作品データ
あらすじ
アメリカのワシントンで母を亡くし、父のクリスと二人暮らしする娘のリースはオンラインの仮想ゲームにハマる日々を送る中で突然として家中の電気が消えてしまう。
携帯電話やネットも使えず、状況が分からないリースは、アメリカ西部全域で大規模な停電している事を知っていく。
クリスたちはカナダの山奥で自給自足の生活を送る祖父フランクと無線連絡を取り、食料や水もなくパニックに陥る危険な町を抜けて、リースたちは脱出を試みるのだった。
登場人物&出演者
・リース(演:ブライトン・シャービノ)
代表作に『チープ・スリル』、『天国からの奇跡』がある。
主人公。eスポーツなどを楽しむ現代的な少女。死神が見える役に立たない特殊能力を持つ。
突然停電となってネットも使えないと文句を言っていたが、すぐに慣れて父親と過ごした。
祖父の無線機を作動させて山に逃げるべきだと言われ、父親と向かうも途中でトラブルに。
車を盗む男、田舎の危険な家族、野生の熊などに襲われるが、駆けつけた祖父に助けられた。
最後は祖父から生きる術を習っていて、危険な家族からクインに文明の利器を渡していた。
・クリス(演:ドミニク・モナハン)
近年の出演作に『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』、『Mute/ミュート』などがあります。
リースの父親。妻を病気で亡くすも娘のリースを乗り越えようと平穏に生活をしていた。
突然の停電が発生して戸惑うが、すぐにランタンを用意してリースと過去を振り返った。
妻の父親であるフランクから無線連絡を受けて、山に行くべきだと説得されて向かう事に。
途中で脇見運転をして道路から落ちて、車が木に激突して重傷を負ってしまう。
最後はリースに楽しい思い出について話し、大ケガから立ち直れずにあっさりと死んだ。
・フランク(演:ウィル・パットン)
近年の出演作に『ハロウィン/2018年版』、『スパイ・レジェンド』などがあります。
リースの祖父でクリスの義父。娘を救おうとしたができず、経営した店を廃業して山へ行く。
終末論を信じている一人で、山でのサバイバルをして、世界の終わる日の為に準備していた。
無線連絡したリースに山へ来るべきだと話し、拒んでいたクリスを説得して待っていた。
なかなかリースたちが来ず、自分から逆走して探していくと孫が誘拐されたと推測していた。
最後はかすかな無線連絡をリースから受けて、クインの父親を射殺して家に戻っていった。
・グレン(演:マイルズ・アンダーソン)
代表作に『ガンバス』、『NINJA』などがあります。
農場に住んでいる老人。大ケガで倒れた父親を救う為に駆けつけたリースを助けていた。
まったく礼や感謝をしないリースを気にせず、何かと身の上話しをして現実を皮肉っていた。
クリスに応急措置するも大ケガを治せるほどじゃなく、死んでしまうと庭に埋めた。
リースを祖父の元に送り届けようと一緒に出て、両親や山についての話しをしていた。
最後は車のガソリンがなくなった男から脅迫を受けて、抵抗もしなかったが射殺された。
・リック(演:ショーン・クック)
代表作に『ザ・ウォード/監禁病棟』、『ザ・ヒット・リスト』がある。
リースを祖父の家に送り届けるグレンが走る道路で、ガソリンが底をついて立ち往生する。
車を止めたグレンに声をかけると、銃を突きつけて奪うだけじゃなく射殺してしまう。
最後はガソリンがなくなりそうになって不法侵入して、ビリーに呆気なく射殺されていた。
・クイン(演:カイル・コリン)
代表作に『Cheerleader』などがあります。
祖母のマーと父親のビリーと山に近い田舎に住む少年。家じゃなく納屋に一人住んでいる。
父親から日常的に暴力を振るわれるも抵抗できず、靴すらもらえないような状態である。
リースを父親から捕まえるように言われるが、拒んだせいで暴力を振るわれてしまう。
家族になる事を拒否したリースに同情し、食べ物と彼女のリュックを渡してくれた。
最後はリースを逃して父親に立ち向かい、フランクが射殺して初めて文明に触れていた。
・ビリー(演:マイケル・フィリポウィッチ)
代表作に『殺人ゲーム』、『雷神/RAIJIN』があります。
カナダの山に近い田舎に住む一家の大黒柱。不自由な母親と反抗する息子を育てている。
山にいる熊を射殺して毛皮や肉を手に入れて、祖母の面倒をよく見て黙って従っている。
土地に不法侵入したリースを捕まえると、家族になる為に母親から言われて丁重に扱った。
最後は逃げたリースとグレンを追いかけるが、駆けつけたフランクによって射殺された。
・マー(演:フィオヌラ・フラナガン)
代表作に『栄光のエンブレム』、『イエスマン“YES”は人生のパスワード』などがあります。
カナダの山に近い田舎に住む一家の長。息子が連れて来たリースを気に入っていた。
状況が分からないリースに説明して、グレンを殺した男をビリーが殺して助けたと話す。
都会の人間や生活を毛嫌いし、山で暮らしている事が正義だと信じ込んでいる。
リースを家族として迎えようと面倒をみるが、逃げ出した彼女を倉庫に閉じ込めさせた。
最後はクインの裏切りでリースが逃げると、追いかけたビリーが殺されて一人ぼっちとなる。
感想
[個人的な評価]
本作はベン・マクファーソンが監督、共同の脚本と製作を務めています。
邦題である「ロックダウン」はコロナ禍による某都知事が大好きなカタカナで表現していた言葉です。
日本語では「都市封鎖」として表現するので、多くの人は大規模な停電による街から出られない内容だと予測するはず。
しかし、実際は序盤でさっさと都市部から主人公たちが脱出して、祖父のいるカナダの山奥へ向かっていくという内容になる。
物語のほとんどが山や川と言った大自然になっているので、明らかに邦題の「ロックダウン」はおかしいのです。
多分、今の流行りに乗ろうとして邦題をつけたが、これはあまりにも内容とかけ離れているから怒る人が出てきてもおかしくない。
邦画でも電気が突然使えなくなった『サバイバル家族』があったけど、こっちの方が明確な家族愛をテーマにしていたおかげで面白かった。
それに対して、本作は主人公の父親が脇見運転で事故を起こして、大ケガしてそのまま死ぬというマヌケな最期を迎える。
主人公も優しく助けてくれた爺さんに感謝する場面が一切なく、その時点で個人的にかなり気になって共感がまったくできない。
あとは主人公がなぜか田舎の危ない家族に捕まる展開、クマに襲われそうになる展開、特に意味不明なのが死神が見えるという設定だろう。
その死神が見えるからって何か変わるワケじゃない上に、物語の上ではまったく意味のない設定と感じてしまった。
本作は電気に頼っている人間たちへの警鐘だろうが、あまりにも付属するエピソードが本題から離れているから強い意味を感じられない。
電気に依存する人間に対する警告ならば、もっとそこに焦点を当てたエピソードじゃないと説得力がないと思います。
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