作品データ
あらすじ
北米の森に囲まれた田舎町では、年に一度のお祭りが控える中で行方不明者が続出し、グレイディ保安官は捜索にあたっていた。
調査を進めていく中でベンガルトラが犯人だと判明すると、グレイディ保安官は州兵への要請をするも市長の息子まで犠牲となってします。
そんな中でインドで12頭の虎を撃退した元イギリス軍大佐のジェームズ・グレアムが噂を聞きつけ、単独で倒そうとするのだった。
登場人物&出演者
・グレディ・バーンズ保安官(演:ゲイリー・ビューシイ)
近年の出演作に『マタニティ・ボーイ/僕の妊娠ライフ』、『怨霊館』などがあります。
主人公。地元の保安官。行方不明者が続出する中で調査すると、惨殺された死体を発見して犯人を追う。
残された足跡から虎の仕業だと判明すると、市長に相談せず知事へ報告して州兵を要請した。
州兵たちが処分に失敗すると、噂を聞きつけたグレアム大佐がやって来て助言をもらった。
部下で市長の息子も犠牲になると、全力で捜索していくと雑貨店での襲撃を知って向かった。
最後は運良く虎を爆死させ、グレアム大佐に勧められて素性の知らないロイを養子にした。
・ジェームズ・グレアム大佐(演:イアン・D・クラーク)
代表作に『百合の伝説/シモンとヴァリエ』、『アロー』などがあります。
元イギリス軍の大佐。インド生まれ。過去に12頭の虎を撃退した経験を持ち、今回の事件を聞いてやって来た。
州兵たちがキャンプする近くにテントを張り、尋ねてきたグレイディ保安官に事情を話した。
失敗した州兵たちに状況を説明し、グレイディ保安官に助言しながら虎を単独で探していく。
ロイと森で遭遇して自然についての意見を聞いて、特別な力を持っていると理解していた。
最後はロイを雑貨店に連れていくと虎に襲われ、ケガを負うも死なず自分の国へ帰った。
・ロイ・サタリー(演:タイ・ウッド)
代表作に『Hell on Heels::The Battle of Mary Kay』、『Spiral』などがあります。
母親と森の奥でトレーラーハウスに住んでいる。小学校へ通う事を許されず、聖書が教科書となっていた。
夢遊病を患っていて寝る時は腕に紐をつけるが、夜に外へ出て虎を解放する原因を作った。
虎の危険さをまったく理解できず、森で見かけると仕方なく人間を殺していると考えている。
グレアム大佐に遭遇して森の事を教えると、特別な力を持っているとして言われていた。
最後は母親を殺されるも感情を見せず、最終的にグレイディ保安官の養子として迎えられた。
・ローズ・サタリー(演:マリーナ・スティーヴンソン・カー)
代表作に『チャイルド・プレイ/チャッキーの狂気病棟』、『降霊会/血塗られた女子寮』などがあります。
ロイを一人で育てるシングルマザー。森の奥でトレーラーハウスで暮らし、息子に聖書だけを教えていた。
息子が他者と関わる事を最も嫌っていて、小学校にも通わせず聖書のみを勉強で使っている。
森で動物たちと遊んでいる息子に空想の友達として快く思わず、何度も注意をしていた。
グレイディ保安官が虎の危険性を警告されるも無視して、息子には自由にさせるようにした。
最後は雑貨店の戸締まりを終えて帰ろうとして、息子たちの前で虎に襲われて死亡した。
・アール・ハント市長(演:ブレイク・テイラー)
代表作に『エクトプラズム/死霊の棲む家』、『死霊高校』などがあります。
田舎町の市長。住民が行方不明になっても気にするのは、お祭りに影響がないかという他人事となっていた。
勝手に知事へ連絡をしたグレイディ保安官の前に出て、その行動について文句を言っていた。
虎の被害が大々的にテレビで伝えられてしまい、それに対してグレイディ保安官を責めた。
騒動のおかげで祭りが例年よりも大盛況となっていくと、虎のおかげとして喜んでいた。
最後は息子が虎に殺された事で悲しんで、グレイディ保安官に殺害するように頼んでいた。
感想
[個人的な評価]
本作はみんな大好きアルバトロス・フィルムが配給した作品となります。
この作品は『クラーケン』や『シャドー・アイランド』シリーズで知られるゲイリー・イエーツが監督を務めています。
闇取引されるベンガルトラが夢遊病の少年のせいで解放され、小さな町の住民を何人も殺害していく中で保安官が奮闘するという物語です。
王道のアニマルパニックの内容となっていますが、テンプレートのように権力者や軍人たちはまったく役に立ちません。
主人公は保安官という事で正しい行動をしていますが、これが一般人だと彼も無能の仲間入りしていたと言えるだろう。
本作は超低予算で作っていると言える作品で、なぜかというと肝心の虎が人間を襲うシーンがほぼなかったです。
唯一人間を襲っているシーンは普通にじゃれているようにしか見えないので、激しくカメラを揺らして雰囲気を出していました。
あくまですでに終わった状況から推測するような感じで、直接的なシーンがないから緊張感はあまり伝わってこなかったです。
本物の虎を使っている点ではいいと思いますが、そのせいで撮れるシーンが限られてしまっていたと思います。
下手にCGを使わなかったからまだ好感は持てるところだが、その影響で撮れるシーンが限られてしまったと言える。
主人公をゲイリー・ビューシイが演じて真面目に事件を解決しようとする姿は、それなりに好感が持てました。
逆にすべての元凶となった少年とその母親は本作において、狂気としか思えないほど恐ろしいと言える感じでした。
聖書に毒された親に育てられた純真な少年であるが、だからこそ悪意のない行動が多くの人間を犠牲にした恐ろしさがありました。
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