【LAMB/ラム】VD-840

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洋画

作品データ

公開年月 2021/09/24
ジャンル サスペンス/ドラマ
原作 なし
監督 ヴァルディマル・ヨハンソン
脚本 ショーン、ヴァルディマル・ヨハンソン
製作 フロン・クリスティンスドッティル、サラ・ナッシム、ほか
製作国 アイスランド、スウェーデン、ポーランド
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

人里離れた山間の土地で牧羊をして暮らす夫婦イングヴァルとマリア。
子供を亡くして悲しみに暮れていた二人はある日、いつものように羊の出産に立ち会うも、産まれてきた子羊が普通と違う事に気付いて驚愕する。
しかし、その愛くるしさから“アダ”という名前をつけ、家の中で大切に育てていく中で激愛を受けてすくすくと成長していくのだった。

登場人物&出演者

マリア(演:ノオミ・ラパス)

近年の出演作に『ブラック・クラブ』、『ザ・トリップ』などがあります。

主人公。夫のイングヴァルと牧羊をして暮らしている。過去に一人娘を事故で亡くして心の傷を負っている。

淡々とした毎日を過ごしていたが、普通とは違った子羊のアダが産まれた事で状況が変わる。
アダを息子として迎えて赤ん坊のように育てていき、夫も拒否する事なく受け入れてくれた。
母親が家の前に来て鳴いていると、それをうるさいと思って烈火の如くブチ切れて追い出す。
ついにアダの母親が邪魔だと結論を出して、ライフルで射殺してから庭に死体を埋めた。
ペートゥルがフラッと帰ってくると、面と向かって言われないように夫が釘を差していた。
夫が酔い潰れてペートゥルと二人っきりになると、肉体関係を迫られて毅然と拒否していた。
最後はペートゥルを家から追い出し、夫が撃たれアダがいないと知って因果報応だと悟った。

イングヴァル(演:ヒルミル・スナイル・グドゥナソン)

代表作に『白夜婚礼』、『101レイキャヴィーク』などがあります。

マリアの夫。妻のマリアとともに山間で牧羊をして暮らしている。過去に一人娘を事故で亡くしている。

淡々と毎日を過ごして環境が良くなる中、アダが産まれた事で妻が母親として心を取り戻す。
おかしな状況を素直に受け入れ、子羊をアダとして息子のように迎えて二人で育てていく。
弟がやって来て事実を述べようとするも遮断して、一切話しをしないと釘を差していた。
アダと故障したトラクターを修理しようと歩いていき、結局は直せずに二人で帰ろうとする。
サッカーの代表戦で負けてしまい、酔い潰れてしまうが妻と弟の関係を知らないまま眠った。
最後は現れた父親の羊人間に銃で首を撃たれ、アダを連れ去られてそのまま死亡してしまう。

ペートゥル(演:ビョルン・フリーヌル・ハラルドソン)

代表作に『湿地』、『2バッドコップス』などがあります。

イングヴァルの弟。定期的に兄の家へやって来る。若い頃はバンドでドラマーとして活躍していた。

ちょうど帰ってきたタイミングでアダの母親をマリアが射殺する場面に遭遇して目撃した。
アダが兄夫婦の子供として育てられる異常な状況に驚き、当初はおかしいと発言していた。
勝手にアダを連れ出して処分しようとしたが、なぜか情を持って甥として接する事になる。
トラクターを出してアダと二人で釣りに行くなど、完全に打ち解けて甥として認めていた。
最後はマリアと一線を越えようとして拒否され、一緒に居られないと彼女に追い出された。

アダ(声:ララ・ビョーク・ホール)

本作が長編映画デビュー作となります。

とあるメスの羊から産まれた子羊。他の子羊とは違った存在で、取り上げたマリアとイングヴァルから大切にされる。

まるで夫婦の子供のような扱いを受けて、彼らの家へ連れ出されて赤ん坊として育てられる。
顔と右腕が羊のままであるが、両足と左半身は人間のようになって夫婦の子供となっていた。
ペートゥルから羊と言われて連れ出され、殺されそうになるも結局は子供として認められる。
最後は本当の父親である羊人間にイングヴァルが撃たれ、息子としてどこへ連れ去られた。

感想

[個人的な評価]

評価 :2.5/5。

本作は2021年度の『シッチェス・カタロニア国際映画祭』で最優秀作品賞、主演女優賞を受賞しています。
この作品は『第94回アカデミー賞』で国際長編部門にてアイスランド代表作品に選出され、『第74回カンヌ国際映画祭ある視点』でオリジナリティ賞を受賞しています。
上記のように様々な映画祭で話題となった作品でしたが、もうタイトルやジャケットから個人的に不穏な空気がありました。
あらすじをちょっと読むと意味が分からず、実際に鑑賞すれば映画賞の話題になった理由が分かるはずだと思っていました。
しかし、スウェーデンやノルウェーなど北欧映画というのは、たまにこういう意味不明な設定を日常に組み込んで当たり前のようにやってしまう事も少なくない。
そんな本作は最初から最後まで意味不明な設定になっていて、産まれた子羊が半分人間の姿になっている意味が一切説明されませんでした。
そもそも、本作にはそういうリアリティを呼び込むモノじゃなく、あくまで感覚で鑑賞するモノだという結論になりました。
映画賞について個人的に信用していないので、最初から明確な答えがなく、芸術性という安易な言葉で片付けているだろうと思っていました。
牧羊する夫婦の間に娘がいたけど、何かの事故で失っている状態で、そこに変わった子羊が産まれた事で代わりの子供にするという流れになると思います。
そこにフラッと帰ってきた夫の弟が合流して、最初はおかしな状況に疑問を持つが、なぜか普通に馴染んでしまうという強引すぎる流れになっていきます。
とにかく、本作はなぜ子羊が半分人間のような姿になっているのか説明がなく、もしかすると夫婦がそう見えるだけで実際は単なる子羊かもしれない。
ただ、そうなってくると結末で夫が大人の半分人間の羊に撃たれる辻褄が合わなくなるので、もう考える方が間違っていると思わせるオチになりました。
いくら失った子供の代わりを迎え入れるとしても、その親を排除してしまうのは間違っていて、結果的に因果報応の結末を食らうメッセージ性でも込められているだろうか。
最初から面白くない内容で映画祭に話題となるような作品なので、ある意味、順当な展開とオチになったのではないと思います。

コメント

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