【牛首村】RE-3701

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あ行

作品データ

公開年月 2022/02/18
ジャンル ホラー
原作 都市伝説 『牛首村』
監督 清水崇
脚本 保坂大輔、清水崇
製作 高橋大典、三宅はるえ
製作国 日本
鑑賞方法 レンタルDVD

あらすじ

奏音はある心霊動画に映った自分にそっくな女子高生を見て驚愕し、その映像ではムリヤリ牛首を被らせ、廃墟に閉じこめられたところで映像が途切れた。
女子高生は何者か気になった奏音は妙な胸騒ぎと忍び寄る恐怖から、導かれるように動画の撮影地である坪野鉱泉へ向かう。
到着した奏音は「牛首村」と呼ばれる村に残る風習の存在を知り、同時に自身の周りで起きる怪奇現象に恐怖のどん底へ落とされるのだった。

登場人物&出演者

雨宮奏音/三澄詩音(演:Kōki,)

本作が長編映画デビュー作となります。

主人公。父親と二人暮らしする。蓮からとある動画を見せられ、自分とソックリな女子高校を見てから悪夢にうなされる。

原因を突き止める為に蓮と「坪野鉱泉」まで行くと、過去に封印された記憶が徐々に蘇った。
将太と出会って詩音について話しを聞き、実家に行くと父親がいて双子の妹の存在を知る。
祖母の村にあった因習と関わりがあると知るが、原因不明で死んだ蓮から牛の首を手にする。
最後は過去の村まで行って詩音を助け出し、「坪野鉱泉」まで戻って平穏な日々を取り戻す。

香月蓮(演:萩原利久)

近年の出演作に『Bittersand』、『花束みたいな恋をした』などがあります。

奏音の同級生の男子高校生。奏音に対して片思いしているが告白できず、友達以上恋人未満の状態が続いている。

動画で奏音にソックリな女子高校生を見つけ、面白がって見せて何者か気になっていた。
気になった奏音に誘われて富山県までやって来ると、山崎と出会って「坪野鉱泉」まで行く。
海に入っていった将太を止めて、奏音の母親の実家まで来て詩音についての話しを聞いた。
最後は怖くなって一人で東京に帰るが、バスで呪いを受けて原因不明のまま死亡してしまう。

倉木将太(演:高橋文哉)

代表作に『仮面ライダー』シリーズ、『かぐや様は告らせたい/天才たちの恋愛頭脳戦ファイナル』などがあります。

富山県に住んでいる男子高校生。詩音の彼氏。詩音が行方不明になってから一人で探し回っていた。

海に浮かんだ詩音の姿を見て入っていくと、それを見た蓮たちに止められて正気を取り戻す。
奏音を詩音だと思って喜んだが、違うと分かって冷静になり、詩音の実家まで案内した。
東京へ帰る蓮が原因不明の死を迎え、地元に帰ってきた奏音と詩音の捜索を続けていく事に。
最後は村に飛ばされた詩音と再会して、奏音となんとか助け出し、元の世界に戻ってきた。

山崎壮志(演:松尾諭)

代表作に『テルマエ・ロマエ』、『シン・ゴジラ』などがあります。

富山県の地元民。富山県にやって来た蓮を車で轢きそうになり、その縁から心霊スポットに案内した。

地元にある心霊スポットについて説明するが、トンネルを抜けて何かが当たった音を聞いた。
動画にあった「坪野鉱泉」まで車でやって来ると、奏音たちが中に入るも外で待っていた。
自殺を繰り返す行方不明となったYouTuberを見てしまい、一人でビビるも奏音たちに言わず。
最後は奏音たちをまた案内する為に合流するが、呪いにかかってエレベーターで死亡した。

雨宮直樹(演:田中直樹)

代表作に『サイレン/FORBIDDEN SIREN』、『金メダル男』などがあります。

奏音の父親。娘と二人暮らししている。急に電話が入ってくると、食欲をなくして出張に出ると説明した。

実は離婚した風歌の実家に戻っていて、詩音が消えた連絡を受けてからすぐに来ていた。
将太の案内で実家にやって来た娘と遭遇して、風歌が母親だと説明してもブチ切れられた。
奏音が過去の出来事を見てしまい、祖母の双子の妹について聞かれると義父の実に任せた。
最後は義父の村にあった因習について何も知らず、その話しを真剣に聞いていただけ。

三澄風歌(演:堀内敬子)

代表作に『THE 有頂天ホテル』、『鋼の錬金術師』シリーズなどがあります。

奏音と詩音の母親。直樹と離婚して実家で詩音や両親と住んでいた。奏音とは行方不明になって以来会っていない。

将太に案内されて実家にやって来た奏音を詩音と間違えるが、すぐに違うと分かっていた。
直樹から母親であると奏音に紹介されるが、認められない事からそのまま外に出ていかれた。
雨が降る中で奏音を見つけると、何も言わず傘を差し出して一緒に実家まで帰っていった。
最後は奏音に助け出された詩音と牛の首を首なし地蔵に付けて、解決したとして安心した。

三澄実(演:麿赤兒)

近年の出演作に『鋼の錬金術師/完結編 復讐者スカー』、『劇場版 ルパンの娘』などがあります。

奏音の祖父。父親も戻っていた母親の実家に住んでいて、寝たきり状態となった妻の面倒をみていた。

祖母の歌につられて部屋に来た奏音に声をかけ、妻の体調が良くないと話して出てもらう。
過去を見た奏音に妻と自分も双子だった事を話し、村についての因習を冷静に話していた。
奏音が蓮から手に入れた牛の首を持ってくると、昔に村の峠にあった首なし地蔵だと説明。
最後は妻と駆け落ちで村を出たと話し、詩音を連れて帰りたい奏音の為に部屋へ迎え入れた。

感想

[個人的な評価]

評価 :2/5。

本作は清水崇による「村」シリーズの第3作目となります。
この作品は都市伝説でも語られる「牛の首」がベースになっています。
実際に関係性がある「坪野鉱泉」が使われており、それなりに都市伝説を再現しようという表面的な見せかけがありました。
まず、本作では最も話題を集めたのは初映画出演で初主演を務めるKōki,であり、あの木村拓哉と工藤静香の次女として知られる。
本来ならオーディションを通じて獲得する主演の座だろうけど、さすがは芸能界を代表する両親の娘だけあって特別扱いでした。
ただ、本人にとって相当のプレッシャーになっていたと思えるし、何より初の演技で二役、ホラー映画というハードルの高さがありました。
結果として無難にこなしていて、特に悪目立ちするところがなく、キムタクの娘として画面のほとんどを顔面が占めても問題ないという良さを見せました。
問題は作る側であって、この「村」シリーズは最初から躓いていますが、ジャパニーズ・ホラーを牽引してきた清水崇が引き続き監督をやっています。
前作で清水崇はホラー映画を作れないと分かったが、当初の構想で三部作だった事から惰性で作ったような感じにしか感じられなかった。
表面的にごまかそうとする印象が強く、実際に心霊スポットとなっている「坪野鉱泉」を使っていたところがそうなります。
しかしながら、決定的に本作は「村」である必要性がなく、そもそも話し自体がムリヤリ関連付けているせいで分かりにくくなっている。
清水崇監督はやる気がなかったのか、同じようなテンプレートに当てはめて作っているような感じになっています。
冒頭でYouTuberが心霊スポットを訪れ、主人公が関わっていき、村に入ってタイムスリップして、よく分からないが解決するというパターンです。
これも『犬鳴村』と『樹海村』でもやっているので、やる気のなさ以前にホラー映画好きからするとバカにしているとしか思えない。
当然ながらホラー映画ではなく、コントにもならないつまらなさで、既視感たっぷりの演出でやる気のなさを更に露呈させていました。
これで「村」シリーズは完結になるようだが、もう清水崇はホラー映画を撮るべきじゃないと素直に思いました。

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