作品データ
あらすじ
近未来の地球ではゾンビがあふれ、生き残った人間は砦を築いて身を潜ませる日々を送る中、ゾンビの中には完全に感情や思考能力を失った“ガイコツ”が誕生していた。
ゾンビの一体であるRは人間らしい意識を少し残していて、物資調達に来た人間の中で一人の女の子ジュリーに彼は思わず一目惚れしてしまう。
Rはゾンビに囲まれ絶体絶命となったジュリーを助け出し、当初は怯えていた彼女も彼の純粋な優しさに心を開いていくのだった。
登場人物&出演者
・R(演:ニコラス・ホルト)
近年の出演作に『X-MEN:アポカリプス』、『アウトバーン』などがあります。
主人公。ゾンビとなった青年。空港を住処にしているが、他のゾンビと違って人間時代の記憶を多く残している。
自分がゾンビである事を自覚し、ペリーを襲い脳ミソを食べて人間らしさを取り戻していく。
ジュリーを塒に連れて行って交流を深めると、外に出るも彼女に見捨てられ追いかけた。
人間のコミュティに入り込み、ジュリーと再会して大佐を説得しようと失敗して逃げ出した。
最後はガイコツからジュリーと逃げて、完全に人間へ戻って恋人として一緒に過ごしていく。
・ジュリー・グリジオ(演:テリーサ・パーマー)
近年の出演作に『ライト/オフ』、『トリプル9/裏切りのコード』などがあります。
ヒロイン。父親がコミュニティのリーダー。物資調達部隊のリーダーで恋人のペリーと微妙な関係となっている。
仕事中にゾンビの襲撃を受けて、ペリーが殺されるもRによって彼の住処に連れて行かれる。
Rが会話をするゾンビと知って徐々に惹かれていくが、結局は彼を見捨てて家に帰った。
ゾンビが人間らしさを取り戻していると父親に話し、Rが来るも説得に失敗して二人で出た。
最後はガイコツをゾンビたちと人間が倒し、Rも人間に戻ると恋人なって平和を取り戻した。
・M/マーカス(演:ロブ・コードリー)
代表作に『ベガスの恋に勝つルール』、『SEXテープ』などがあります。
ゾンビの中年男性。Rとは親友で人間時代の記憶を少し残している。簡単な単語なら会話が成立できる。
他のゾンビよりもRと会話のような事をして、腹が減ってみんなでペリーの部隊を襲撃した。
Rがジュリーを匿っている事に気付かなかったが、旅客機から聴こえる音楽を気にしていた。
徐々に人間らしさを取り戻すRからの影響を受けて、過去の記憶が蘇り夢を見るようになる。
最後はガイコツを人間たちと倒し、共存する事になって雨の日に女性と傘の下で談笑する。
・ノラ(演:アナリー・ティプトン)
代表作に『ラブ・アゲイン』、『LUCY/ルーシー』などがあります。
ジュリーの友人。物資調達部隊の一人。グリジオ大佐が鼓舞する演説を聞いて、しっかりと仕事をしていく。
リーダーであるペリーに従って医療品を求めると、ゾンビたちの襲撃を受けて反撃していた。
中年ゾンビが襲ってピンチになってしまい、ジュリーに助け出されるも彼女を見失った。
ジュリーやペリーと一緒にいる時に、本当は看護師になりたかったとみんなに言っていた。
最後はゾンビと協力してガイコツたちを倒し、共存する世界で念願の看護師となっていった。
・ペリー(演:デイヴ・フランコ)
代表作に『グランド・イリュージョン』シリーズ、『ネイバーズ』シリーズなどがあります。
ジュリーの恋人。学生時代から付き合っている。ゾンビの世界になってから人類の為に一生懸命働いている。
人類の運命は自分にかかっていると理解していて、グリジオ大佐の言葉に強く賛同していた。
物資調達の為に街へ繰り出し、危険を警告するジュリーの言葉を無視してゾンビに襲われる。
Rと対決して呆気なく脳ミソを食われるが、記憶を奪われて彼に人間らしさを与えていく。
最後はRが記憶を読み取って学生時代は真面目だったが、自分で追い詰められていたと知る。
・グリジオ大佐(演:ジョン・マルコヴィッチ)
近年の出演作に『バーニング・オーシャン』、『REDリターンズ』などがあります。
ジュリーの父親で生き残った人間たちを束ねるコミュニティのリーダー。生存者を守る徹底したルールを重んじる。
今後の人類が生き延びる為だけを考えていて、それには物資が必要として部隊を鼓舞する。
以前は娘と仲良く接していたが、ゾンビだらけの世の中になって壁が安全だと考えている。
Rを連れてきた娘の言葉を信じられず、説明を最初から聞かずノラが介入して逃げられた。
最後はガイコツを迎撃する為に出動すると、ゾンビが人間になったと知って共存を選択した。
感想
[個人的な評価]
本作はアイザック・マリオンのティーン小説『ウォーム・ボディーズ/ゾンビRの物語』が原作となります。
この作品は『50/50 フィフティ・フィフティ』で知られるジョナサン・レヴィンが監督と脚本を務めています。
今までになかったゾンビが物語の主人公であり、ちゃんと意思を持った心理描写というんは本作が初めてかもしれない。
それまでのゾンビというのはモンスターであって、人を食い殺すような危険な存在というだけのキャラクターでした。
特に人間がゾンビ化した時点で終わりなので、それ以上の心理描写なんて考えられるようなモノじゃなかったです。
しかし、本作はゾンビ視点で物語を進めていて、そこら辺の心理描写を人間のように描いているから面白いと思います。
グロテスクな描写はそこまで多くないので、普段からゾンビ映画をまったく観ない層に受ける内容となって大ヒットしています。
ハッキリ言って、ゾンビ映画のファンからすると物足りないですし、そもそもゾンビ映画として微妙なところがあります。
ただ、世界的にはゾンビ映画のファンよりもゾンビ映画を観ない層の方が多く、本作はそこに焦点を当てています。
ゾンビは2種類いるのも物語の都合として必要で、主人公側は人間も戻る可能性を持っているがアクションとして物足りない。
そこでアクションやホラーを埋める存在としてガイコツが登場するけど、これは単なるギミックに過ぎなかったのはちょっと残念です。
ガイコツになってしまう悲劇を描くと物語が変わってしまうので、ちょっとばかり残念な使い方だと感じました。
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