作品データ
あらすじ
ゲーム会社に勤めるプログラマーのマイルズは、冴えない毎日を送りながらネットで口汚いコメントを書きまくって憂さ晴らしをしていた。
ある日、殺し合いを生配信する闇サイト“スキズム”で、マイルズは書き込みをしていると、激怒した運営に居場所を特定されて襲撃を受けてしまう。
気絶したマイルズが目を覚ますと、両腕に二丁の拳銃がボルトで固定され、恋人のノヴァが人質に取られ、彼は“スキズム”に強制参加させられるのだった。
登場人物&出演者
・マイルズ(演:ダニエル・ラドクリフ)
近年の出演作に『プリズン・エスケープ/脱出への10の鍵』、『アンブレイカブル・キミー・シュミット:キミーVS教祖』などがあります。
主人公。ゲーム会社に勤めるプログラマー。冴えない人生で唯一、ネットで暴言を書き込む事で輝いている。
“スキズム”に暴言を書き込んだせいでリクターがブチ切れ、居場所を突き止められた。
両手に銃をボルトで固定され、ニックスとの殺し合いを“スキズム”で配信されて人気に。
ニックスと協力する事でリクターを倒すように計画し、彼女の代わりにリクターを倒した。
最後はノヴァを助けるも結ばれる事なく、世界中に散った“スキズム”の始末にしていく。
・ニックス(演:サマラ・ウィーヴィング)
近年の出演作に『ビルとテッドの時間旅行/音楽で世界を救え!』、『ザ・ベビーシッター/キラークイーン』などがあります。
“スキズム”で47連勝を誇っている最強の殺し屋。リクターと取引して犯罪歴の抹消を約束されている。
リクターの指示でマイルズとの対決を指示されると、これが最後の殺しとして引き受けた。
マイルズのスマホにあるGPSを使って追跡し、何度も追い詰めるも結果的に逃げられてしまう。
実は13歳の時にリクターの恨みを買った父親のせいで母親と姉を殺され、狂人になっていた。
最後は父親まで殺されマイルズと協力し、ピンチを抜け出す為にリクターの部下と爆散した。
・ノヴァ(演:ナターシャ・リュー・ボルディッゾ)
代表作に『ソード・オブ・デスティニー』、『グレイテスト・ショーマン』などがあります。
マイルズの元カノ。髪の毛を黄色とピンク色に染めている。絵が得意で常に油性ペンを持ち歩いている。
マイルズと別れて間もないせいか、インスタにいいねを押された事で連絡を取っていた。
話し合いの為に公園で会う約束をして車に乗り込まれると、両手の銃を見て警察に逃げた。
マイルズの状況を理解したが、やって来たリクターたちに捕まって人質になってしまう。
最後はマイルズに助けられるが、PTSDを患って結ばれず、漫画家としてデビューを果たした。
・ハドリー(演:ミロ・コーソーン)
代表作に『ブラッド・パンチ/タイムループの呪い』、『デビルズ・メタル』などがあります。
マイルズと同じゲーム会社に勤めているプログラマー。小バカにされるマイルズの数少ない理解者。
仕事中に元カノのインスタを見ていたマイルズに注意するが、気付かれず上司に怒られる。
“スキズム”に強制参加させられたマイルズが会社に来て、スマホのデータを調べさせた。
職場まで来て襲撃するニックスの気を引く為にオモチャの銃を使い、マイルズを助けた。
最後はリクターたちに捕まって、見せしめとしてマイルズの前で頭を撃ち抜かれて死亡した。
・ホームレスの男(演:リス・ダービー)
代表作に『イエスマン“YES”は人生のパスワード』、『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』などがあります。
ホームレス。ゴミ箱に隠れていたマイルズが出てきて、絶望しているところをずっと見ていた。
自分でズボンを履く事ができなかったマイルズの頼みで履かせて、ホットドッグもあげた。
元々はプログラマーで起業に失敗してしまい、ホームレスをしていると自称していた。
“スキズム”でマイルズの活躍を見ていて、リクターを倒す為に立ち上がる彼を応援した。
最後は生まれ変わって“スキズム”を潰すマイルズを見かけ、彼の活躍に期待をしていた。
・デグレイブス刑事(演:グラント・バウラー)
代表作に『カジノ・ゾンビ』、『シークレット・チルドレン/禁じられた力』などがあります。
長年に渡ってニックスを追っている刑事。ニックスを追ってもニアミスで何度も逃してしまっている。
マイルズから逃げてきたノヴァから話しを聞くと、彼女のスマホを監視して機会を窺う。
ようやくマイルズを逮捕すると、ニックスを誘き出す為に利用しようとして勝手に動いた。
実はニックスの父親で、過去にリクターを逮捕したせいで恨みを買って悲惨な目に遭った。
最後はリクターと協力していたスタントンの裏切りで頭を撃ち抜かれ、呆気なく死んだ。
・スタントン刑事(演:エドウイン・ライト)
代表作に『ターボキッド』、『スロウ・ウエスト』などがあります。
デグレイブスとともにニックスを追っている刑事。“スキズム”に振り回されているような状態である。
マイルズから逃げてきたノヴァがやって来ると、お菓子を食べながら適当に聞いていた。
デグレイブスの指示でノヴァを監視するように言われ、ずっと彼女の動きを見ていた。
実はリクターの仲間で警察の情報を流していて、余計な事をしたデグレイブスを殺害した。
最後はマイルズのせいでぶち壊しになり、逃げようとしたところでリクターに殺された。
・リクター(演:ネッド・デネヒー)
代表作に『ブリッツ』、『マンディ/地獄のロード・ウォリアー』などがあります。
“スキズム”を管理している。全身タトゥーでスキンヘッド。殺しに芸術性を求めている精神異常者。
暴言で配信を荒らしたマイルズにブチ切れると、居場所を突き止めて両手に銃を固定させた。
マイルズを“スキズム”に強制参加させ、最後の殺しと引き受けたニックスを向かわせた。
実は過去にニックスの母親と姉を殺していて、復讐を恐れて“スキズム”に参加させていた。
最後はマイルズの作戦で追い詰められ、仕留める事ができずに屋上から突き落とされ死亡。
感想
[個人的な評価]
本作は『第44回トロント国際映画祭』にてプレミア上映された作品となります。
まさに現代的な要素が詰め込まれた作品であり、登場するキャラクターが強烈な個性を出していました。
主人公のマイルズを演じるダニエル・ラドクリフは、やっぱりこういうダメ人間の役が非常に似合っていました。
普段は冴えない日常で上司からイジメを受け、恋人とも別れる人生のどん底にいて、唯一ネットに書き込む暴言が生き甲斐になる。
まさしく、多くの人間が共感できるようなキャラクターであり、そんなダメ人間が殺し屋に狙われるファンタジーを展開します。
明らかにムリのある設定であるが、たまに現実的な要素を出してきて、ファンタジー世界から現実世界に引き戻す演出は逆に面白い。
そして、なんと言っても本作で最も目立っていたのは、殺し屋であるニックスを演じるサマラ・ウィーヴィングだろう。
ものすごい美人であるサマラ・ウィーヴィングだが、今回の役は完全にネジが外れてしまった精神異常者でした。
殺しこそが生き甲斐になっているけど、実際は過去に起きた事件がトラウマになって狂人になったバックボーンが分かりやすい。
マイルズとニックスが殺し合いをしていくが、ラストで手を組んで二人を戦わせた張本人を倒すのは王道と言えるだろう。
もし、続編を考えるならば、ニックスを死なせるような事をしないが、本作は容赦なく彼女を退場させる出し惜しみのなさは良かったです。
主人公のマイルズもハッピーエンドというよりは、違う人生を再スタートさせる展開もまた安易に走らなくて良かったです。
公開前から期待していたが、ここまで強烈なキャラクターを縦横無尽に暴れさせ、楽しませる製作側のサービス精神に敬意を評します。
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