作品データ
公開年月 | 2021/04/08 |
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ジャンル | サスペンス/アクション |
原作 | なし |
監督 | アンティーン・ファーロング |
脚本 | アンティーン・ファーロング、キアロン・ホランド |
製作 | ドリュー・ベイリー、アンティーン・ファーロング、ほか |
製作国 | オーストラリア |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
深夜の超高層ビル、地上500mのエレベーターで目隠しされ手を縛られたまま急降下繰り返す中で、少女のアリアは目を覚ました。
壁にはモニターがあり、拷問される父親の映像が流れ、携帯電話には母親が銃で殺される音声が残っていた。
状況がまったく分からないアリアは、確実に迫ってくる死へのカウントダウンを知りながらエレベーターから脱出を試みるのだった。
登場人物&出演者

代表作に『Teenage Kicks』、『Skinford』などがあります。
主人公。休暇に中国旅行をしていたが、タクシーで逃げていたが何者かに誘拐されてエレベーターに監禁される。
状況が分からないまま何度もエレベーターが上下し、過去の出来事をフラッシュバックする。
母親が隠していたスマホを手に入れると、叔父に電話をして状況の説明をして真実を知る。
過去に意識が何度も飛んで未来の自分と話している状況を思い出し、双子の姉妹とも話した。
超自然的な超能力を持っていると分かっているが、あくまで普通の家族だと思い込んでいる。
双子の姉妹が人間に絶望して、過去に環境を破壊して死んでいるとモノだと思っている。
父親がスマホから音声を流して超能力を覚醒させ、体とエレベーターを分解して消え去る。
クルプノフの部下がエレベーターに乗ると、顔面だけを見せて彼らをあっさりと殺した。
最後は瀕死状態の父親からザラが生きていると分かり、双子の姉妹を探す旅に出ていく。

代表作に『マクベス/ザ・ギャングスター』、『チャーリー・モルデカイ/華麗なる名画の秘密』などがあります。
アリアの父親。妻とともに双子の姉妹の面倒をみていた。その正体はCIAで最高機密の任務を帯びている。
双子の姉妹が超自然的なパワーを持っている事を知っていて、二人を世間から隠している。
中国旅行で居所がクルプノフにバレると、妻は殺され娘も捕まり、自身は拷問を受けていた。
双子の姉妹を本当の娘のように育てていて、エンジニアの話しはアリアの為に作った話し。
最後は銃弾を受けて瀕死状態になり、超能力を覚醒したアリアが脱出して別れを告げて死亡。

代表作に『セリア』、『ブレイキング・ゴッド』などがあります。
大企業の用心棒で元ロシア連邦保安庁の職員。中国旅行をしていたアリアと両親を捕まえ、リチャードを拷問する。
アリアをエレベーターに監禁すると、父親からエンジニアと呼ばれる男の所在を聞いていく。
拷問でも居場所をしゃべらず、アリアをなぜかエレベーターを上下させて痛めつけていた。
スマホでアリアの叔父だと偽って連絡を取り合い、なんとか聞き出そうとする回りくどさ。
最後は超能力を覚醒させたアリアに部下たちがエレベーターで殺され、そのまま逃げ出した。
感想
[個人的な評価]
本作は『未体験ゾーンの映画たち2022』にて上映された作品となります。
この作品はアンティーン・ファーロングにとって長編映画監督デビュー作となります。
物語のほとんどがエレベーターの中という事で、いわゆるソリッド・シチュエーション・スリラーと言えるジャンルの作品となります。
まずは状況がまったく分からない状況に主人公を放り込んで、鑑賞している側と一緒に真相を知っていくというパターンは王道だろう。
本作では状況を把握する為に主人公が悪役に振り回され、何度もエレベーターを上下させて身体にダメージを与え、父親の拷問を見せられ精神にもダメージを与える。
その為、必然的にずっと主人公は泣いている表情しかなく、あとは助けを叫ぶような繰り返しのパターンになります。
そうなると、状況が一切変わらず平行線をたどってしまうので退屈するが、そこに回想シーンを盛り込んで時系列をイジって尺稼ぎします。
ハッキリ言って、内容は30分程度で収められるような薄っぺらいモノであり、これを102分まで伸ばすとどうなるのか火を見るよりも明らかです。
単純に主人公が監禁されたエレベーターから脱出する話しだけでいいのに、なぜか超能力が使える設定を付け加えているせいでワケが分かりません。
エレベーターの状況と超能力との繋がりが一切なく、作品としても水と油を混ぜたような内容でどちらの要素も相乗効果を生んでいません。
逆にどちらの要素も足の引っ張り合いをしているだけで、後半になってくるとその反発が大きくなってしまいます。
ストーリーがメチャクチャで面白味が一切ないのに、映像だけは気合いが入っていてもったいないと思ってしまった。
ちゃんとした脚本と監督がいれば、良い映像の作品が作れるスタッフの無駄使いをしていて悲しくなりました。
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