作品データ
あらすじ
ウェンディはダイナーで仕事をしながら夫と息子たちと平凡な生活を送っていた。
ある症状に悩まされるウェンディは青い薬を飲んで抑えていたが、ホームレスの男から仲間だと言われてから服用を止めていた。
すると、ウェンディが元々持っていた超怪力の能力が蘇ると、それまでの平凡な生活から解放されていくのだった。
登場人物&出演者
・ウェンディ(演:コーネリア・グレーシェル)
代表作に『美女と野獣/2012年版』、『アイヒマンを追え!ナチスがもっとも畏れた男』などがあります。
主人公。警備員の夫と一人息子とプール付きの一軒家に住んでいる。ダイナーではたらいている。
夫との稼ぎがあまり良くないせいで、ローンの支払いが滞って督促状が届けられる状態。
マレクと出会って服用していた青い薬を止めると、抑制されていた怪力が復活した。
エルマーを加えて収容された仲間を助けに行くも失敗し、夫との仲も悪くなってしまう。
最後は施設から出てエルマーを倒し、マレクの遺志を継いで仲間を助ける事を選んだ。
・ラース(演:フレデリック・リンケマン)
代表作に『生きうつしのプリマ』、『やむなきこと』などがあります。
ウェンディの夫。警備員として働くが、それまり稼ぎが良くない。家のローンが滞っている。
支払いの督促状が届いても気にせず、昇給を考えていたウェンディを励ましていた。
急に帰りが遅くなったウェンディの浮気を疑って責めて、彼女のパワーを信じていない。
エルマーが殺しに来て捕まり、助けに戻ったウェンディにゴム手袋を渡して倒させた。
最後は仲間を助けるウェンディを理解し、カールと妻の帰りを待つ覚悟を決めていた。
・カール(演:フィンレイ・ベルガー)
代表作に『Many Happy Returns』、『Passagier 23/Verschwunden auf hoher See』などがあります。
ウェンディとラースの一人息子。友達がおらず、いじめっ子たちにいつも狙われている。
家のローンが滞っていると分かっていて、心配して母親に尋ねるも大丈夫と言われた。
ウェンディが本来の自分を取り戻すが、父親との仲が悪くなって心配して聞いていた。
エルマーが殺しにやって来て捕まると、ウェンディが助けに来て一緒に暮らせないと理解。
最後は父親と二人暮らしをしていたが、遠くから見守る母親を知りながら待っていた。
・アンジェラ(演:ギサ・フレーク)
代表作に『小さなバイキングビッケ』、『ビッケと神々の秘宝』などがあります。
ウェンディとエルマーが働いていふダイナーの店長。ウェンディに対して高圧的な態度を取る。
昇級の相談をしてきたウェンディに屁理屈を口にして、パワハラをして有耶無耶にした。
ついにキレたウェンディに体を持ち上げられ、それ以降はビビって言う通りに従う。
最後は仕事をキッチリこなすウェンディに言い寄られ、そのまま彼女の昇給を認めた。
・マレク(演:ヴォータン・ヴィルケ・メーリング)
代表作に『パンドラム』、『ピエロがお前を嘲笑う』などがあります。
ホームレス。ウェンディがゴミ出しする時に肉を求めるが、店長から追い返されてしまう。
ウェンディを仲間だと話して、閉鎖された遊興施設で待ち構えて青い薬の意味を教えた。
傷つかない体を持つが、過去に妻子を事故で亡くして以来、組織から逃げ回っていた。
エルマーの告げ口で居場所がバレてしまい、シュテルン博士に捕まって再び収容された。
最後は逃げようとしたウェンディの盾になり、能力がなくなっていて銃弾で死亡した。
・シュテルン博士(演:ニーナ・クンツェンドルフ)
代表作に『オペレーション・ワルキューレ』、『あの日のように抱きしめて』などがあります。
精神科医。ウェンディの主治医で、定期的に診察を受けさせて青い薬の服用を義務付けていた。
診察に来なかったウェンディの職場まで来て確認して、普通に対応した彼女を見て退散した。
実は超人的なパワーを持つ人間に目をつけて、彼らのパワーを抑制する組織に属する。
エルマーの告げ口でマレクを捕まえ、更にウェンディも捕まえて普通の人間に戻した。
最後はマレクを撃ち殺し、エルマーを捕まえるが、ウェンディはそのまま逃げられていた。
・エルマー(演:ティム・オリヴァー・シュルツ)
代表作に『THE WAVE/ウェイヴ』、『ハイルシュテッテン/呪われた廃病院』などがあります。
ウェンディと同じダイナーで働く若者。父親が金持ちで愛人と三人暮らしで大学進学を留保している。
父親から将来についてプレッシャーをかけられ、ウェンディの助言で薬の服用を止めた。
電気を放出能力を持つと、自分は特別な人間と豪語するもマレクに強く注意されてしまう。
マレクの居場所をシュテルン博士に教え、ウェンディから嫌われて逆上して暴走する。
最後はエルマーの家族を消そうとするが、彼女のパンチで倒れて施設に収容された。
感想
[個人的な評価]
本作はNetflixで独占配信された作品となります。
昨今は当たり前のようにスーパーヒーローをテーマにした作品が作られ、本作も原作なしのオリジナルで作られています。
Netflixのオリジナル作品ながら、ドイツの製作という事でかなり地味でした。
主人公は典型的な中流家庭で、背伸びして買った家の支払いに追われている状態にある。
当初から気が弱かった主人公が本来の自分を取り戻すと、店長やチンピラたちに制裁を加えて性格まで大胆になる。
あれだけ目立たないような存在に徹していた主人公だが、パワーを取り戻した事で同時に傲慢さが生まれています。
あれだけのスーパーパワーを持っていれば、そうなってしまうのは仕方ないと思う。
それに邦題から分かるように、主人公はすでに子持ちで家庭を持っているが、ちょっとばかり行動が軽率なように感じた。
やはり、自由に自分のやりたいようにやるワケじゃなく、家族が第一で能力を普通に暮らす為に施設を受け入れる。
この流れはかなりあっさりしていて、主人公が従順すぎて面白味がなかった。
そこで何か葛藤が生まれて考え方が変わるならいいが、結局は悪役に動かされているだけで自分から動かないのはちょっと違うと感じた。
ラストでの主人公と悪役の対決がパンチ一発で決着がついてしまうのは、この作品を象徴しているかも知れない。
結果的に主人公は元の生活を失ってしまうが、仲間たちを助ける為に動き出すが、どうにも信念を感じてこない。
スーパーヒーローというのは揺るぎない信念があって活動するが、この主人公はなんだか仕方なくやっているからイメージが良くない。
監督たちにはアメコミをひと通り読んでもらって、アメコミ映画も鑑賞して、スーパーヒーローはどんな存在か勉強して欲しいです。
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