作品データ
あらすじ
ある夜、二人組の強盗犯マイケルとレイがブルックリンの店に押し入ると、そこには聞いていた量以上のコカインが隠されていた。
二人が不審に思っていたところで警官隊に突入され、激しいの銃撃戦の末にマイケルとレイは逃走に成功する。
ニューヨーク市警殺人課のアンドレ・デイヴィス刑事が現場に到着し、麻薬取締班のフランキー・バーンズ刑事と捜査の指揮にあたるのだった。
登場人物&出演者
・アンドレ・デイヴィス刑事(演:チャドウィック・ボーズマン)
晩年の出演作に『チャドウィック・ボーズマン:あるひとりの表現者』、『ザ・ファイブ・ブラッズ』などがあります。
主人公。ニューヨーク市警殺人課の刑事。9年の間に犯罪者を8人も射殺するが、すべて正当防衛と認められている。
警察の間では犯罪者を殺害する刑事として知られ、マイケルとレイの警官殺しに呼び出される。
フランキーと組んでマイケルとレイの足取りを掴むが、彼からハメられたと聞いて冷静に考える。
死ぬ寸前のマイケルからデータをもらうと、85分署の汚職について知ってマッケナ警部を咎める。
最後は銃撃戦でマッケナ警部を射殺して、フランキーを説得して85分署の警官たちを逮捕させた。
・フランキー・バーンズ刑事(演:シエナ・ミラー)
代表作に『G.I.ジョー』、『アメリカン・スナイパー』などがあります。
85分署の麻薬取締班の刑事。シングルマザーで娘が家で帰りを待っている。以前から麻薬の情報を掴んでいる。
警官殺しのマイケルとレイを追うべく、マッケナ警部からアンドレを組むように言われる。
マイケルとレイの足取りをアンドレとともに予測して、見事に当ててすぐに現場へ向かった。
投降したマイケルを射殺するが、その正体は汚職警官で密かに金をもらって生活をしていた。
最後はアンドレに銃を向けていたが、悪事がバレると、素直に投降して逮捕される事になった。
・マッケナ警部(演:J・K・シモンズ)
近年の出演作に『トゥモロー・ウォー』、『パーム・スプリングス』などがあります。
ニューヨークの85分署の署長。マイケルとレイの銃撃戦によって部下を亡くしてブチ切れていた。
すぐに犯人を殺害するアンドレの腕を信じていて、マイケルとレイを追い詰める事に期待する。
資金洗浄をする二人を襲撃させると、レイがアンドレによって射殺された事でホッとした。
その正体は大量のコカインを横流ししていて、部下たちに金を渡して生活の足しにしていた。
最後はアンドレに正体がバレてしまい、彼を消そうと部下とともに銃撃戦となるも殺される。
・ヨランダ・ベル(演:ヴィクトリア・カルタヘナ)
代表作に『ソルト』、『アリスのままで』などがあります。
ロウアー・マンハッタン警備部門の警察官。警官殺しとなったマイケルとレイの追跡をしている。
現場から逃走して信号無視した車から、マイケルとレイの写真を捉えてアンドレたちに送った。
乗り捨てられた車から持ち主がトリアノの元カノと分かり、マイケルとレイの経歴を調べる。
最後はマイケルとレイがアディの元にいると電話するが、フランキーが代わりに聞いてしまう。
・マイケル・トルヒーヨ(演:ステファン・ジェームズ)
代表作に『グローリー/明日への行進』、『栄光のランナー/1936ベルリン』などがあります。
二人組の強盗犯の一人。退役軍人。兄が戦死した事から軍隊に入るが、上官を殴って不名誉除隊となる。
人生を変える為にコカインを盗むが、聞いていた話しと違っていたせいで戸惑いながら奪った。
警官殺しとなって当初の計画と食い違うと、高飛びの為に資金洗浄を行うも襲撃を受けて逃げる。
汚職警官のデータを手にしてアンドレに事情を話すが、信じる事ができずに逃げようとした。
最後はアンドレの説得で投降しようとしたが、フランキーに撃たれてデータを渡して死亡した。
・レイ・ジャクソン(演:テイラー・キッチュ)
近年の出演作に『アメリカン・アサシン』、『オンリー・ザ・ブレイブ』などがあります。
二人組の強盗犯の一人。退役軍人。黒人街で育った白人であり、昔から誰彼構わずケンカに明け暮れていた。
マイケルと組んでコカインを盗むにやって来るが、警察の登場によって容赦なく射殺をした。
警官殺しの犯人となった事で高飛びしかないとなって、戸惑うマイケルよりも冷静に立ち回る。
アディのところで資金洗浄を行うとするが、警察の襲撃から逃げて、アンドレの銃弾を食らう。
最後は二手に分かれ逃げるが、アンドレにトドメを刺されるが、マイケルをかばっていた。
・リー(演:ジェイミー・ニューマン)
代表作に『Down With the King』、『Shapeless』などがあります。
トリアノの元カノ。浮気をされて別れている。車の名義人でトリアノが借りられないから名前を貸していた。
車から名前を割り出されると、アンドレとフランキーたちが家に踏み込んで事情聴取をさせる。
反抗的な態度であったが、冷静に話しを聞こうとするアンドレの態度から素直に証言をした。
最後はマイケルとレイの名前を出して、過去に彼らがやって来た事をしっかりと説明していた。
・アディ(演:アレクサンダー・シディグ)
近年の出演作に『スカイライン/逆襲』、『世界の涯ての鼓動』などがあります。
資金洗浄を請け負う男。どんな汚れた金でも資金洗浄して、新たな身分証などを発行してくれる。
非常に顔が広く、ホークだけに限らず、実際は85分署のマッケナ警部とも繋がりを持っていた。
マイケルとレイが資金洗浄の為にやって来ると、銃で脅されても一切怯むような態度を見せない。
警察官たちが玄関先で騒いでいると、マッケナ警部との繋がりを持っている事で強気に出る。
最後は銃弾を受けて瀕死状態になると、マイケルに汚職警官たちのデータを渡して死亡した。
・トリアノ・ブッシュ(演:ルイス・キャンセルミ)
代表作に『浮き草たち』、『アイリッシュマン』などがあります。
マイケルとレイに麻薬強盗の話しを持ってきた男。ホークに対して相当の借金を背負っている。
コカインの量が一桁違うとしてマイケルから責められるが、仕方ないと言い訳をしていた。
ホークのところへ連れて行くと、マイケルとレイが文句を言っている姿をただ見ていた。
最後はバーで高飛びをしようと女性バーテンダーを誘うが、やって来た刑事に射殺された。
・ホーク・タイラー(演:ゲイリー・カー)
代表作に『ニューヨーク42番街”デュース”』、『Bolden』などがあります。
麻薬強盗の依頼主。マイケルとレイに30キロのコカインを所定の場所から運ぶように指示をしていた。
マイケルとレイが50キロのコカインを持ってくると、話しが違うと文句を言われても余裕で対応。
裏社会で生きるには多少の問題も呑み込むのがプロと語り、彼らに対して余裕の態度を見せる。
最後は金を洗浄してくれるアディをパートナーに紹介してもらい、マイケルとレイを見送った。
感想
[個人的な評価]
本作は早世したチャドウィック・ボーズマンが主演と製作を務めています。
『ブラックパンサー』で知られるチャドウィック・ボーズマンが刑事役として力を入れた作品でした。
タイトルの意味合いとして、ニューヨークのマンハッタン島に繋がる橋の数に由来しています。
物語としては警官殺しの二人組みを主人公が追っていくが、その裏にはとんでもない真実が隠されていたという内容になります。
なんと言っても、本作の主人公を演じているチャドウィック・ボーズマンの本気度が伝わってくるところだろう。
『ブラックパンサー』によって世界的に有名となりましたが、本作のような演技力を要求される役もできると示してくれました。
過去に警官だった父親が犯罪者に殺され、正義の為に犯人を数人射殺しているが、あくまで正当防衛として成立している。
その為に警察の中では有名な存在で、内部監査にまで目を向けられるほど犯人たちを殺しまくっているキャラクターとなります。
しかし、それは単純に正当防衛の果てに行ったモノであり、相手が何かの秘密を持っているなら話し合いで解決する機転の良さもあります。
正直言って、本作はチャドウィック・ボーズマンじゃなければ、そこまで印象に残るようなタイプの作品ではありません。
物語の途中から不穏な空気が流れていき、警官殺しをした犯人たちは許すべきじゃないが、その裏にある汚職警官たちの真実は悪くない流れでした。
素直に犯人逮捕だけならば本当に面白くない流れだったが、まさか警察署の全員が汚職に手を染めている展開はなかなかでした。
しかも、その理由は私腹を肥やす為じゃなく、あくまで生活する為だと主張する警官たちの気持ちは分からないワケじゃない。
ただ、それを絶対に許さない主人公の正義が執行されるが、そこには決してスッキリしない結末はどれだけ厳しい決断だったのか分かります。
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