作品データ
公開年月 | 2018/02/10 |
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ジャンル | アクション/サスペンス |
原作 | なし |
監督 | チョン・ビョンギル |
脚本 | チョン・ビョンギル、チョン・ビョンシク |
製作 | チョン・ビョンギル |
製作国 | 韓国 |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
犯罪組織の殺し屋として育てられたスクヒは、育ての親ジュンサンにいつしか恋心を抱き結婚する事になった。
甘い新婚生活に胸躍らせていた矢先、ジュンサンは敵対組織に無残に殺されてしまい、逆上したスクヒは復讐を実行した。
しかしその後、国家組織に拘束されてしまい、政府直属の暗殺者として第2の人生を歩み始めるのだった。
登場人物&出演者

代表作に『渇き』、『一級機密』などがあります。
主人公。父親が弟分に殺され、組織に殺人マシーンとして訓練を受けて暴力団を壊滅させる。
その後、国家情報院に目をつけられ、整形手術を施されて政府の為の殺人マシーンとなる。
ジュンサンとの娘のウネを出産し、初任務を成功させて訓練所を出て新たな人生を始める。
ヒョンスと結婚するもジュンサンに正体がバレ、国家情報院が敵だと擦り込まれてしまう。
最後はジュンサンが父親を殺した黒幕だと知って、死闘の末に復讐を果たすも壊れてしまう。

代表作に『私は公務員だ』、『ホラー・ストーリーズ2』などがあります。
国家情報院の幹部候補。政府の殺し屋を育てる訓練所で監視し、特進を狙う野心家である。
すでに殺し屋の訓練を受けていたスクヒに注目し、ずっと監視して彼女に片思いをする。
最初の任務を成功させ、訓練所を出たスクヒの隣人として監視を担うも本気で好きになる。
クォン部長の反対を押し切ってスクヒと結婚するが、ジュンサンに正体を見破られてしまう。
最後はジュンサンの手下に部屋を爆破されるが、ウネを助けるもその衝撃で死んでしまう。

代表作に『個人の趣向』、『最高の結婚』などがあります。
国家情報院で殺し屋の訓練を受けていた。他の仲間から一目を置かれる存在として君臨する。
すぐにスクヒを挑発して一戦を交えるが、圧倒的な力の差を見せられて目の敵にしていた。
スクヒがヒョンスと結婚する当日、初任務の為に式場に来たが、結局は尻拭いしかできず。
クォン部長からジュンサンの暗殺を指示されるが、スクヒの裏切りで捕まって拷問される。
最後はヒョンスの部屋に爆弾を仕掛けて命乞いするが、助けられるはずもなく銃殺された。

代表作に『オーバー・ザ・レインボー』、『黒い家』などがあります。
国家情報院の幹部。暴力団を一人で壊滅させたスクヒに注目し、政府の殺し屋にする。
初日に逃げ出そうとしたスクヒに制裁を加え、赤ん坊の命と引き換えに訓練をさせる。
すでに殺人マシーンだったスクヒの実力を信頼し、初任務の成功で新たな人生を与えた。
ジュンサンの殺害をスクヒに命令するも失敗し、逆に仲間を危険に晒されて彼女を監禁する。
最後はジュンサンに襲撃されるが、ケガを負うも本部に戻って、来たスクヒに真実を伝えた。

代表作に『JSA』、『7号室』などがあります。
中国系朝鮮マフィアの若頭。殺されそうになったスクヒを助け、殺人マシーンに育て上げる。
父親のカタキを討つ時、罠にハマったスクヒを救い出し、代わりに殺して彼女を救い出す。
スクヒからアプローチを受けて結婚し、新婚旅行までするも、死を偽装して姿をくらました。
生まれ変わったスクヒの前に現れると、すぐに正体を見破って国家情報院を壊滅させる。
最後は真実を知ったスクヒに仲間を皆殺しにされ、彼女の執念に負けて殺されてしまう。
感想
[個人的な評価]
本作は『2017年カンヌ国際映画祭』のミッドナイト・マッドネス部門で話題となりました。
女性が主人公で殺し屋やスパイとして訓練を施す映画というのは結構多いと思います。
『ニキータ』、『コロンビアーナ』、『ハンナ』、『レッド・スパロー』、『アトミック・ブロンド』、『ブラック・ウィドウ』と思い出せるだけでもかなりあると分かります。
やはり、男性の殺し屋やスパイと違って、強さと美しさを武器にする点で大きく違います。
上記の作品たちは主人公に起こる出来事はなんだか似ていて、厳しい訓練を経て任務にあたっていく中で恋をして平凡な生活に憧れるというパターンが多い。
本作も王道とも言うべき展開になっていきますが、そこは韓国映画という事でロマンスも手を抜かずに魅せてくれる。
ベタすぎるロマンスは正直言って退屈ですし、何より主人公は普通の人じゃないから平凡を求められても納得ができない。
しかし、本作は捻った展開で主人公はロマンスを繰り広げても裏があるのは普通の人間じゃないからこそ説得力が出てくる。
とにかく、本作の主人公はとことん追い詰められていて、普通なら精神崩壊してもおかしくないぐらいの衝撃を何度も受けます。
父親を目の前で殺され、復讐相手だと思ったら真犯人は別にいて、愛する夫が殺され、再婚するも政府の人間だと知り、死んだ夫は生きていて実は父親を殺した張本人という複雑に絡み合った設定が終盤で大きく盛り上がる。
その中心にいる主人公をそこまで追い詰めるのかと気が引くほどで、その徹底ぶりはしっかりとラストな復讐劇に繋がる。
そんな複雑な展開になるとは思えない冒頭のアクションもまた凄まじいです。
ワンカットでPOVを上手く取り入れたアクションは新鮮で、それだけでもお腹いっぱいになるぐらいのインパクトがありました。
やはり、韓国映画というのは激しくもあり、ちゃんと観ている側を意識した仕掛けもあって、アジア圏では高いレベルだと思わせる作品だったと思います。
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