作品データ
あらすじ
悪名高き銀行強盗ヒーローはある日、ガバナーが牛耳るサムライタウンで捕まってしまう。
やがて、ガバナーはヒーローに事件爆弾付きのスーツを着せると、自分の元から逃げ出したお気に入りの女バーニスを連れ戻すよう命じる。
こうしてヒーローは、バーニスを追って謎に包まれた街ゴーストランドへと足を踏み入れるのだった。
登場人物&出演者
・ヒーロー(演:ニコラス・ケイジ)
近年の出演作に『ピッグ』、『ウィリーズ・ワンダーランド』などがあります。
主人公。悪名高き銀行強盗。相棒のサイコと銀行を襲ったが、その時に多くの犠牲者を出して監禁された。
町を勝手に出たバーニスを連れ戻す為、爆弾仕込みのスーツを着せられ、達成したら自由に。
ゴーストランドにたどり着いてバーニスを連れ出すが、爆弾が作動して右腕と片玉を失った。
サムライタウンに戻ってくると、ガバナーを倒す事になって手下たちを一人で次々と倒した。
最後はヤスジロウをタイマン勝負でなんとか倒し、ガバナーも死んで、町の様子を見守った。
・バーニス(演:ソフィア・ブテラ)
代表作に『スター・トレック/BEYOND』、『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』などがあります。
ヒロイン。サムライタウンでガバナーのお気に入りの女の子。仲間を引き連れて勝手に外の世界に飛び出した。
ゴーストランドにたどり着くも声を失い、マネキンを被せられた状態でヒーローが発見する。
ヒーローのスーツが爆発する寸前に声を取り戻し、サムライタウンに戻る決意を固めた。
サムライタウンに戻ると、ガバナーを倒そうとしてケガするが、重傷のスージーを助け出す。
最後は一人になったガバナーに銃弾の雨を浴びせ、生まれ変わる町をヒーローたちと見守った。
・スージー(演:中屋柚香)
代表作に『愛なき森で叫べ』などがあります。
サムライタウンでガバナーに買われる女性の一人。サムライタウンから出ようとしたバーニスに協力した。
バーニスを町へ連れ戻す為にヒーローがガバナーに雇われるが、なぜか突然発狂していた。
サムライタウンに戻ってきたバーニスを見て喜び、突然ガトリングガンを作動させて裏切った。
銃撃を食らって倒れたが、同じく倒れていたバーニスに声をかけて安全な場所に移された。
最後はガバナーをバーニスが射殺し、重傷を負いながらも生まれ変わる町を見守る事になった。
・ラットマン(演:YOUNG DAIS)
代表作に『TOKYO TRIBE』、『闇金ウシジマくん/ザ・ファイナル』などがあります。
ゴーストランドの住民の一人。廃車などから部品を修理して、エンジンなどを組み立てるもゴーストから村八分されている。
バーニスを探しに来たヒーローがゴーストを見て事故を起こし、倒れているところを助け出す。
住民たちが怯えている中で、ヒーローがサムライタウンに戻りたい事からガソリンを渡した。
ゴーストランドを出ようとしたヒーローとサイコが和解し、サムライタウンに行く姿を見た。
最後はサムライタウンでガバナーが倒された事を知って、他の住民たちと一緒に喜んでいた。
・ヤスジロウ(演:坂口拓)
近年の出演作に『暴力無双』、『恋の墓』などがあります。
サムライタウンでガバナーの護衛を務める屈強な侍。ガバナーに反対する者を命令一つで斬り伏せる。
バーニスを連れ戻す為にヒーローが役目を担うと、その高い実力を買って車を彼に渡した。
実は妹を助ける為にガバナーと契約し、彼を邪魔する者を容赦なく斬り殺す事だけをしていた。
ガバナーの指示でヒーローとバーニスを殺すように言われるが、邪魔する手下ごと斬っていた。
最後はヒーローと対決して互角の勝負を見せるが、一瞬の油断から斬りられて呆気なく死亡。
・ガバナー(演:ビル・モーズリー)
近年の出演作に『スリー・フロム・ヘル3』、『アンビュランス911』などがあります。
サムライタウンを牛耳る権力者。お気に入りの女の子を傍において、自分こそがすべてのルールと考える。
町を勝手に出て行ったバーニスを連れ戻す為、ずっと監禁していたヒーローを条件付きで出す。
連れ戻すのに時間がかかり過ぎる事に苛立つが、他の女の子に囲まれてすぐに忘れていた。
戻ってきたヒーローとバーニスの裏切りを知って、ヤスジロウたちに殺害命令を下して逃げた。
最後は女の子に見捨てられ、ケガしたスージーに縋るが、覚悟を決めたバーニスに射殺された。
・サイコ(演:ニック・カサヴェテス)
代表作に『フェイス/オフ』、『ハングオーバー!!史上最悪の二日酔い、国境を越える』などがあります。
過去にヒーローと組んで銀行を襲った相棒。クスリがないと正常な判断ができず、所構わず銃をぶっ放す。
ヒーローと組んでいた数年前に銀行を襲ったが、少年を撃ち殺そうとして強引に止められた。
実は幼い頃のバーニスに流れ弾が当たった原因となり、ガバナーによって捕まって監禁された。
護送中に放射性廃棄物のトラックと衝突して炎上し、ゴーストランドの中間に立つ亡霊となる。
最後はヒーローと再会を果たし、サムライタウンを良くしようとする彼を認めて昇天した。
感想
[個人的な評価]
本作は『サンダンス映画祭』にてワールドプレミアにて上映されています。
この作品は園子温監督が初の海外製作の映画として作られています。
園子温監督は『冷たい熱帯魚』のイメージが強かったが、本作で独自の世界観を作って観客を無視した作品を作る人に変わりました。
本作は安っぽい舞台劇を取り入れたような意味不明な演出があったり、そもそも世界観がメチャクチャなので好き嫌いがハッキリ分かれる。
個人的にはワケの分からない説明不足の作品は嫌いだが、本作にニコラス・ケイジと坂口拓を起用しているだけで充分でした。
ストーリーなどお飾り程度になっていて、とにかく、園子温監督が作りたかった世界観を主張するような内容になっています。
ニコラス・ケイジの顔芸が少なかったのは残念だが、なぜか坂口拓の殺陣がたっぷりと楽しめるアクションになっていました。
個人的にはもっとニコラス・ケイジと坂口拓の絡みがあった方が良かったけど、園子温監督は自分の世界観を語りたい主張の方が強かったと思います。
ニコラス・ケイジ自身は日本好きだから引き受けただろうけど、彼ぐらいの実績がある俳優は絶対に引き受けないだろうと思います。
それぐらい本作は決して高い評価をされないような内容であり、途中から映画じゃなく勝手に舞台でやっていればいいと感じたぐらいです。
とりあえず、いろんなモノをゴチャ混ぜにしてみて、最終的にニコラス・ケイジが強引に終わらせるような尖りすぎた作品でした。
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