【スーパーヒーローへの道】VD-576

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洋画

作品データ

公開年月 2020/09/06
ジャンル SF/アクション
原作 ジェラール・プロナー 『Comment je suis devenu super-héros』
監督 ドゥーグラス・アタル
脚本 ドゥーグラス・アタル、メリッサ・ゴデ、ほか
製作 アライン・アタル、マリエ・ジャルディリエ、ほか
製作国 フランス
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

普通の人間とスーパーパワーを持つ人間が共存する世界で、とあるドラッグでスーパーパワーによる連続で殺人事件が発生してしまう。
スーパーパワー関係の事件を担当するモロー警部補と、新たにパートナーとなったシャルツマン警部補が捜査に乗り出す。
捜査を続けているうちにスーパーパワーを蔓延させる組織と計画を知り、モローとシャルツマンは阻止しようと奮闘するのだった。

登場人物&出演者

モロー警部補/ティタン(演:ピオ・マルマイ)

代表作に『理想の出産』、『フェリチタ!』などがあります。

主人公。刑事。冴えないオッサンで深酒をして当たり前のように仕事に遅刻するような生活を繰り返している。

新たな相棒にシャルツマンが起用されるが、素っ気ない態度でまったく信頼していない。
「パックロワイヤル」の連絡係だったが、パワーを使って死なせたせいで封じ込めていた。
パワーを狙われて連行されそうになったが、至近距離で撃たれて意識をなくしていた。
最後はナジャからリリーを助け出し、警察をクビになるもティタンとして活躍を始める。

シャルツマン警部補(演:ヴィマーラ・ポンス)

代表作に『パリ、恋人たちの影』、『エル/ELLE』などがあります。

ヒロイン。犯罪課で詐欺事件を4件を解決し、警察学校でも主席卒業をしたエリートである。

モローと組む事になるが、当たり前のように遅刻して素っ気ない態度に不審感を持っている。
ドラッグによる超人的な能力を身についた容疑者にカマをかけて、手がかりを掴んでいた。
モローにパワーがあってナジャの部下に撃たれると、彼がいないと何もできないと自覚した。
最後はパックロワイヤルとナジャのアジトに乗り込み、署長から連絡係として任命された。

モンテカルロ(演:ブノワ・ポールヴールド)

代表作に『ありふれた事件』、『白雪姫/あなたが知らないグリム童話』などがあります。

ヒーローチーム「パックロワイヤル」のメンバー。瞬間移動の能力を持つが、今は引退状態になっている。

実際はパーキンソン病に冒されており、そのせいで上手く能力を制御できずにいる状態。
モローが代わりに買い物をしてもらうと、独自のネットワークを使って手がかりを掴んだ。
リリーを助ける為にパックロワイヤルを再び組んで、能力を上手く制御して活躍した。
最後はオンライン投票で好きなスーパーヒーローの第3位になり、照れながらも喜んでいた。

カリスタ(演:レイラ・ベクティ)

代表作に『変人村』、『シンク・オア・スイム/イチかバチか俺たちの夢』などがあります。

ヒーローチーム「パックロワイヤル」のメンバー。限定的な予知能力を持つが、現在は子供たちの面倒を見る。

チームは解散状態になっていて、リーダーにジガマンがモローのせいで倒れて微妙な関係に。
モローがやって来ても協力しなかったが、子供たちがドラッグの犠牲となって立ち上がる。
リリーを助ける為にパックロワイヤルを再び組むが、久しぶりの肉弾戦で苦戦していた。
最後はオンライン投票で好きなスーパーヒーローの第4位になり、当たり前のように喜ぶ。

リリー(演:レオニー・スーショー)

代表作に『少女ファニーと運命の旅』、『Into Dad’s Woods』などがあります。

ジガマンの娘で高校1年生。父親と同じく目から破壊光線を放射するが、まだ制御できない状態にある。

ドラッグを接種して暴れていた生徒にビビって、トイレに隠れるもナジャの部下に見つかる。
報告を受けたナジャから連れて来るように言われ、相談相手と思ったらそのまま捕まった。
他の能力を持つ人間と同じく血を抜かれ、強力すぎるパワーで試験ドラッグで人が死ぬ。
最後はナジャに連れ出されるがモローに助けられ、将来はスーパーヒーローを目指していく。

エリザベート・カギエリ(演:カミーユ・ジャピ)

代表作に『猫が行方不明』、『年下のカレ』などがあります。

超人能力障害専門の精神科医。能力を持つ人間と精神の関係性について長年研究をしていた。

10歳だったナジャの能力を除去する研究を成功させるが、結果的に彼は両親を殺してしまう。
その罪悪感からナジャに協力していたが、リリーの状態を見てなんとか止めようとしていた。
独自の調査をするモンテカルロに盗聴器を仕掛けられ、リリーの居場所を知られてしまう。
最後は警察がアジトにやって来ると、ナジャが逃げ出そうとしたところを見ていただけ。

ナジャ/マチアス・ナジャロフスキ(演:スワン・アルロー)

代表作に『バスティーユ、聖女の恍惚、愛の牢獄』、『グレース・オブ・ゴッド/告発の時』などがあります。

悪役。10歳の頃に相手の精神を操る能力があると発覚する。カギエリの研究チームにより能力を除去された。

その副作用で精神が不安定になってしまい、結果的に両親を殺害して精神病院に収容された。
カギエリと組んで能力を持つ人間から血液を抜き、一時的に使えるドラッグを開発していた。
リリーの強い能力を気に入るが、カギエリに止められ、警察の立ち入り捜査で逃げ出した。
最後はドラッグを限界まで接種し、モローと空中に飛んで、能力が暴走して爆発四散した。

感想

[個人的な評価]

評価 :2.5/5。

本作はジェラール・プロナーの小説『Comment je suis devenu super-héros』が原作となっています。
この作品はNetflixによる製作で実写映画化され、独占配信されています。
近年ではMCUシリーズやDCEUシリーズのヒットにより、スーパーパワーを持った作品が多く作られています。
オリジナル映画には『サンダーフォース/スーパーヒロインズ』や『プロジェクト・パワー』と言った作品などがあります。
そんな本作は小説が原作となっていますが、中身はアメコミとほとんど変わらないようなモノになっています。
当たり前のようにスーパーパワーを持った人間がいるけど、あくまで少数で社会的な問題にそこまで発展していません。
生まれ持った能力という事で、どっちかと言えば、『X-MEN』に近い要素だが、差別の要素はあまり取り扱っていない。
本作では深いテーマまで掘り下げておらず、ライトな内容で主人公がスーパーヒーローとして成立する物語とも言えます。
ただ、スーパーヒーローが誕生するような構成ではなく、過去の失敗を克服してスーパーヒーローになる展開でした。
登場するスーパーパワーは火炎放射、失明、予知、瞬間移動、破壊光線、念力と王道的な内容になっています。
唯一、相手を失明させる能力だけが微妙で、なぜこれを選んだのは設定した側に聞きたいぐらい意味がなかったように思えます。
ドラマパートにしても中途半端な印象があって、特に主人公の性格が良く分からない状態で物語が展開される。
ようやく終盤になって主人公が何者でどんな信念を持って行動しているのか分かるが、あまりにも描写が遅すぎると感じました。
それに冴えないオッサンが主人公という時点で魅力がないので、せめて設定やドラマをもっとインパクトのあるモノにするべきでした。
よく言えば『ウォッチメン』のような雰囲気だが、全体的に深みがないから上辺だけで魅力的なキャラクターがいなかったのは痛いところでした。
とにかく、こういう作品ではどれだけ魅力的な主人公や悪役を出すかによって良し悪しが決まると思っています。
残念ながら本作は一番重要なところを適当にやってしまったので、スーパーヒーロー映画として物足りなかったです。

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