の連鎖』などがあります。
主人公。ビデオ編集者。毎日のように車の事故で死ぬ悪夢を見て、死後の世界を証明する人を広告で募集した。
千人以上の応募者から三人まで絞り込み、気になった母親も同行して試すも全部失敗する。
ネルソンが気になって会いに行くと、彼の死体を見せられて取り憑かれて霊が見えてしまう。
ジョセフィナの助言を得て落ち着くと、アリスを葬式で見かけてネルソンから守ると宣言。
最後はアリスに撃たれるも戻った母親のおかげで助かるが、結局は車の事故を再現した。
・シャーロット・グリッソム(演:アネット・オトゥール)
代表作に『スーパーマンⅢ/電子の要塞』、『ブロー・ザ・マン・ダウン/女たちの協定』などがあります。
マイルズの母親。遠くに住んでいるが、息子が出したおかしな広告の話しを聞くとすぐに飛んできた。
死後の世界を知りたい息子と一緒に応募した候補者たちを選んでいたが、信じていなかった。
全員が息子の望むような結果が得られず、息子が諦めると言い出した事で内心はホッとする。
ネルソンと遭遇したせいで息子が見えるようになり、信じられないせいで口論してしまう。
最後はジョセフィナの助言で息子が助かり、心配しながら自分が住んでいる家へ帰った。
・ジョセフィナ(演:ジョヴァンナ・ザカリアス)
代表作に『マインド・シューター』、『ボーダー・ラン』などがあります。
メキシコからの移民。霊媒師。霊を見ようと思えば見えるようで、ビデオのメッセージでは必死に訴える。
レストランの皿洗いとして働いていて、マイルズたちが連絡する手段がなく突然来て驚いた。
すぐに家まで案内すると、多くの霊が見える上に色々と口出しされて追い払おうとしていた。
死霊が見えるようになったマイルズが来ると、彼を落ち着かせ自殺だけは止めるべきと助言。
最後は金を渡そうとしたシャーロットに息子の危機を伝え、そのおかげで一命を取り留めた。
・エリソン博士(演:ジョン・グローヴァー)
代表作に『3人のゴースト』、『グレムリン2/新・種・誕・生』などがあります。
心霊現象について研究している学者。マイルズの広告を見て応募した一人で、科学的なアプローチをする。
実際にマイルズと母親がやって来ると、広告が本物だった事を知って驚いた様子を見せる。
マイルズの状態について質問をしていたが、懐疑的な母親に対して真っ当な説明ができず。
証明する為にマイルズが一番怖い場所を選び、小学校のロッカーで死んだ上級生の霊を探す。
最後は子供の幽霊を見るが、母親に詐欺だと証明され、言い訳するもマイルズに失望された。
・アリス(演:ローラ・ハイスラー)
代表作に『リクイッド・ウッズ/樹海』、『The Harbinger』などがあります。
ネルソンの元恋人。マイルズに取り憑いたネルソンに姿を見せられる。一方的にネルソンから好意を持たられた。
ネルソンの死体が見つかって葬式が執り行われ、カジュアルな服装で黙って参加していた。
マイルズから声をかけられたせいでネルソンが見えてしまい、彼から脅しをかけられた。
実は別の人と子供がいて、それを知ったネルソンに生き埋めにすると脅迫を受けていた。
最後は滑走路近くで散歩するマイルズに近寄り、解放される為に彼を殺そうと銃を撃った。
・ネルソン・A・キニー(演:ジェイ・ダン)
代表作に『Ex-Girlfriends』、『The Harbinger』などがあります。
空港の滑走路で保全係として長年働いていた。マイルズの広告を見てボイスメッセージだけを送っていた。
滑走路近くの広場でマイルズと出会うと、死後の世界が見えるとして自信たっぷりに話した。
マイルズに共有したモノがあるとして近くの廃屋まで連れて行くと、自分の死体を見せた。
死霊としてマイルズに取り憑いて、脅かしながら恋人だったアリスを殺すように訴えていた。
最後はアリスが暴走してマイルズを撃つが、母親のおかげで生き返ったせいで一人だけ逝く。
感想
[個人的な評価]
本作は『未体験ゾーンの映画たち2017』にて上映された作品となります。
この作品は『デッド・バ・ドーン国際ホラー映画祭』でグランプリを受賞し、他に『ダンス・ウィズ・フィルムズ映画祭』で観客賞を受賞しています。
マイナーな映画賞を受賞しているパターンは非常に怪しいところがあるけど、一応は認められているという点で期待した。
死後の世界を証明するのは非常に難しく、まだ科学では解明されていないせいで信じる人と信じない人と大きく別れています。
個人的には霊的な現象はあると思っているので、死後の世界は必ずあって、それが天国や地獄とは思っていないが。
そんな本作では死ぬのが怖くなった主人公が安心する為に行動するが、車の運転にビビるというギャップがあります。
そこで心配している母親が登場してサポートしていくが、ある意味、本作は息子を守ろうとする母親の姿を見せています。
これはラストでもアリスによって表現されているが、息子を守る為ならば、母親はどんな事でもする覚悟が伝わってきます。
主人公は死体と触れた事で霊が見えるようになるけど、根っからのビビリならば厳しい状態になるのは目に見えている。
ただ、それでも懸命に真理へ近づこうとする主人公の追い詰められている感じが伝わり、結果的に父親の本当の死因を知っていく事にもなるが。
主人公が望んでいた死後の世界に関連して取り憑かれてしまうが、ここら辺の描写についてはホラー映画の域を出ていないのは少しもったいないと思った。
違ったアプローチで霊に接触するのだから、もっと抽象的な存在でも良かったのではないかと思ってしまった。
しかも、ラストのオチで主人公がどうなったのか最後まで見せない演出は個人的にあまり好きではなかったです。
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