作品データ
あらすじ
ロンドンからパリに向かう高速列車を国際指名手配犯によってハイジャックされてしまう。
休暇を利用してパリに向かう特殊部隊SASに所属するトムは、偶然にもその現場に居合わせていた。
冷酷なハイジャック犯のボスであるグレースは、その計画に隠された政府の裏切りや陰謀についてトムは迫っていくのだった。
登場人物&出演者
・トム(演:サム・ヒューアン)
代表作に『バッド・スパイ』、『ブラッドショット』などがあります。
主人公。SAS特殊空挺部隊の隊員。恋人であるソフィーと結婚を決めて祖母の指輪を彼女に託そうとした。
任務での殺人について仕事という点で割り切っていて、サイコパスとしての特別な能力を持つ。
ソフィーにプロポーズの為にパリへ電車で向かうが、グレースを見つけて単独で情報を伝えた。
グレースに同じタイプの人間だと言われ、ソフィーの許しをもらって逃げた彼女を殺しに行く。
最後はグレースを問答無用で殺害し、ソフィーにプロポーズして試されて涙を流して承諾された。
・ソフィー(演:ハナ・ジョン=カーメン)
代表作に『トゥームレイダー/ファースト・ミッション』、『アントマン&ワスプ』などがあります。
ヒロイン。外科医。トムと長く付き合っている。3ヶ月も会っていない間に彼が勝手にパリへ旅行する計画を立てられる。
人殺しをしたニュースで彼が当事者だと聞いても、後を引きずらない彼の性格を理解できない。
パリへ向かう電車をグレースたちが襲撃し、ケガした少女の為に呼び出されてトイレで治療する。
トムの恋人だとグレースにバレると、取引の人質として連れ回されるがなんとか助けられた。
最後はパリに到着してトムからプロポーズされると、一度断って彼が涙を流した事で承諾した。
・デクラン(演:トム・ホッパー)
代表作に『アイ・フィール・プリティ!人生最高のハプニング』、『ターミネーター:ニュー・フェイト』などがあります。
SAS特殊空挺部隊の軍曹。トムとは訓練時代から一緒に活躍していて無二の親友としても付き合いが長い。
ブラックスワンの隠れ家を突き止めると、偵察したトムに続けてグレースの行方を追っていた。
勝手な行動をしたせいでトムが停職処分にされると、ビセット隊長から注意を受けてしまう。
電車にグレースがいる情報をトムから聞くが、実は内通者で当初は金と逃亡の手伝いだけと話す。
最後はクレメンツ将軍に内通者だとバレてしまい、首相に責任を押しつけられて逃亡をした。
・ビセット隊長(演:ノエル・クラーク)
代表作に『スター・トレック/イントゥ・ダークネス』、『スティーラーズ』などがあります。
SAS特殊空挺部隊を率いている。クレメンツ将軍の命令でブラックスワンを生きたまま逮捕しようとする。
現場で勝手な判断によって敵を殺したトムに警告をして、彼を停職処分にして立ち去った。
パリへ向かう電車にグレースがいるとデクランを通じトムから連絡が入り、慎重に物事を進める。
クレメンツ将軍がやって来て、乗客の犠牲を気にしない発言に強く抗議して突入を拒んでいた。
最後は人質との交換でクレメンツ将軍と電車に行くが、グレースに用無しと言われて射殺された。
・クレメンツ将軍(演:アンディ・サーキス)
近年の出演作に『ロング・ショット/僕と彼女のありえない恋』、『ブラックパンサー』などがあります。
SAS特殊部隊の上官。アトウッド首相と結託して、ブラックスワンを利用して自分たちに有利な状況を作り出していた。
ガス会社のパイプラインを通す為、道中にある村人たちを追い出す為にブラックスワンを使う。
虐殺の動画がSNSに流れてしまい、首相と相談してブラックスワンがしゃべる前に始末を考えた。
英仏トンネルにやって来ると、取引をする為にグレースがいる電車に行くと自白を強要された。
最後は内通者がデクランだと判明するも殴り倒され、グレースにより企みが世間に流れてしまう。
・アトウッド首相(演:レイ・パンサキ)
代表作に『コレット』、『ゾンビアーミー/死者の軍隊』などがあります。
イギリスの首相でクレメンツ将軍と結託して、汚れ仕事のすべてをブラックスワンに任せていた。
村での襲撃を指示していたが、虐殺の動画がSNSに流れたせいでブラックスワンの行方を負う。
クレメンツ将軍にブラックスワンの処遇を聞かれると、逮捕ではなく始末をするべきと話した。
グレースによってクレメンツ将軍の自白動画が流れ、ブラックスワンとの関係を聞かれる。
最後はブラックスワンと繋がっていたのはデクランだと発表し、関係性はないと主張していた。
・オリヴァー(演:オーウェン・イオマン)
代表作に『ザ・ボーイ』シリーズ、『サラリーマン・バトル・ロワイアル』などがあります。
ブラックスワンの一員でグレースの兄。次のリーダーだと思われていたが、父親や妹から能力のなさを指摘される。
村での襲撃で妹の作戦に従っていて、クレメンツ将軍を殺すべきだと父親に進言するも拒まれた。
電車を襲撃してハイジャックしていたが、トムの反撃で数人の部下を失うと妹に見下された。
ソフィーを助けに乗り込んできたトムに捕まってしまい、解放する為に撃たれて軽傷を負った。
最後は妹を追いかけるトムと再び対峙して戦うが、マスクが外れてガスを大量に吸って死亡。
・ウィリアム(演:トム・ウィルキンソン)
近年の出演作に『やっぱり契約破棄していいですか!?』、『タイタン』などがあります。
傭兵部隊“ブラックスワン”のリーダー。クレメンツ将軍と直接交渉して汚れ仕事の一切をやっていた。
クレメンツ将軍の指示で村の襲撃を指示されると、娘のグレースに作戦を立てさせていた。
村での襲撃を少女に撮影されてしまい、SNSに流れたせいでクレメンツ将軍の始末を警戒した。
アジトがバレてしまうが、故郷を捨てたくないという信念から娘たちを優先して逃した。
最後は食卓に一人だけ残っていて、クレメンツ将軍がやって来ると娘を褒めた後に始末された。
・グレース(演:ルビー・ローズ)
代表作に『ジョン・ウィック:チャプター2』、『MEG/ザ・モンスター』などがあります。
傭兵部隊“ブラック・スワン”のメンバー。リーダーであるウィリアムの娘で才能は彼以上だと言われる。
次のリーダーとして父親に村の制圧を任されるが、虐殺を動画に取られて政府に切られる事に。
兄であるオリヴァーを見下していて、情報を渡しているデクランのおかげでテロ行為を成功する。
ビセットをあっさりと殺害し、クレメンツから自白をSNSに拡散させて自分の正当性を示した。
最後は死んだと思わせてソフィーを人質に逃亡するが、追いかけてきたトムに捕まって殺された。
感想
[個人的な評価]
本作はアンディ・マグナブの同名小説を基に製作されています。
原作者であるアンディ・マグナブは元軍人で、その体験を盛り込んだ原作を実写映画化しています。
主人公と悪役が共通して「サイコパス」である設定があって、両者の立場の違いで正義と悪に分かれています。
まず、本作におけるサイコパスの定義があまりにも雑な扱いで、単純に人を愛さないという理由しかありません。
人間はいろんな人がいて、当然ようにそれぞれ性格を持っているが、サイコパスという要素は普遍的なモノだと思っています。
そうじゃないと定義ができないけど、本作では別に主人公や悪役がサイコパスである必要性があまり感じられなかったです。
サイコパスだからできる行動をもっと描写するべきであるが、アクション映画に細かい人物描写を求める方が間違っているかもしれない。
ただ、サイコパスが物語の魅力とするならば、ここは丁寧に描くべきだし、曖昧な表現にするべきじゃないと感じました。
本作ではアクションを優先したいのか、主人公や悪役が同じサイコパスでも少し違う事を描きたいのか、どっち付かずで中途半端になっている。
前者ならサイコパスである必然性がなくなってしまうが、余計な制限がないからもっと面白く派手にできたと思います。
後者なら登場人物が多すぎるし、スケールも大きすぎるので、主人公と悪役の二人に物語の中心を持っていくべきだと思います。
このようにいいとこ取りをしようとした結果、上辺だけの人物描写とアクションになって魅力がお互いに打ち消した状態になりました。
そもそも、主人公を演じるサム・ヒューアンには魅力がなく、悪役のルビー・ローズも制限を受けたせいで期待以下の活躍でした。
あと個人的にヒロインの存在が一番邪魔に感じてしまい、登場する度にテンポを悪くしていた事に製作側は気付いていないと感じました。
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