作品データ
あらすじ
熱血刑事フクロンはある事件の失敗で現場から証拠管理の部署へ異動し、それが原因で婚約者にも見放されてしまう。
何もかもが上手くいかないフクロンは暴飲暴食のせいでポッチャリ刑事“デブゴン”に変貌していた。
ある日、香港で銀行強盗により負傷した山本容疑者を護送する為に東京へ降り立ち、警視庁の遠藤警部と合流するも逃げられるのだった。
登場人物&出演者
・フクロン(演:ドニー・イェン)
近年の出演作に『ムーラン』、『イップ・マン/完結』などがあります。
主人公。香港警察の熱血刑事。ウォンと銀行強盗を追撃したが、騒動を起こした証拠管理に異動させられた。
責任を取らされる形で証拠管理に回されてしまい、現場復帰できず体重が120キロに増加。
ウォンから日本へ容疑者の移送する任務を与えられるが、逃げられた事で香港に帰れず。
シウサーを頼って寝泊まりすると、ヤクザに呼ばれたホーイと再会するも騒ぎを起こした。
最後は組を乗っ取った島倉を簡単に倒して、ホーイと復縁して念願だった結婚を果たした。
・ホーイ(演:ニキ・チョウ)
代表作に『ダミー・マニー』、『ファイティングラブ』などがあります。
ヒロイン。フクロンの婚約者。売れない女優。自己中心的でヒステリックで、フクロンを尻に敷く。
婚約の写真を撮ろうと準備するが、事件を追ったフクロンにすっぽかされて別れを決意。
ドラマがヒットし、東野組長に日本まで呼ばれると、飛行機内でフクロンと再会した。
築地市場で東野組と暴れるフクロンと再会すると、彼のせいで台無しになってブチ切れる。
最後は島倉に捕まるもフクロンに助けられ、またも復縁を果たしてようやく結婚をした。
・ウォン(演:ルイス・チョン)
代表作に『イップ・マン/継承』、『サンダーストーム/特殊捜査班』などがあります。
フクロンの友人で同僚。銀行強盗にバンを盗まれ、フクロンに助けられて昇進を果たした。
暴れたせいで降格されたフクロンが証拠管理に異動し、彼を引き上げようと言い訳する。
フクロンがいないおかげで平和を保っていたが、容疑者を日本に移送する任務を与えていた。
容疑者を逃したフクロンのブチ切れるが、更に問題が起きて収拾つかない状態に困惑する。
最後は香港から来て、マギーが操縦するヘリでフクロンたちを拾って故郷へ帰っていった。
・シウサー(演:ウォン・ジン)
代表作に『殺したい妻たちへ』、『ブルー・エンカウンター』などがあります。
日本の歌舞伎町に住んでいる香港人。甘栗店を経営する。ウォンとは兄貴の関係である。
香港に帰れなかったフクロンに寝泊まりする場所を提供し、何かと快く協力していく。
実は向かえに火鍋屋を経営するフォンワーを十数年待っていて、いつか結婚しようとする。
実は日本に来る前は香港で刑事をしていて、自称ながら伝説の刑事だと自慢していた。
最後はデータを持つフォンワーを守って負傷するが、これによって二人の仲が急接近する。
・フォンワー(演:テレサ・モウ)
代表作に『フロント・ページ』、『夜の珍客』などがあります。
日本の歌舞伎町に住んでいる香港人。火鍋屋を経営する。両親のいない甥を一人で育てている。
東野組に借金をしていて、取り立てに来られても強気で支払い拒否して店を荒らされる。
甥をの為に一生懸命働いていたが、そのせいで付き合っていたシウサーと別れている。
反撃しないシウサーと口論するが、フクロンに言われて、彼の気持ちを改めて考えた。
最後はデータを手に入れて逃げ回るが、シウサーが自分を守ってくれた事で復縁を果たす。
・マギー(演:ジェシカ・ジャン)
代表作に『小悪魔はなぜモテる?!』、『キックボクサー/ザ・リベンジ』などがあります。
遠藤がフクロンとの通訳の為に雇われた。将来はヘリのパイロットになる為に教習所に通っている。
ずっと遠藤に付き添って行動していて、フクロンの言葉をしっかりと通訳していた。
証拠を掴んだフクロンの正義を遠藤に話すが、最初からヤクザの味方だと言われた。
遠藤がブチ切れて本当の事をフクロンに言うと、スマホで撮影するも壊されてクビになる。
最後はウォンを乗せてヘリを操縦し、東京タワーにいたフクロンたちを拾って立ち去った。
・遠藤助三(演:竹中直人)
近年の出演作に『裏ゾッキ』、『しあわせのマスカット』などがあります。
警視庁の刑事。分かりやすいほどのカツラを被っている。香港から来たフクロンを出迎えた。
車の中でオナラをして、香港からの容疑者をムリにトイレは連れて東野組に捕まえさせた。
実は東野組と裏で繋がっていて、香港から移送される容疑者を殺害する計画していた。
証拠を掴んだフクロンの訴えも聞かず、ヤクザとの企みをバラすも悪びれる様子はない。
最後はクビにしたマギーを追いかけていたが、道を飛び出して車にはねられてしまう。
・島倉タカシ(演:丞威)
代表作に『闇金ウシジマくん』、『サムライマラソン』などがあります。
築地市場の裏で麻薬密売を仕切っている暴力団の東野組の若き幹部。格闘技の心得がある。
遠藤とは裏で繋がっていて、麻薬密売の現場を香港の容疑者に撮られたせいでブチ切れる。
フクロンに移送される容疑者を遠藤の手回しで捕まえるが、データを手に入れる事ができず。
データをフクロンが持っていると分かり、ホーイを人質にして東京タワーに呼び出していた。
最後はフクロンとタイマン勝負を挑むも敵わず、ホーイの怒りでトドメを刺されて気絶した。
感想
[個人的な評価]
本作は1978年にサモ・ハン・キンポーが監督と主演を務めた『燃えよデブゴン』のリメイクとなります。
残念ながら原作となっている『燃えよデブゴン』は鑑賞した事がないので、あくまで本作だけに対する感想を書きます。
元々はドニー・イェンがCMで太ったキャラクターが受けて、今回の作品に至っています。
ドニー・イェンはシリアスな『イップ・マン』シリーズのイメージが強いと思います。
しかし、実際は本作のようなコミカルな演技ができる事を証明しています。
ただ、最初から主人公は太っているワケじゃなく、不運が重なったせいで結果的に肥満体となってしまっています。
急激に太ったので、以前のような動くもできて、建物を登るのは朝飯前である。
その為、見た目だけが太っているけど、中身はドニー・イェンだから意味がないように感じた。
確かにこの作品は愉快で楽しい雰囲気だが、肝心の肥満体である必然性がない。
ドニー・イェンが肥満体のスーツを着込んでコミカルなアクションをしているだけでした。
個人的にはもっと真面目に肥満体となった状態だからこそできる事と、できない事をアクションに盛り込んで欲しかった。
それなのに、常人以上の動きをされて、息一つも切れないような超人になっているから説得力に欠けていました。
ずっとその違和感を抱えながら物語が進んでいくが、ヒロインとなる主人公の婚約者についても性格に問題がありすぎる気がした。
見た目は確かにいいのですが、冷静に考えるとヒステリックで自分勝手な性格で、どこに魅力があるのか分からなかったです。
日本の歌舞伎町も香港で実際にセットを組んでやっていましたが、あまりにもセットである雰囲気が強すぎて現実感がなかったです。
そして、個人的に期待した丞威がラストでドニー・イェンと対決しましたが、コミカルな内容のせいで微妙でした。
せめて、ここだけは真面目なアクションにして欲しかったが、どうやらドニー・イェンに華を持たせる為だけのアクションに不満しかなかったです。
もし、シリーズ化を狙っているならば、この構成ではちょっとムリだと感じました。
やはり、もう少し肥満体である意味、アクションからコミカル描写の排除、ヒロインの性格変更をしないと厳しいと感じました。
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