作品データ
あらすじ
大学を卒業したばかりの青年ハイメ・レイエスは希望を胸に故郷へ戻り、世界における自分の目的を見つけようと模索する日々を送っていた。
そんなある日、エイリアンのバイオテクノロジーが残された古代の遺物「スカラベ」を思いがけず予測不能なアーマースーツを手に入れる。
ハイメはそれによってスーパーヒーロー「ブルービートル」となり、世界征服を目論む悪党から愛する家族を守るべく立ち上がるのだった。
登場人物&出演者
・ハイメ・レイエス/ブルービートル(演:ショロ・マリデュエニャ)
本作が長編映画デビュー作となります。
主人公。ゴッサム法科大学を卒業したばかりの青年。レイエス家で初にして最後の大卒として迎えられる。
妹の紹介でヴィクトリアの家で掃除するが、ジェニーとのケンカを見て口を挟んでクビに。
ジェニーに会社へ呼ばれスカラベを託されると、体と融合してブルービートルとなる。
ヴィクトリアが取り戻す為に家族が襲われ、捕まるとデータを抽出されるも自力で脱出した。
最後はカラパックスを倒し、ブルービートルとなる事を決意してジェニーと付き合う事に。
・ジェニー・コード(演:ブルーナ・マルケジーニ)
代表作に『Xuxa Abracadabra』、『Vou Nadar Até Você』などがあります。
ヴィクトリアの姪。父親のテッド・コードは行方不明となっている。世界各地で慈善活動をしている。
叔母が勝手に兵器開発を再開させた事に憤慨し、スカラベを盗み出してハイメに渡していた。
ハイメがスカラベと一体化して驚くが、体から取り出すべく父親が残した研究所に案内した。
叔母によってハイメが捕まると、レイエス家に協力して父親の兵器を使って救出をしていく。
最後は叔母に代わってコード産業の新たなCEOとなり、兵器開発を止めてハイメの恋人に。
・ミラグロ・レイエス(演:ベリッサ・エスコベド)
代表作に『ホーカスポーカス2』、『セックス・アピール』などがあります。
ハイメの妹。店が潰れて家の支払いができず、何も知らない兄に両親が躊躇する事実を素直に話していた。
兄がジェニーに託されたスカラベを勝手に触り、そのせいで起動すると呆然と見ていただけ。
スカラベを取り戻そうとするヴィクトリアの襲撃を受け、父親が死亡すると誰より悲しむ。
兄を救出するべくジェニーとアジトへ潜り込み、叔父と合流してなんとか逃げ出していた。
最後はコード産業が家や車を弁償すると知り、祖母の言葉によって再出発を誓っていた。
・ルディ・レイエス(演:ジョージ・ロペス)
代表作に『ダブル・ミッション』、『L.A.スクワッド』などがあります。
ハイメの叔父。ファンキーな性格でピックアップトラックを所有。常にアメリカ政府の監視が気になっている。
甥がジェニーからスカラベを託され、ミラグロと一緒にふざけると起動して祈りを捧げた。
スーパーパワーが政府に漏れないように警告し、甥が捕まると救出する為にジェニーに協力。
先代ブルービートルの兵器をなぜか操縦でき、捕まっている甥を助けるべく全力で動いた。
最後はヴィクトリアが倒され、コード産業が弁償するとして車を取り戻して満足していた。
・ロシオ・レイエス(演:エルピディア・カリロ)
代表作に『プレデター』シリーズ、『7つの贈り物』などがあります。
ハイメの母親。息子が大学を卒業して誇らしく思っているが、余計な心配をかけないようにしていた。
大学を卒業するまで店が潰れ、家も失う事を息子に黙っていたが、娘が話して理由を述べた。
息子がスカラベに選ばれて飛び去ってしまい、心配して警察に電話するも帰ってきていた。
ヴィクトリアの襲撃で夫が心臓発作で倒れるが、ナナの言葉で立ち上がり息子を救出する。
最後はヴィクトリアを倒して家に帰ると、コード産業が弁償して再出発を誓っていく。
・アルベルト・レイエス(演:ダミアン・アルカザール)
代表作に『アマロ神父の罪』、『ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛』などがあります。
ハイメの父親。メキシコからの移民。店を経営していたが、心臓発作で倒れたせいで潰れてしまう。
大学を卒業するまで心臓病で倒れた事を息子に言わず、「全部うまくいく」が口癖である。
ハイメがジェニーに呼ばれた事で希望を持ち、会社まで家族総出で盛大に見送っていた。
ヴィクトリアたちの襲撃を受けて娘を守ったが、心臓発作を起こして救急車が来るも死亡。
最後は瀕死状態の息子の前に幻影として現れ、立ち上がるように助言して消え去った。
・ナナ・レイエス(演:アドリアナ・バラッザ)
代表作に『バベル』、『ランボー/ラスト・ブラッド』などがあります。
ハイメの祖母。孫が大学を卒業して帰って来る事を楽しみにする。店と家を失った事を口封じされる。
孫がジェニーに呼ばれて会社に行くと、家族総出で盛大に見送って新しい仕事を期待した。
スカラベに孫が選ばれてスーツが出てくると、その光景を黙ってみてそのまま見送った。
アルベルトが倒れて家族が絶望する中、孫を助ける為に立ち上がるような強い言葉をかける。
最後は若い頃を思い出して銃をぶっ放し、孫を救出して家が戻ってくると知って安堵した。
・ホセ・フランシスコ・リベラ・モラレス・デ・ラ・クルス博士(演:ハーヴィー・ギレン)
代表作に『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』、『ステータス・アップデート』などがあります。
ヴィクトリアの下で働く科学者。ヴィクトリアからサンチェスと呼ばれる。「スカラベ」から兵器を開発していた。
スカラベの管理をヴィクトリアから任されるが、反対するジェニーに盗まれてしまう。
ハイメを強引に捕まえて研究所へ連れて来られると、データの抽出で死亡する事を警告する。
暴走するヴィクトリアに不信感を持ち、目覚めたハイメを助け出して抵抗しようとした。
最後は完成した「OMAC」からハイメを逃がすが、背後から撃たれて死亡してしまう。
・イグナシオ・カラパックス中尉/OMAC(演:ラオール・マックス・トルヒージョ)
代表作に『アポカリプト』、『ボーダーライン』シリーズなどがあります。
ヴィクトリアのボディガード。内戦が起きたグアテマラの元傭兵。右腕と左足をサイボーグ化している。
ヴィクトリアが開発する「OMAC」の実験体となり、どんな命令に対しても忠実に従う。
スカラベをハイメが奪うと、取り戻すべく自ら出撃してパワードスーツで戦うも逃げられる。
ハイメの家族を人質に彼を捕まえ、データを転送してスーツが完成すると抹殺しようとする。
最後は消された記憶を取り戻し、スーツがオーバーロードしてヴィクトリアとともに爆死。
・ヴィクトリア・コード(演:スーザン・サランドン)
近年の出演作に『JOLT/ジョルト』、『ブラックバード/家族が家族であるうちに』などがあります。
大企業「コード産業」の現CEO。前CEOで兄が行方不明になってしまい、会社を必死に立て直してきた。
姪であるジェニーには家族の一員だと認めるが、世界各地で行う慈善活動に苦言を呈する。
長年に渡って探した「スカラベ」を見つけていたが、姪の裏切りで奪われてブチ切れた。
ハイメの家族を襲って彼を捕まえると、データをすべて手に入れて兵器を大量に作っていく。
最後は過去を思い出したカラパックスに捕まり、彼の自爆に巻き込まれて死亡してしまう。
感想
[個人的な評価]
本作は『DCエクステンデッド・ユニバース』シリーズにおける第17作目となります。
この作品は日本で劇場公開されず、DVDやデジタルレンタルされる事になりました。
残念ながらユニバースとして次作の『アクアマン/失われた王国』で打ち切りになり、本作も続編の話しがなくなりました。
それにブルービートル自体も日本ではほぼ無名に近いせいか、上記のように扱いが非常に雑だと言えるだろう。
今回は初のヒスパニック系が主人公となっているので、尚更、日本において馴染みがないせいで劇場版が見送られてしまった。
ただ、物語としては「家族愛」を中心に構築しており、ヒスパニック系の雰囲気も合わせて他の作品とは少し違った雰囲気があります。
基本的な物語の構造は王道的で特に奇をてらうような展開ではないので、劇場版で公開されなかったのは残念だと言える。
逆に言えば尖った部分がなく優等生タイプの作品なだけに、話題性はあまりない点でも見送られた理由にもなるだろう。
何より次作の『アクアマン/失われた王国』も劇場版が公開されているので、なんだかヒスパニック系への風当たりが強いと感じました。
王道である事もあって、全体的に既視感が強くなっていて、ブルービートル自体の説明もないから今ひとつだと言える。
未知の宇宙から来た圧倒的な技術であるブルービートルだが、1作目という事で物語の規模が非常に小さいのも欠点だと思える。
それをカバーするにはマーベルの『アイアンマン』のように主人公が魅力的ならばいいが、本作における主人公は一般人すぎて印象に残らない。
メキシコがルーツのヒスパニック系の一般人だと、スーパーヒーローとして惹きつけるほどの要素は少ないと感じました。
やはり、もっと特殊な出自やクセのある性格ならばいいが、一般人の青年では客寄せとしても弱いように思えた。
2作目があれば物語がもっと展開するだろうけど、すでにシリーズが打ち切られているから本当に不遇な作品だと同情するしかないです。
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