作品データ
あらすじ
人里離れた雪山に政府の遺伝子研究所が存在し、勤務するサマー博士は遺伝子工学の専門家マーク教授の実験室で巨大なクモの糸に絡め取られた無数の死体を発見する。
一方、研究所の近隣にあるスキー場では、元オリンピック選手のダッシュが何者かに食い千切られる凄惨な死体を見つけていた。
遺伝子操作された巨大クモが暴れ出し、ダッシュはロッジに隠れるが、マーク教授と軍隊によりすべてのライフラインが切断されるのだった。
登場人物&出演者
・ダッシュ・ダシール(演:パトリック・マルドゥーン)
代表作に『スターシップ・トゥルーパーズ』、『赤ずきん vs 狼男』などがあります。
主人公。元オリンピック選手。過去に粉砕骨折したせい引退し、今は初心者コースを教える。
将来のオリンピック選手たちが合宿にやって来て、勝負を挑まれて競うも負けてしまう。
実は海兵隊に12年もいて、死体を見ても平気で巨大クモを見るとすぐに逃げてロッジに退避。
ロッジに駆けつけて指示を出していき、巨大クモを誘う為に得意のスキーを披露していた。
最後は大尉たちに巨大クモを仕留めてもらい、サマーズ博士からの誘いを受けて去った。
・サマーズ博士(演:ヴァネッサ・ウィリアムズ)
代表作に『キャンディマン』、『エディ・マーフィの劇的1週間』などがあります。
ヒロイン。遺伝子研究所に勤務する。母親も研究者。ダッシュとは知り合いで仲が良い。
ダッシュに気があると知っているが、ちょっとばかり自意識過剰でピンクの服を着こなす。
マルクス教授が暴走し巨大クモを作り上げてしまい、それが問題だと主張するも無視される。
ロッジに来て危険を知らせると、巨大クモから守る為に要塞化させてダッシュの指示に従う。
最後はダッシュと作戦を考えて巨大クモたちを倒し、逆に彼を誘って二人でどこかへ行く。
・チャド・ブラウン(演:ノア・バスティアン)
代表作に『エアポート・アドベンチャー/クリスマス大作戦』、『The Adventures of Food Boy』などがあります。
スキーのオリンピック選手候補。自信家で調子に乗っているが、コーチに注意されている。
ロッジに到着して早々にダッシュを見つけると、自分の方が勝てるとして勝負を挑み勝利。
更に調子に乗っていたところで巨大クモが襲撃すると、仲間と見つかりやすい場所に隠れる。
フランクに促されてバスに隠れて、死んだコーチからカギを手にして運転するも横転させる。
最後はフランクの勇敢な行動に助けられ、ダッシュの滑りを見て彼を尊敬する態度になる。
・フランク(演:スティーヴン・J・キャネル)
代表作に『21ジャンプストリート』、『特攻野郎Aチーム/THE MOVIE』などがあります。
ロッジを営んでいるオーナー。スキーのオリンピック選手候補たちが合宿にやって来る。
ダッシュを初心者コースのコーチとして迎え、サマンサ博士とは顔馴染みで仲良くしている。
巨大クモたちが解き放たれてしまい、サマンサ博士の忠告で客たちをロッジに避難させる。
オリンピック選手候補たちとバスまで避難するが、チャドの荒い運転で横転してケガを負う。
最後は大尉たちと合流して巨大クモたちを始末するべく、棒立ち要員として見守っていた。
・ベイカー大尉(演:トーマス・キャラブロ)
代表作に『エクスタミネーター2』、『黙示録2009/隕石群襲来』などがあります。
研究所を警備している兵士のリーダー。寝言を許さない厳しい態度で部下たちに注意する。
巨大クモたちが檻から逃げ出すと、すぐに対処しようとして簡単に部下を失ってしまう。
マルクス教授の命令に従ってロッジの通信網を断ち、なんとか自分たちで解決しようとする。
巨大クモたちの暴走は危険だと判断し、ダッシュとサマーズ博士の作戦に黙って従った。
最後はマルクス教授が銃を奪おうと揉み合い、目の前で噛み殺されるのを見ていた。
・マルクス教授(演:デヴィッド・ミルバーン)
代表作に『レッドチーム』、『アトミック・ハリケーン』がある。
雪山にある遺伝子研究所の責任者。サマンサ博士とともにクモの遺伝子組み換えをしてきた。
政府からの極秘研究で少人数でやっていたが、独断でクモたちの成長を促進させていた。
結果としてクモたちは巨大化して逃げ出し、更に冬の寒さに耐えるほどの成長させてしまう。
あくまで自分たちで処理をするべきだと主張し、ロッジの客たちの犠牲も仕方ないと話す。
最後はベイカー大尉の銃を奪おうと揉み合った結果、クモがいる場所に落ちて噛み殺された。
感想
[個人的な評価]
本作は『クラーケンフィールド/HAKAISHIN』や『メガスネーク』で知られるティボー・タカクスが監督を務めた作品。
モンスター映画のジャンルでは最もヒットしているサメに続けて、多くの作品がある変わり種のクモ映画となっています。
本作のクモは遺伝子操作された状態で成長が早まっていて、元々持っていなかった寒さへの耐性も見つけている。
まず、主人公は元スキーのオリンピック選手であるけど、さすがにそれだけじゃ戦えないので海兵隊の設定も盛っています。
そのおかげで死体を見ても平然で原因まで簡単に突き止めるなど、元オリンピック選手である必要性がないように感じました。
もちろん、雪山での勝負になってくるとスキーで巨大クモたちを翻弄するが、
ヒロインは胸元を見せつけるピンクの服を着ていて、こういう作品ではありがちな研究者にはとても見えません。
その上、自意識過剰で主人公が自分に気があると分かっていて、彼の誘いを軽くかわしながら余裕の態度を見せている。
主人公とヒロインに問題があるのは仕方ないが、巨大クモに関してもツッコミどころが満載としか言えません。
本作で登場する重要なカラフルなクモたちのCGが雑で、動く度にそのチープさが分かってしまって怖さが伝わりません。
しかも、この巨大クモの攻撃方法は噛みつきだけで、たまに糸を吐くが、あくまで物理攻撃しかしてこないからすぐ逃げられる。
ただ、本作の端役たちは抵抗する概念がまったくないので、走って逃げて捕まった噛まれて死ぬというパターンしかない。
せっかく個別に違ったクモの特徴を与えているから、本来ならばいろんな攻撃方法があっても不思議じゃない。
ですが、これは予算の都合で単なる噛みつき攻撃しかしない感じになっただろうと思います。
ラストでの解決も主人公が元オリンピック選手だった設定を活かす為だけの作戦を決行し、あとは政府の偉い人が来て有耶無耶にされる。
結局、政府の悪事を主人公たちは指をくわえてただ見ているだけで、何も解決できずにフワフワした感じで終わりました。
所詮はテレビ映画なので細かい部分は雑に作り込んでいるし、登場人物たちの設定に問題があるのは仕方ないと思わせる作品でした。
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