作品データ
公開年月 | 2021/04/08 |
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ジャンル | SF/サスペンス |
原作 | なし |
監督 | ニール・バーガー |
脚本 | ニール・バーガー |
製作 | ニール・バーガー |
製作国 | アメリカ、イギリス、チェコ、ルーマニア |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
地球温暖化により滅亡の時が迫った人類は、移住可能な惑星を見つけると探査隊を送り込む。
しかし、到着までに86年を要する事から乗組員には訓練を受けた優秀な子供たち30人が選抜され、3世代をかけて惑星を目指す壮大な計画となる。
宇宙船が旅立って10年、成長した子供はある日、クリストファーとザックは毎日飲まされる薬に違和感を持ち、教官役のリチャードに反発を始めるのだった。
登場人物&出演者

近年の出演作に『僕を育ててくれたテンダー・バー』、『ナイト・ウォッチャー』などがあります。
主人公。地球での教育過程からリチャードに一目を置かれるような存在。リーダー的な素質を持っている。
みんなが疑わずに飲んでいた「ブルー」の正体に気づき、ザックとともに飲むのを止める。
リチャードが通信機修理の事故で死亡すると、選挙によって新たなリーダーに選ばれた。
ザックがみんなの欲望と見えない怪物によるウソで主導権を奪われ、追い詰められてしまう。
最後はザックを宇宙に放り出して片付け、なぜか平和になって無事に惑星へたどり着いた。

近年の出演作に『サイレント・ナイト』、『クライシス』などがあります。
ヒロイン。医療主任。リチャードにとって特別な存在として、話し相手となって色々と教えてもらっていた。
リチャードと本部に懐疑的なザックたちと違い、リチャードの言葉をずっと信じていた。
修理の事故でリチャードが死亡し、新たなリーダーとなったクリストファーに想いを寄せる。
ザックの暴走でみんなが従っている中、クリストファーたちと彼を倒すべきと提案をした。
最後はザックを始末して平和になり、クリストファーとの間に子供が生まれ任務を完了した。

代表作に『ダンケルク』、『ゴヤの名画と優しい泥棒』などがあります。
技術主任。地球の時から何か怯えるような性格。宇宙に出てからクリストファーと常に行動を共にしていた。
クリストファーが「ブルー」の正体を知って、抑制されていた事にブチ切れて反骨心を出す。
イタズラ目的でリチャードの修理を邪魔して殺してしまい、みんなを操ろうと動き出した。
リーダーとなったクリストファーの主導権を奪い、好き放題やっていく事を宣言していた。
最後はクリストファーとセラを追い詰めるが、彼らにより宇宙の外に放り出されて死亡した。

代表作に『ロクサーヌ、ロクサーヌ』、『きみに伝えたいこと』などがあります。
規則と理性を一番大切にしている。他の子供たちからバカにされている。ザックとカイから見下される。
宇宙へ旅立ってから特に目立つ事がなく、リチャードが死んで規則について語っていた。
リチャードの代わりとなりリーダーを選挙で決める規則を話し、クリストファーに従った。
ザックによって規則を破る状況になってくると、守ろうとするクリストファーたちに付いた。
最後は暴走するザックたちに人間の本質を訴えたが、ブチ切れたカイに射殺されてしまう。

代表作に『ティーンスピリット』、『ミッドサマー』などがあります。
制御室を担当する。クリストファーとザックが「ブルー」の秘密を知り、感覚について語られて気になる。
リチャードに対して不信感を持ち始めると、彼が修理に出た時にザックとイタズラをした。
そのせいでリチャードが死んでしまい隠していたが、クリストファーにバラされるも逆ギレ。
リーダーとなったザックに従ってクリストファーたちを追い込み、フィービーを射殺した。
最後は医療室に逃げていたクリストファーの一撃を頭に食らい、セラの注射で死亡した。

代表作に『バッドガイ/反抗期の中年男』、『Remnants of the Fallen』などがあります。
遺伝子操作された子供の一人。リチャードが死亡して選挙で新たなリーダーとなったクリストファーに従う。
ザックが暴走を始めて分断を仕掛けてくると、彼に従わずクリストファーたちと残った。
リチャードが事故死した原因がザックたちのせいと判明し、彼らを止める手立てを考えた。
ザックの仲間になったフリをして倒す作戦を出すが、暴走した彼らに折れて裏切ってしまう。
最後はザックが倒された事で船内に平和が戻り、何事もなかったように任務を完了させた。

近年の出演作に『THE BADTMAN/ザ・バットマン』、『アフター・ヤン』などがあります。
遺伝子操作された子供たちの教育係。居住可能な惑星へ行く時、帰還しない覚悟で同乗を上司に許された。
子供たちの面倒をみる唯一の大人として責任を持ち、10年に渡って彼らを見守っていた。
クリストファーが「ブルー」の正体に気づくが、反対するどころか本部への訴えに協力する。
話し相手としてセラを選んで、地球にいた頃の思い出などを彼女に教えて感性を与えていた。
最後は通信機の修理にクリストファーと出るが、ザックたちのせいで事故死してしまう。
感想
[個人的な評価]
本作は『幻影師アイゼンハイム』や『リミットレス』で知られるニール・バーガーが監督、脚本、製作を務めています。
この作品は新型コロナウイルスの影響を受けて、約5ヶ月の延期を受けて公開されています。
地球の環境が悪化して、人類は遠くある居住可能な惑星を発見して、86年の時間をかけて探査隊を送り込むという物語になります。
イギリスの映画なのでハリウッドみたいな大規模で派手な事ができず、あくまで船内で起きる人間ドラマが中心となっています。
特に集団心理をメインに描いており、その中で起きる不信感や分断など、新たな惑星での探査についてはオマケ程度になっていました。
まず、大前提としてなぜ子供だけで出発していくのか、その理由について有耶無耶にしていて意味が分かりませんでした。
多分、若手の俳優と女優たちを売り出したいだけなのか、監督のニール・バーガーがそういう映画を作りたかっただけじゃないと邪推してしまう。
しかも、設定では遺伝子操作で優秀な子供たちを誕生させているが、劇中での動きは明らかに合っていなかったです。
頭脳明晰な子供たちがあのような行動を取るのか疑問に思いますし、徹底した管理の中で行われる教育で彼らが暴走するにはムリがあると思えます。
当然、そのような争いが起きると想定できるはずなので、彼らに規則や善悪の判断についても教育されるはずなので、単純に集団心理を描きたいだけにしか見えない。
だったら遺伝子操作された優秀な子供という設定をなくすべきだが、そうなってくると、子供たちだけで航行するのもムリがある。
つまり、前提の設定からすでに破綻しているので、その後に行われる子供たちの暴走を監督が集団心理の怖さを表現する為だけに利用しているように見えました。
悪のリーダーが生まれて分断していく展開は悪くないが、映画としての面白さに欠けているので今ひとつ盛り上がらなかったです。
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