作品データ
あらすじ
ニューヨークに本部を置く最高機密機関“メン・イン・ブラック”の女性エリート新人エージェントMは、本部のエージェントOに命じられてロンドン支部へ派遣される。
ロンドン支部は危機に直面していて、エージェントMはイケメンでチャラ男でエースを張るエージェントHと組む事に。
そんな二人はやがてMIB内部に潜んでいるスパイの陰謀に巻き込まれ、次第に追い詰められていくのだった。
登場人物&出演者
・H(演:クリス・ヘムズワース)
近年の出演作に『アベンジャーズ/エンドゲーム』、『ホテル・エルロワイヤル』などがあります。
ロンドン支部のエースを張るエージェント。MIBとは思えないほど軽い言動で立ち回る。
ロンドン支部に来た新人のMを使ってジャバビアンのヴァンガスの護衛をするも失敗した。
エージェントCに責任を問われるが、ハイTの配慮で事なきを得てMと捜査を続けた。
リザから強力な武器を奪い返し、ハイヴに寄生されたハイTに記憶を消されたと判明する。
最後はハイTから武器を取り戻して倒し、エージェントOからロンドン支部長に任命された。
・M(演:テッサ・トンプソン)
近年の出演作に『アベンジャーズ/エンドゲーム』、『アナイアレイション/全滅領域』などがあります。
ニューヨーク本部の新人エージェント。20年に渡って独自にMIBを探して見事に見つける。
エージェントOに認められてリクルートされ、ロンドン支部に飛ばされる事になった。
Hにひと目惚れして女になり、それを利用されるもヴァンガスに重要な情報と道具をもらう。
リザから強力な武器を奪い返してハイTがザ・ツインズを倒し、支部で勝利を祝っていた。
最後はハイTがハイヴだと分かり、Hとともに阻止して正式なエージェントに昇格した。
・ポーニィ(声:クメイル・ナンジアニ)
代表作に『SEXテープ』、『グースバンプス/モンスターと秘密の書』などがあります。
チェスの駒に似たエイリアン。女王たちと暮らしていたがザ・ツインズに全滅させられる。
唯一生き残っていたが、訪れたHとMに自害をほのめかすが、彼らに止められて思い留まる。
Mを新たな女王として忠誠を誓うが、Hに対して嫌っているような言動をハッキリと示す。
リザから強力な武器を奪う為にMを助けるが、二人が戦いを始めると何もせずにいた。
最後は亜空間に飛ばされたMを助け出し、彼女の命令でHのお守り役としてロンドンに残る。
・C(演:レイフ・スポール)
代表作に『プロメテウス』、『ジュラシック・ワールド/炎の王国』などがあります。
ロンドン支部のエージェント。軽い調子のエージェントHを毛嫌いして何かと不満を漏らす。
常にエージェントHがヘマをしないかと期待していて、皮肉のような言葉を毎度浴びせる。
ヴァンガスの護衛に失敗したエージェントHをクビにするべきと主張するも却下された。
途中でスパイだと疑われてしまうが、逆にハイTこそがスパイだと突き止めてHたちと協力。
最後は見事にハイヴを倒して武器を取り戻したHこそが支部長に相応しいとして認めた。
・ヴァンガス(演:ケイヴァン・ノヴァク)
代表作に『フォー・ライオンズ』、『カムバック!』などがあります。
ジャバビアン星人。別名を「醜悪王ヴァンガス」と呼ばれるが、一族の中でイケメンな方。
宇宙旅行の最中に地球へ立ち寄って、ナイトクラブでハメを外していて楽しんでいた。
重要な話しをしようとするが、聞き耳を持たないHの心を読んで別人だとして信用できず。
ザ・ツインズに追われる事になり、強力な武器を奪われないように隠していたという。
最後はエージェントMの心を読んで信用できると分かり、強力な武器を渡して息絶えた。
・O(演:エマ・トンプソン)
近年の出演作に『ジョニー・イングリッシュ/アナログの逆襲』、『マイヤーウィッツ家の人々』などがあります。
ニューヨーク本部のトップ。無断で本部に侵入したモリーのやる気を買ってスカウトする。
早速とエージェントMを危機に直面していたロンドン支部に見習いとして派遣をした。
最後はハイTの殉職を知って現場に行き、新たな支部長にHを任命して本部へ帰還した。
・ハイT(演:リーアム・ニーソン)
近年の出演作に『スノー・ロワイヤル』、『ロスト・マネー/偽りの報酬』などがあります。
ロンドン支部のトップ。かつてエージェントMとともに強大な敵であるハイヴと戦った。
今ではロンドン支部でトップを務めていて、派遣された新人のエージェントMを出迎えた。
ハイヴとの戦いで別人になったHに失望しているが、彼のヘマを何度もかばってきた。
実はハイヴに寄生されて乗っ取られていて、裏で強力な武器を手に入れようと暗躍していた。
最後はHの言葉に残っていたハイTの心が武器を差し出し、ハイヴと本体を消滅させた。
・ルカ・ブラージ(演:スペンサー・ワイルディング)
代表作に『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』などがあります。
タランシアン星人。過去に小さい頃のモリーの家に侵入して彼女に助けてもらった。
MIBに追われるもモリーに逃がしてもらって「カブラ・ナシュクリン」と言い残して去った。
数年後にはリザの用心棒となっていて、以前恋人だったエージェントHを知るも嫌っている。
武器を奪おうとしたエージェントHを見つけると、彼をボコボコにしてリザの前に突き出す。
最後はMがモリーだと判明すると、命の恩人としてリザを裏切って武器を彼女に渡した。
・リザ・スタヴロス(演:レベッカ・ファーガソン)
近年の出演作に『クエスト・オブ・キング/魔法使いと4人の騎士』、『ドクター・スリープ』などがあります。
エージェントHの元恋人。表向きでは実業家。実際は「死の商人」と呼ばれる武器商人。
過去にエージェントHが潜入捜査として知り合ったが、実際は本当に愛し合っていたという。
情報屋のバサムによって強力な武器を手に入れ、やって来たMを疑って追い返した。
侵入してきたMから武器を奪われる寸前に見つけると、第三の腕を使って彼女を追い詰めた。
最後はポーニィの活躍とルカの裏切りに遭い、結局は武器をMたちに返す事となった。
・ザ・ツインズ(演:ロラン&ラリー・ブルジョワ)
双子のダンサーで本作が長編映画デビュー作となります。
ダイアドナム星人。数年前にハイヴに乗っ取られ、寄生された状態で地球にやって来た。
ポーニィの種族が持っていた情報からヴァンガスの居場所を知り、彼らを全滅させた。
ヴァンガスが持っている武器を狙っていたが、HとMの活躍で邪魔されて退散してしまう。
実はすべてハイヴに乗っ取られたハイTの仕業で、故郷を助けようと武器を求めていた。
最後はHとMを追い詰めるが、背後から来たハイTたちの武器を食らって消滅してしまった。
感想
[個人的な評価]
本作は『メン・イン・ブラック』シリーズにおいて初となるスピンオフの作品です。
前作までの世界観をしっかりと継承しつつ、更に広げるような続編という立ち位置になる。
スピンオフなので前シリーズのウィル・スミスとトミー・リー・ジョーンズは出ません。
やはり、このシリーズを支えてきた二人なので、カメオ出演すると期待したが、結局は絵画という形だけでファンサービスはほぼない。
本作はスピンオフであっても、新たなシリーズとして進めようという製作側の意図を感じ取れます。
しかしながら、主演はクリス・ヘムズワースとテッサ・トンプソンという『マイティ・ソー』シリーズの二人になっているのは敢えてかもしれない。
どうしてもウィル・スミスとトミー・リー・ジョーンズのコンビを超えるのが難しいので、違った風にアプローチした可能性がある。
まず、男女コンビという時点でバランスが悪く、男同士のコンビと違った雰囲気になります。
テッサ・トンプソンが演じるMが宇宙の真実を知りたい為に生活のすべてを犠牲にしたと豪語していました。
ようやくMIBに入る事になるが、ロンドン支部でクリス・ヘムズワースの演じるエージェントHを見て女になってしまう。
このシーンだけでコンビとして友情ではなく、男女の関係に近い感情になって、シリーズが持つ本来の良さを潰しています。
その後の展開で二人がコンビとして活躍していくが、それが友情じゃない感情だと分かっているから残念に思えた。
現にエージェントHが元カノについて話しを始めると、エージェントMが女の嫉妬みたいな表情を浮かべた瞬間にイラッとしました。
近年のハリウッドでは「ポリティカル・コレクトネス」や「女性の地位向上」を積極的に取り入れています。
本作には両者の性質を強く引用されていて、時代に敏感なハリウッドが変化している意味では典型的な作品となります。
まず、女性が組織の頂点に立っていて、だらしない白人を優秀な黒人が引っ張っていくという展開となっています。
ハッキリ言って、ずっと映画を観ている人間からしたら違和感のある変化であり、これを受け入れるにはちょっとばかり時間がかかります。
アメコミ映画でも度々登場人物の人種や性別が変わっているが、個人的には原作のイメージが強いので違和感がずっとあります。
本作は時代を反映した登場人物の設定になっているけど、残念ながらストーリーについては古典的で新鮮味のない退屈なモノでした。
ダイアドナム星人は自分たちの故郷を救おうとして来たが、あっさりと消滅させられたフォローがまったくありません。
あとはエージェントMの訓練期間が短いはずだが、なぜか他のエージェントよりも優れているのも違和感があります。
武器商人のリザと用心棒のルカもどうなったのか語られないし、ナサールとバサムもどうなったのかも放置されています。
結局はクリス・ヘムズワースのセクシーさを楽しむ作品で終わってしまった気がしました。
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