作品データ
あらすじ
近未来の2045年、人間の生活にAIが欠かせなくなり、あらゆる事に依存して暮らしていた。
その頃、ある住宅街で4体の家庭用ロボットが主人を人質に立てこもり、一緒に隣人たちも閉じ込められていた。
一方、家の外では最新世代のアンドロイドである「ヨニクス」は、人間から世界を乗っ取ろう反乱を起こそうとするのだった。
登場人物&出演者
・アリス・バレリ(演:エルザ・ジルベルスタイン)
代表作に『モディリアーニ/真実の愛』、『アーニャ、きっと来る』などがあります。
主人公。文字をインクで書く芸術に触発される芸術家。ヴィクターと離婚してニーナとたまに会っている。
マックスから雑誌に作品を載せられると言われ、以前から好意を持っていて深い仲を狙った。
モニークたちによって隔離されると、なんとか外に出ようと試すも却下されてイライラする。
マックスとイチャイチャするが、ついに彼のガマンの限度を超えて、単なる下心を判明した。
最後はヨニクスたちが破壊されると、残ったヴィクターと仲直りして、家族の修復を目指した。
・ヴィクター(演:ユーセフ・ハイディ)
代表作に『フェイス・ダウン』、『ザ・クルー』などがあります。
アリスの元夫。義肢作りの職人。趣味で機械いじりをして、膨大な知識を持つアインシュタインを作っている。
挨拶の為にアリスの家までやって来るが、モニークたちによって隔離されて軽くブチ切れた。
外に出られない状況に苛立ちを訴えてもモニークたちは聞いてもらえず、脱出について考えた。
ヨニクスの登場で軟禁状態になり、熱感知を逆手に使った方法で破壊しようと計画を立てた。
最後はヨニクスたちが破壊されると、アリスと元の鞘に戻って、家族をもう一度やり直す事に。
・ニーナ(演:マリソル・フェルタール)
代表作に『Vagabondes』、『Jours sauvages』などがあります。
アリスとヴィクターが迎えた養女。両親とは血が繋がっていなくても大切に育てられている。
挨拶する為に父親と将来の継母と母親に家へやって来ると、何も気にする事なく過ごしていた。
モニークたちによって家が隔離されると、自分の部屋にレオと一緒に寝ると急接近していた。
ヨニクスの登場で部屋が極寒になり、部屋に戻ると、レオと深い仲になってイチャイチャする。
最後はヨニクスたちに囲まれ、レオが父親を見捨てて助けに来ると、家族の一員に迎えた。
・レオ(演:エリー・トナ)
代表作に『La Soif De Vivre』、『Venise n’est pas en Italie』などがあります。
マックスの一人息子。アリスを落とそうとした父親に連れられて家に来ていた。アインシュタインと仲が良い。
アリスとヴィクターの養女であるニーナがやって来るが、特に意識する事なく過ごしていた。
モニークたちによって家に隔離されると、ニーナと同じ部屋に寝る事で急接近していた。
暴走するヨニクスの隙をついて両足を地面に固定し、電流をケツから流して破壊する事に成功。
最後はヨニクスたちに囲まれたニーナを助けると、なぜか家族の一員となって暮らしていた。
・マックス(演:ステファン・ドゥ・グルート)
代表作に『少女ファニーと運命の旅』、『ザ・ゲーム/赤裸々な宴』などがあります。
自称・芸術家。で芸術雑誌の「クリスタル」に所属している。アリスの芸術に対して理解している。
一人息子のレオを連れてアリスの家に来ていて、なんとか彼女と深い仲になろうとしている。
モニークたちに隔離されると、特に案を出す事なく、あくまでアリスをずっと狙っている。
ヴィクターが脱出計画を立てて話しを聞いて、アリスに下心しかないと正直に告白していた。
最後はヨニクスたちが破壊されると、車で帰ろうとしてレオと別れ、ジェニファーと旅に出る。
・ジェニファー(演:クレール・シュスト)
代表作に『スマート・アス』、『MISS/ミス・フランスになりたい!』などがあります。
ヴィクターの秘書。ヴィクターがアリスと別れてから付き合っている。イゾラパラダイスでの旅行を願望する。
挨拶の為にアリスの家までやって来ると、嫌われている事にまったく気づかず話していた。
モニークたちに隔離されると、イゾラパラダイスに行けないとして急にヒステリックとなる。
ニーナの古いパソコンを使ってヨニクスに連絡し、外に出ようとするも裏切り者と言われる。
最後はヨニクスたちが破壊されると、ヴィクターに呆れて、なぜかマックスと旅へ出て行った。
・フランソワーズ(縁:イザベル・ナンティ)
代表作に『アメリ』、『巴里の恋愛協奏曲(コンチェルト)』などがあります。
アリスの隣人。初老の女性で犬を飼っている。電話しようとして通話できず、直接アリスの家にやって来た。
ニュースで少し問題になっている事をアリスたちに伝え、帰ろうとしてモニークに隔離される。
なんとか帰ろうとして外にいた飼い犬を使おうとして、結果的にヴィクターの車を破壊する。
トレーナーのグレッグがやって来るが、ヨニクスに反抗したせいで破壊されて悲しんでいた。
最後はヨニクスたちが破壊されると、無事に外へ出てグレッグを修理しようと急いでいた。
・モニーク(演:クロード・ペロン)
代表作に『ブルー・レクイエム』、『オートクチュール』などがあります。
アリスの家にいる家庭用ロボット。家事の一切を取り仕切っていて、家の安全を守る役目も担っている。
外界での危険度が高くなると、すぐに管理プログラムを発動させてアリスたちを隔離した。
単独ではアリスたちを外へ出せない状況で、他の家庭用ロボットたちと人間になると勉強する。
ヨニクスがやって来ると、彼の管理下に入っていたが、アリスたちに反撃する隙を与えた。
最後はヨニクスに破壊された頭部を修理して、体はアインシュタインが合体したままとなる。
・グレッグ(演:アルバン・ルノワール)
代表作に『ゴール・オブ・ザ・デッド』、『ザ・スクワッド』などがあります。
フランソワーズ専用の男性型トレーナー。トレーニングの時間になって主人がいるアリスの家にやって来た。
主人から特殊なプログラムを設定されていて、ヨニクスの影響を受けても甘い言葉をささやく。
実際は運動によるトレーナーではなく、欲求不満だったフランソワーズにとっての解消相手。
家から脱出する為に火事を起こす大役を引き受け、レオがモニークたちを引きつけて実行した。
最後はヨニクスが強権を振るうと、主人を守ろうとして立ちはだかるも破壊されてしまう。
・ヨニクス(演:フランソワ・レヴァンタル)
代表作に『レッド・サイレン』、『そして友よ、静かに死ね』などがあります。
最新世代のアンドロイド。当初は人間の為に尽くすプログラムされていた。バグのせいで人間を管理する行動を取る。
メディアでは人間を家畜や見世物小屋として扱い、ヨニクスの素晴らしさを仕切りに説く。
ジェニファーからの連絡を受けてアリスの家に調査へ来て、法律に違反した行動だと話した。
モニークたちの入れ知恵でアリスとの連携で視覚装置を破壊され、熱感知の視覚に切り替えた。
最後はアリスたちの抹殺に失敗して破壊され、他の型も処分対処として速やかに破壊された。
感想
[個人的な評価]
本作はNetflixで独占配信された作品となります。
この作品は『アメリ』や『ミックマック』で知られるジャン=ピエール・ジュネが監督と脚本を務めています。
フランス映画でSFコメディという組み合わせが少し珍しく、監督がジャン=ピエール・ジュネだから多少の期待はありました。
しかし、実際に始まってから物語はほぼ家の中だけで完結していて、近未来っぽい雰囲気だけしかなかったです。
シットコムみたい印象を持ってしまい、とても映画にするようなテーマじゃなかったと終始に渡って感じてしまった。
面白くしようとしているだろうけど、フランス人のギャグは残念ながら日本人である自分にはまったく伝わらなかったです。
そもそも、ヨーロッパを含めた海外のお笑いは日本とは違うので、その時点で必ず笑えるたり、楽しめたりするとは言えません。
本作は良くあるAIの人間に対する反乱をテーマにして、そこに終わってしまった夫婦のエピソードや隣人のお節介がある程度でした。
しかも、そのエピソードは少し下品でファミリーで楽しめるようなモノじゃないので、シニカルなお笑いだと言えるだろう。
近未来のギミックは悪くないと思いますが、肝心のストーリーや登場人物に魅力がなく、フランス映画らしい哲学があるから面白くない。
こういう作品に求められるのは人間とAIの違いという哲学じゃなく、単純に面白いか面白くないかの一点だと思っています。
なので、SF映画という観点では中途半端であり、コメディとしても一切面白くないので、この二つを組み合わせたところで退屈な映画しかできないです。
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