作品データ
あらすじ
夫と娘とともにホテルへやって来たヴァルは、同じフロアに一人で泊まる臨月間近の日本人女性ナオミを出会って他愛もない会話をしていた。
仕事で日本からやって来たナオミだったが、お腹の子の父親と上手くいっておらず、この地で産んで育てる事を決意していた。
一方のヴァルもDV夫に怯え、娘とともに夫から逃げようと考えたいが、そんな時に謎のウイルスがホテルの宿泊客たちに襲いかかるのだった。
登場人物&出演者
・ヴァル(演:カロライナ・バルトチャク)
代表作に『フルスロットル』、『X-MEN:アポカリプス』などがあります。
主人公。夫のブランデンと娘のケリーと旅行を楽しむ。ナオミを轢きそうになって心配して声をかけた。
実は夫から精神的な言葉の暴力を受けているが、娘の前では気丈に振る舞うも限界となる。
ちょっとした言動から夫に注意されるが、娘への冷たい態度に一言を吐くも脅され謝った。
娘の体に無数のアザを見つけ二人で逃げるようとするが、感染した夫に攻撃されてしまう。
最後はナオミが目の前で殺され、娘と合流して外へ出て、そのまま車でどこかへ向かった。
・ナオミ(演:釈由美子)
代表作に『修羅雪姫』、『スカイハイ/劇場版』などがあります。
妊娠中の日本人女性。仕事の為にホテルへやって来ると、道端で遭遇したヴァルと再会を果たす。
暴力的な夫から逃れて一人でホテルに来ていて、同じ境遇のヴァルと知り合って談笑をした。
部屋でパソコンで仕事をしていると、母親から電話を受け二度と日本に帰らないと宣言した。
母親の電話途中で発症して倒れ込み、外へ出て廊下を這いずり回って助けを求めようとした。
最後はジュリアンに見捨てられ、ヴァルに遭遇し男に首を引き裂けれ死亡するも微かに動く。
・ケリー(演:ベイリー・セイン)
代表作に『Montréal Dead End』、『Christmas Around the Corner』などがあります。
ヴァルとブランデンの一人娘。両親が険悪な仲である事が分からず、無邪気に旅行を楽しんでいた。
両親の会話に緊張感があっても知らないフリをするが、ホテルに到着して無邪気に楽しんだ。
ホテルのプールに行く事にワクワクして、父親に息を2分間止められると話すも否定された。
母親に言われ二人でドライブするとして非常口に行くが、感染した父親の幻覚を見て怯える。
最後は母親と合流してホテルの外へ出ていくと、そのまま車に乗ってどこかへ行ってしまう。
・ブランデン(演:マーク・ギブソン)
代表作に『夜明けのゾンビ』、『ビジター/征服』などがあります。
ヴァルの夫でケリーの父親。短気で運転している時にナオミを轢きそうになってブチ切れていた。
妻に対し高圧的な態度を見せ、ちょっとでも失敗すると娘の前で侮辱するような言葉を吐く。
娘とホテルのプールへ行こうとして、否定するような言葉を使って妻に言われてブチ切れる。
部屋に帰ると、自分の態度に後悔して怯えているヴァルに謝って家族の絆を守ると発言した。
最後はウイルスに感染して出ようとしたヴァルを攻撃するが、後悔しながら死亡していった。
・ジュリアン(演:ジュリアン・リッチングス)
近年の出演作に『スターダスト』、『バースト・マシンガール』などがあります。
ヴァルたちと同じフロアに泊まっていた男。ウイルスを持ち出した張本人で実験の為にばら撒いている。
取引する相手と電話を通じて、他者へ思い知らせる為にウイルスの威力を見せつけていた。
本人はウイルスに対する免疫が持ち、部屋の外に出てナオミの症状で個人差を発見した。
最後は倒れている他の宿泊客を見て、そのまま外へ出て、世界に向けて犯行声明を発表した。
感想
[個人的な評価]
本作は今回がフランチェスコ・ジャンニーニにとって長編映画監督デビュー作となります。
この作品はいわゆる感染系ホラー映画であって、残念ながら期待していたゾンビ映画とは違う。
邦題が「ロックダウン・ホテル」となっていますが、実際の原題「Hall」なので、かなり意味が違ってきます。
まず、主人公たちが泊まるホテル全体ではなく、あくまで同じフロア限定で他は関係なかったような描写でした。
つまり、この時点でタイトル詐欺になってしまっているが、内容としても原題も少し違うような印象を持ちました。
かなり限定的な状況になっていて、ウイルスによるテロ行為と思われるが、その過程を完全にすっ飛ばしているから意味が分からない。
結果だけを見せられるので、そこに苦しむ主人公や他の人が中心になっていて、ドラマもクソもない展開でした。
本来なら、その先にある物語を描くべきだが、残念ながら低予算だったのか序盤での出来事だけになってしまっている。
あとはエンドロールの途中にあるニュースキャスターがその後の状況を語るという低予算で良くある後日談で終わっていました。
本作における最大の魅力は釈由美子の演技や顔芸だろうが、意外にも英語の発音が良くてビックリはしました。
ただ、それ以外の要素が相当微妙であって、釈由美子は主人公じゃないのに描写をかなり使っていた効果が今ひとつと感じました。
主人公との関係についても、その場で出会った程度だから劇的なドラマもなく、あっさりと退場する点でも何がしたいのか分からない。
ラストが上記のように主人公と娘だけが症状が出ず、そのままホテルを後にするが、結局二人のその後は分からないままでした。
本作は釈由美子が海外の映画に出ているところ以外に何もなく、その釈由美子についても微妙な役なのでファンじゃないと厳しいと感じました。
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