【返校/言葉が消えた日】VD-902

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作品データ

公開年月 2021/07/30
ジャンル ホラー/サスペンス
原作 赤燭遊戯 『返校』
監督 ジョン・スー
脚本 ジョン・スー、フー・カーリン、ほか
製作 リー・リエ、リー・ヤオフア
製作国 台湾
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

1962年、戒厳令下の台湾では自由を求める事は重罪とされ、国人に対しては相互の監視と密告が義務とされていた。
両親の不和で精神的に不安定な高校三年生のファンは、生徒指導のチャン先生に悩みを打ち明けるうちに恋心を抱くようになっていた。
ある日、いつの間にか寝てしまい誰もいない教室で目覚めたファンは、校内で後輩の男子生徒ウェイと出会い、学校から出ようとすると悪夢のような光景に襲われるのだった。

登場人物&出演者

ファン・レイシン(演:ワン・ジン)

代表作に『月老/また会う日まで』、『瀑布』などがあります。

主人公。翠華高校の女子高生。父親が国民党の党員で軍人。模範生として知られているが、家庭が崩壊状態。

生活指導するチャン先生とプラトニックな恋愛をする中、ウェイたちの危険な行動を知った。
イン先生の存在が邪魔になると、ウェイを利用して本を持ち出しバイ教官に告発していた。
悪夢の中で自分の罪を思い出すと、そのせいでチャン先生を失ってウェイだけを助け出した。
最後は年老いたウェイが廃校に来て本を取り出し、悪夢の中でチャン先生の言葉を知った。

ウェイ・ジョンティン(演:ツォン・ジンファ)

代表作に『君の心に刻んだ名前』、『不良執念の破壊者』などがあります。

ヒロイン。翠華高校の男子高生。チャン先生を含めた仲間たちと発禁本を備品室で読んで自由を秘かに楽しむ。

仲間の一人である先生がバイ教官に捕まると、本を交代で持ち出す提案をして実行していた。
誰かの告発で捕まって拷問を受けていると、悪夢を見て学校でファンと出会い帰ろうとした。
イン先生たちからファンが告発者だと分かって責めるが、バイ教官に捕まって吊るされる。
最後は自分の罪を認めたファンに助け出され、処刑されず十数年後に本を探し出して渡した。

ヨウ・ションジエ(演:パン・チンユー)

代表作に『Orzボーイズ!』、『Eyu』などがあります。

発禁本を朗読や写生する仲間の一人。人形が好きで学校に持ち込むが、発禁本に対しての情熱はあまりない。

登校時に怪しい立ち回りをしてバイ教官に目をつけられるが、ウェイの助け舟で助かった。
備品室に来ても一人だけ人形で遊んでいて、ウェイたちから危険な存在として警戒される。
誰かの告発で仲間の先生が連行されると、本を持ち出す順番だったせいで疑われていた。
最後は悪夢でウェイのせいで裏切り者にされたと話し、怪物化したバイ教官に殺される事に。

イン・ツイハン先生(演:チョイ・シーワン)

代表作に『夢の向こうに』、『消えゆく燈火』などがあります。

翠華高校で音楽を担当する女性教師。チャン先生と同じく発禁本を生徒たちを集め、備品室で教えている。

誰かの告発によって仲間の先生がバイ教官に捕まると、チャン先生に危険だとして警告した。
チャン先生が一番重要な存在として認めていて、自分が捕まった方がいいという考えを持つ。
ファンとチャン先生が親しい仲だと認知しているが、捕まる危険性があるとして忠告をした。
最後はファンがチャン先生を独占したせいで、告発を受けて生徒たちと一緒に処刑された。

チャン・ミンホイ先生(演:フー・モンボー)

代表作に『戦慄のリンク』、『つかみ損ねた恋に:ディレクターズカット』などがあります。

翠華高校で先生をしている青年。発禁本を愛して秘かに学校へ持ち出し、備品室で生徒たちに教えていた。

バイ教官の目を盗んで活動している為、正体を隠しながらイン先生と協力して活動している。
イン先生からファンの生活指導として就任すると、相談をしているうちに親密な関係となる。
あくまでプラトニックな恋愛だけをするが、イン先生から警告を受けて別れる事を決意した。
最後は独占したかったファンの告発で連帯責任となり、ウェイに本を託して処刑された。

バイ教官(演:チュウ・ホンジャン)

代表作に『Long Fei Feng Wu』、『Shi xia baolì』などがあります。

国民党の憲兵。翠華高校に常駐して反乱分子の監視を行っている。ファンの父親とは懇意の仲。

告発によって発禁本を流している先生が発覚すると、憲兵を引き連れて強引に連行していく。
ファンの父親とは友人であるが、母親の告発によって連行されると弁護には一切回らない。
チャン先生を独占したいファンによる告発を受け、イン先生たちを捕まえて処刑をしていた。
最後は悪夢の中でウェイの殺害をファンに命じるが、彼女の裏切りを知って手出しができず。

感想

[個人的な評価]

評価 :2.5/5。

本作は台湾の人気ホラーゲームを実写映画化した作品となります。
この作品はジョン・スーにとって長編映画監督デビュー作となっています。
残念ながら原作となるゲームはまったく知らず、映画から入ってみた感じでまっさらな状態での鑑賞となりました。
ホラー映画というよりサスペンスやミステリーに近い謎解きの要素があって、現在進行系の悪夢と過去との視点が激しく飛んでいきます。
物語の中心は先生に心の拠り所を求める女子高生と、純粋に本を愛して自由を求めた後輩の男子高生となっていました。
両者ともに廃校のような状態となった不気味な学校をさまようが、そこにはクリーチャーがいて彼らを見つけると追いかけて殺しに来るというホラー要素もあります。
原作を知らないのでどれぐらい忠実に再現しているとか、脚色されている箇所などは分からないから映画との相性のみで判断しました。
まず、主人公となる女子高生は単なるメンヘラであり、自分の欲望を叶える為に他人を平気で犠牲にするようなヤバい人間でした。
ある意味、被害者であるけど同時に加害者でもあって、個人的にはまったく共感や同情を得るようなキャラクターではなかったです。
ラストではハッピーエンドのような感じになっているけど、そもそも主人公がすべての元凶であるから当然の報いを受けた分だけスッキリしました。
ただ、本作は台湾が言論統制されていた時代で、自由すら罪になる世の中で人々がお互いに監視するクソのような状況なのは伝わってきました。
まだ日本が台湾を統治していた時代の方が豊かで平和で、何より彼らは自由を楽しんでいたと思うと大陸からの政治は非道としか言えない。
人間は生まれて自由な生き物であるからこそ、意図的に抑圧すると必ず反発する者が出てくるのはどんな時代でも同じだと分かる。
ホラー、恋愛、歴史とすべて詰め込んでいるけど、全部が中途半端に感じてしまい、何より主人公が好きになれず微妙な作品と感じました。

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