作品データ
あらすじ
1946年、敗戦した大日本帝国陸軍の731部隊の残党がある屋敷に集められると、招待主はから彼らの機密情報を買いたいと話していた。
そこで部隊の一人であった佐川が数々行った非人道的な生体実験、細菌を充填した陶器爆弾などによる捕虜虐殺の回想を始めていく。
その中で、医師で配属された飯田に会おうとした婚約者が朝鮮人捕虜に紛れていた事を知り、彼女を助けるべく捕虜たちを脱走させようとするのだった。
登場人物&出演者
・飯田太郎(演:チュウ・コン)
代表作に『狼/男たちの挽歌・最終章』、『ダンス・ウィズ・ドラゴン』などがあります。
主人公。医師。極秘任務を担う「七三一部隊」に配属された。婚約者の愛子を心配する。
七三一部隊では細菌兵器の開発を命じられ、捕虜となった人間を実験台として使っていく。
非人道的な実験に正気を失いそうになり、林田の助言で愛子への手紙で心の支えにする。
病原菌にかかった馬場に愛子の話しを聞き、マルタの中にいた彼女を助けて反乱を起こす。
最後は愛子と再会して脱出を図るも銃撃を食らい、最終的に河野の斬撃で首を落とされた。
・馬場愛子(演:ユエン・チング・レオン)
代表作に『Tou chuet sam woo hoi』、『Cheung hap ma ma sing』などがあります。
ヒロイン。名門・馬場家の一人娘。坂本病院で看護師をして、飯田と婚約をしていた。
「七三一部隊」へ配属が決まった飯田に自分の写真を渡し、彼の帰りをずっと待つ。
何度も坂本院長からアプローチされるが、飯田に自分のすべてを捧げたと告げた。
坂本院長から飯田の戦死を聞かされ、父親も連れ去られてマルタとして潜り込んだ。
最後は飯田と再会して施設を脱出しようとするが、銃撃を食らって呆気なく死亡した。
・林田紀夫(演:フイ・グォ)
代表作に『黒い太陽/恐怖の細菌部隊731Ⅱ死亡列車』などがあります。
「七三一部隊」へ配属された医師。隣で黄昏れていた飯田と意気投合して親友となる。
初日から厳しい光景を目の当たりにして、飯田と励まし合いながら実験を行う。
飯田が非人道的な実験で気が狂いそうになり、手紙を代わりに出すとして彼を励ました。
陶器製の爆弾を試すべく飛行機の操縦し、誤って荷台で病原菌が漏れるもギリギリで助かる。
最後は手紙を地元民に託す飯田に気を利かせるが、抗日分子に襲撃されて死亡した。
・馬場富男(演:リウ・ティンヤオ)
代表作に『Chongqing tan pan』などがあります。
坂本病院に勤める医師。愛子の父親で、孤児だった飯田を育てて娘の婚約者として認める。
「七三一部隊」へ配属された飯田が出発する前に来て、必ず帰ってくるように話した。
飯田が戦死したと愛子から聞かされ、誘っていた坂本院長に彼の帰りを待っていると主張。
坂本院長の陰謀で「七三一部隊」へ配属され、そこに愛子が来ていた事を知った。
最後は落とした病原菌に感染し、飯田に事実を話して隔離された病室で死亡した。
・坂本院長(演:ワン・マン・イン)
代表作に『Bu ju』、『San ying chiu lui long』があります。
坂本病院の若き院長。飯田や愛子の父親が勤めている。愛子をずっと横取りしようとする。
飯田が「七三一部隊」への配属が決まると、挨拶するも実際は愛子を狙って企んでいた。
愛子を早く自分のモノにするべく、飯田が戦死したとウソを言うも結局は目論見が失敗する。
娘を欲している事を見抜かれてしまい、改めて飯田の帰りを待っていると言われていた。
最後は邪魔になった馬場を告発して「七三一部隊」へ行かせるが、愛子も行って失敗した。
・佐川(演:チュウ・デチェン)
代表作に『Chuang ye』、『Da hong mi dian』があります。
「七三一部隊」へ配属された日本兵。石井将軍や飯田たちの実験をずっと見ていた。
日本が敗戦した数年後に何者かに招待され、「七三一部隊」の日本兵たちと再会を果たす。
酒をいっぱいだけ飲んで帰ろうとしたが、河野が現金を欲しがっていると言われた。
招待した主催者がやって来ると、実際に「七三一部隊」でやっていた実験を語っていた。
最後は一切協力するつもりはないと館を出るが、何者かに射撃されて死亡してしまう。
・河野中佐(演:イショウ・ジアン)
代表作に『Qian ying』、『Guan dong da xia』があります。
「七三一部隊」に配属されていた将官。数年後は妻が病気で金もなく困窮した生活を送る。
数年ぶりに佐川と再会を果たすと、近況を話そうとするも拒否されてブチ切れる。
当時は石井将軍に従い細菌兵器の開発を飯田たちにやらせて、部隊の規律を第一に考える。
勝手に手紙を出した飯田に平手打ちし、投函したと名乗り出た林田も平手打ちをした。
最後は施設で起きた反乱の首謀者が飯田だと石井中将に報告し、殲滅される様子を見た。
・石井四郎中将(演:ワン・ガン)
代表作に『黒い太陽/恐怖の細菌部隊731Ⅱ死亡列車』などがあります。
「七三一部隊」の責任者。極秘任務として、迫ってくる日ソ開戦に向けて細菌兵器を開発させる。
新たに配属された医師たちに「七三一部隊」の任務を伝え、日本が勝利する為に喝を入れる。
天皇陛下が誕生日を迎えると、直接祝えない事で代わりに日本の方角に向けて全員に敬礼させる。
祝杯として酒を持ってきた兵士が割ると、陶器製の爆弾を思いついて早速と実験させていた。
最後は飯田の反乱でマルタたちが逃げ出すと、部隊総出で迎撃して全員を処刑させた。
感想
[個人的な評価]
本作は実在した大日本帝国陸軍の「七三一部隊」を基に作られています。
まったく知らなかった作品だが、これを鑑賞した事のある映画好きから教えてもらって早速とどんなモノか覚悟した。
どうやら本作を含めて三部作であるが、なぜかDVD化された本作は二作目となります。
ただ、前作は鑑賞しなくても似たような内容なので、レンタルDVDがなければ仕方ない。
紹介してもらった方には相当の覚悟がないと鑑賞できないと言われ、それなりに気持ちを整えてから臨みました。
結果として、過去に本物の死体を解剖する動画も見ているので、覚悟していた気持ちよりも軽かった感じです。
かなりのグロテスクな動画も見ている経験もあるせいか、序盤でおそらく本物の死体を使った解剖シーンは特に思うところはなかった。
ですので、これは訓練された状態だったから問題なく鑑賞できたが、普通の人には確実にムリとしか言えない。
もっとグロテスクな映像を期待していたが、時代の古さと予算の少なさから、あまりクォリティが高くないから微妙に感じた。
それと主人公とヒロインのラブロマンスが挟まれるが、ハッキリ言って邪魔でしかなく、本来のテーマから完全にブレてしまっている。
あまりにも重いテーマに監督のゴッドフリー・ホーが耐えられなかったのか、そう言った要素を入れてきたが明らかにいらなかった。
何よりストーリー自体が面白くないし、マジメに鑑賞するのがバカらしくなるぐらい退屈で仕方なかったです。
ラストのオチもフワッと終わるので、結局は途中のラブロマンスがなんだったのか、そもそも部隊を率いた石井将軍の結末も曖昧なままでした。
これは特殊な訓練を受けたから自分は平然と鑑賞できたが、普通の人には相当厳しいのは言うまでもないだろう。
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