【ドーン・オブ・ザ・デッド】MY-127

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洋画

作品データ

公開年月 2004/03/19
ジャンル ホラー/パニック
原作 ジョージ・A・ロメロ 『ゾンビ』
監督 ザック・スナイダー
脚本 ジェームズ・ガン
製作 マーク・エイブラムス、エリック・ニューマン、ほか
製作国 アメリカ
鑑賞方法 購入DVD

あらすじ

看護師のアナは仕事を終えて自宅に帰った翌日、隣家の少女がドアの向こう側にいて、心配した夫は噛まれてしまう。
夫はそのまま多量出血で死亡するが、次の瞬間に起き上がると見た事のないような形相でアナに襲いかかる。
すぐにアナは外へ逃げ出すが、街はすでに地獄絵図と化しいて、彼女は呆然としながらも当てもなくさまようのだった。

登場人物&出演者

アナ・クラーク(演:サラ・ポーリー)

近年の出演作に『スプライス』、『ミスター・ノーバディ』があります。

主人公。セント・ドミニク病院に勤める看護師。夜勤明けで主人が待っていた家に帰宅する。

隣に住む少女がゾンビ化し、夫が噛まれてゾンビ化した事で逃げ出してケネスと出会う。
モールにたどり着いてからはCJに対しても強気な態度を取るなど、精神的な強さを見せる。
生存者のマイケルとは意気投合し、親しい間柄となって夫を失った悲劇を乗り越える。
最後はCJやマイケルの犠牲でクルーザーに乗り込み、安全だと思われた無人島へ向かった。

ケネス・ホール(演:ヴィング・レイムス)

近年の出演作に『サロゲート』、『デイ・オブ・ザ・デッド』などがあります。

警察官。アナがゾンビと化した夫から逃げ出した直後に出会う生存者。ショットガンを持つ。

発砲してきたアンドレに銃口を向けるが、敵意はないと知ってアナたちとモールに向かう。
当初は誰の指示にも従わず非協力的な態度を取っていたが、アンディとの交流で変わる。
ようやくアンディと直接顔を合わせるが、すでにゾンビ化した彼を見て仕方なく撃ち殺した。
最後はCJやマイケルの活躍でクルーザーに乗り込み、アナたちと無人島に向かった。

マイケル・ショーネシ(演:ジェイク・ウェバー)

代表作に『ジョー・ブラックをよろしく』、『ザ・セル』などがあります。

家電量販店でテレビを売っている男。アンドレとルーダとともにモールを目指していた。

非協力的だったケネスを後にして、モールの安全を率先して確認する行動的な一面を見せる。
何かと意見を提案するが、実は単なるセールスマンだと分かってみんながガッカリする。
敵対していたCJを仲間に引き入れ、落ち込んでいたアナを励ますなど機転の利く人物。
最後はアナを助ける時にゾンビに噛まれてしまい、彼女たちを見送りながら自殺した。

アンドレ・ブライアント(演:メキ・ファイファー)

近年の出演作に『ダウト』、『ダンス・レボリューション』などがあります。

元ギャング。身重のロシア人妻ルーダと途中で出会ったマイケルとともにモールを目指した。

当初は元ギャングらしく反抗的な態度を見せるが、身重の妻を優先させて大きな事をしない。
モールに入ってからルーダとともに別の部屋に暮らすが、彼女が噛まれた事を黙っている。
次第にルーダの感染が深刻化して、ついに息を引き取りゾンビと化しても殺さずにいた。
最後は部屋に入ったノーマにバレて撃ち殺すも、自身も銃弾を浴びてそのまま倒れてしまう。

ルーダ(演:インナ・コロブキナ)

代表作に『レディース★マン』、『ラブ・スクール』などがあります。

アンドレの妻。ロシア人で妊娠中。途中で出会ったマイケルとともにモールを目指していた。

当初は強い態度を出すアンドレの影に隠れる形で、黙ってモールに付いて行っていた。
モールに入ってからゾンビ化した警備員に襲われてしまい、その時に噛まれる事になる。
アンドレが誰にも言わないまま感染が体中に広がり、息を引き取るとゾンビと化してしまう。
最後はゾンビのまま子供を産むが、部屋に入ったノーマによって撃ち殺されてしまう。

CJ(演:マイケル・ケリー)

代表作に『ディフェンドー/闇の仕事人』、『完全なる報復』があります。

モールの警備員。三人いる警備員の中でリーダー格。ゾンビが出現してから籠城していた。

勝手にモールの中へ入ったアナたちを見つけると、先回りして武器を取り上げて監禁する。
仲間だったはずのテリーに裏切られてしまい、今度は逆にバートとともに監禁される。
マイケルの提案で解放を条件に発電機を動かすと、バートの死をきっかけに仲間となる。
最後はアナたちを逃す為に囮となってゾンビたちを引きつけ、ガスに引火させて自爆した。

テリー(演:ケヴィン・ゼガーズ)

代表作に『クライモリ』、『エア・バディ』シリーズなどがあります。

モールの新人警備員。三人の警備員の中で下っ端。モニターでのぞき見るのがクセである。

最初はリーダーシップを取っていたCJに仕方なく従うも、そのやり方に不満を持っていた。
結局はCJを裏切ってバートとともに監禁すると、生存者たちを解放して一緒に暮らす。
生存者の一人で父親を亡くしたばかりの同年代だったニコールと親しくなっていく。
最後はCJやマイケルの活躍でクルーザーに乗り込み、ニコールたちと無人島に向かった。

バート(演:マイケル・バリー)

代表作に『デトロイト・ロック・シティ』などがあります。

モールの警備員。三人の警備員の中で二番手。常にCJの腰巾着で存在感があまりない。

CJに従っていただけで主体性がなく、テリーに裏切られた後も監禁される事になる。
最後は発電機を動かすべく地下に行くが、ゾンビに噛まれてしまい、そのまま死亡する。

ニコール・ミラー(演:リンディ・ブース)

代表作に『デトロイト・ロック・シティ』、『クライモリ』があります。

フォート・パスター基地から逃げてきた生存者の一人。噛まれた父親の看病をしていた。

ゾンビに噛まれた事で感染した父親の処遇を知り、大きな悲しみを背負ったまま孤独になる。
傷心していたところで地下にいた犬のチップスと出会い、テリーの励ましで元気を取り戻す。
チップスをアンディの銃砲店に向かわせるが、助け出す為に大胆な行動に出てしまう。
最後はCJやマイケルの活躍により、チップスやテリーたちと無人島へ向かう事となった。

スティーヴ・マーカス(演:タイ・バーレル)

代表作に『エボリューション』、『インクレディブル・ハルク』がある。

フォート・パスター基地から逃げてきた生存者の一人。皮肉屋で口先ばかりの嫌味な男。

命からがらモールへ逃げ出した時、先はないと悲観的な言葉を呟くも深く考えておらず。
モールに来てからはセクシーなモニカと愛人関係となって、性行為をカメラで撮っていた。
安全だと思われる無人島へ行くカギであるクルーザーを所持し、そのおかげで働く事はせず。
最後は港に向かうもバスが横転し、一人逃げ出すも噛まれ、ゾンビと化してアナに殺された。

ノーマ(演:ジェイン・イーストウッド)

代表作に『サンタクローズ』、『シカゴ』などがあります。

フォート・パスター基地から逃げてきた生存者の一人。白人の中年女性でリーダー的存在。

生存者を乗せたトラックを運転して、ゾンビたちをなぎ倒しながらモールにたどり着かせた。
モールでの生活ではモニカを娘のように思い、臨月間近のルーダについても心配していた。
最後はルーダの様子を見に行くが、ゾンビと化した彼女を撃ち殺すもアンドレに射殺された。

モニカ(演:キム・ポイリアー)

代表作に『ネイキッド・シティ/裸の町』、『ポセイドン』があります。

フォート・パスター基地から逃げてきた生存者の一人。20代のセクシーで派手な女性。

モールではノーマと意気投合して親子のような感じになり、スティーヴの愛人となる。
高級なドレスを次々と着てポーズを取るなど、ナルシストな面を見せている。
最後は港に向かうバスでチェーンソーを持ち出したグレンの手元が狂い、切り裂かれ死亡。

グレン(演:R・D・レイド)

代表作に『カポーティ』、『ラースと、その彼女』などがあります。

フォート・パスター基地から逃げてきた生存者の一人。教会でオルガンを弾いていた中年男。

教会に立てこもって無線で助けを求めていたところでノーマが立ち寄って助け出されている。
無神論者でモールにたどり着いた名も無き女性が死ぬと、祈りの言葉を拒否してしまう。
モール内では女装癖からハイヒールなどを試着し、CJたちにゲイである事を告白していた。
最後は港に向かうバス内でチェーンソーで手元が狂い、モニカを殺し自身も切り裂き死亡。

タッカー(演:ボイド・バンクス)

代表作に『プロブレム/何でそうなるの?!』、『ストンプ!』がある。

フォート・パスター基地から逃げてきた生存者の一人。常にキャップを被る細身の男。

ノーマが運転していたトラックの助手席に座り、持っていたショットガンでゾンビを倒した。
モールに入ってからは相変わらずキャップを被り、基地を脱出した際には足をケガしていた。
モールの生活では自転車で走り、アンディのゾンビ・シューティングを一緒に楽しんでいた。
最後はアンディの銃砲店から逃げる時、噛まれてしまい、CJに頼んで殺してもらう。

アンディ(演:ブルース・ボーン)

代表作に『ファーゴ』、『パッチ・アダムス/トゥルー・ストーリー』などがあります。

アンディ・ディアヘッド銃砲店の店主。ゾンビが出現した際には店に立てこもっていた。

フォート・パスター基地に行く事を断念したケネスに生存を確認されてやり取りが始まる。
射撃の腕前はピカイチであり、ゾンビ・シューティングで百発百中の腕前を疲労した。
しかし、時間が経つにつれて食料が底をつき、友人となったケネスに食べ物を頼み込んだ。
最後はチップスが食料を運ぶも、大量のゾンビが店に侵入して噛まれ、ケネスに殺された。

感想

[個人的な評価]

評価 :5/5。

本作はジョージ・A・ロメロが1978年に発表した『ゾンビ』のリメイクとなります。
故ジョージ・A・ロメロは「ゾンビ映画の父」とも言われる人物で、現代のゾンビ映画の基礎を築いた重要な人物でした。
そんな本作はジョージ・A・ロメロに敬意を表した現代版の『ゾンビ』となります。
監督を務めるザック・スナイダーは『300〈スリーハンドレッド〉』、『ウォッチメン』で知られています。
ゾンビ映画に登場するゾンビというのは、本ブログで呼ぶ“クラシック型”でノロノロと歩いているイメージがあります。
しかし、本作は現代版に相応しい疾走感のある“モダン型”として発展しています。
とにかく、本作のゾンビは獲物を見つけると、足がはち切れんばかりに全力疾走で迫ってくるのです。
この演出については当時、ゾンビ映画ファンの間で物議をかもし出したが、現代ではデフォルトになるぐらい当たり前となっている。
ただ、今でもクラシック型のゾンビもいて、更にそれらの要素を組み合わせた“ハイブリッド型”も登場しています。
つまり、本作はゾンビ映画に大きな影響を与えた作品であり、リメイク版であっても侮れない名作となりました。
ジョージ・A・ロメロの『ゾンビ』は素晴らしい作品だと思うが、個人的にはリメイク版である本作の方が好みである。
ストーリーは王道的なゾンビ映画であり、オリジナルと同じように主人公たちはショッピングモールに立てこもる事となる。
しかしながら、そこは現代版という事でオリジナルよりも派手になっていて、ゾンビの数も圧倒的に多くなっている。
何より全力疾走してくるゾンビの恐ろしさは単純に倍以上となり、主人公たちが追いつめられる緊張感がより高まっています。
登場人物はオリジナルとは大きく異なっていて、主人公は看護師であるなど、もっと現実的な構成となっている。
本作最大の魅力は全力疾走する新たなゾンビの姿だが、そんな非日常的な外界と違ったモール内での平穏な日々のギャップや人間ドラマも見逃せない。
あれだけ血みどろな光景の後に訪れる束の間の平穏は観ている側としても心が安まります。
あとは孤独な警察官と銃砲店の店主が双眼鏡を介して友情を育んでいくところも面白いです。
ゾンビ映画といのは無限の可能性を抱くジャンルであり、昨今は様々な形で登場しているけど、基本に立ち戻ると本作にたどり着く。
ジョージ・A・ロメロのゾンビ三部作に並んで、本作はゾンビ映画に与えた影響は大きく、現代を代表する作品の一本だと思います。

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