作品データ
あらすじ
西部開拓時代、幼い頃に母親を殺され、インディアンの手で育てられた“白いナイフの男”であるトミーの前に父親だと名乗るフランク・ストックバーンという男が現れる。
しかし、母親の思い出を語るフランクを父親だと思い始めた矢先、かつて彼の強盗仲間だったシセロの一味が現れ、5万ドルの在り処をである歌う風車へ連れ去られてしまう。
父親を助ける為にトミーは5万ドルを作る旅へ出て、その道中で異母兄弟たちの存在を知り、いつしか“リディキュラス6”と呼ばれるようになるのだった。
登場人物&出演者
・トミー・ストックバーン(演:アダム・サンドラー)
近年の出演作に『ヒュービーのハロウィーン』、『アンカット・ダイアモンド』などがあります。
主人公。母親が殺されインディアンに育てられ“白いナイフの男”と呼ばれる。スモーキング・フォックスとの結婚を控える。
父親が村を訪れ貯金について話すが、シセロたちに連れ去られた事から助ける為に旅へ出る。
道中に5人の腹違いの兄弟たちと出会い、悪い人間から金を奪って合計10万ドルを手にした。
シセロのタトゥーで母親殺しの張本人だと知り、敵を討つ為に挑んであっさりと倒した。
最後は父親の裏切りで婚約者を助け、牢屋送りにして他の兄弟たちを村に迎えて式を挙げた。
・ラモン・ロペス・ストックバーン(演:ロブ・シュナイダー)
近年の出演作に『ヒュービーのハロウィーン』、『僕のミッシー』などがあります。
トミーの異母兄弟の一人。母親はホテルを経営するメキシコ系で、友人となるロバの「ブロ」と常に行動を共にする。
ブロの世話をしていたところでトミーがやって来ると、腹違いの兄弟と聞いて感動していた。
父親を救う為に強盗をすると聞いて協力する話し、銀行の経営者を引き付ける役を担った。
リルも兄弟と知って他の兄弟とも出会い、スマイリーをスコップで倒して助け出した。
最後は父親の裏切りでガッカリするが、トミーの村で兄弟たちと暮らす事に満足していた。
・リル・ピート・ストックバーン(演:テイラー・ロートナー)
近年の出演作に『ホーム・チーム』、『アンリミテッド』などがあります。
トミーの異母兄弟の一人。兄弟の中で最年少。少し頭が足りないが、首の頑丈さが自慢で純真な性格を持つ。
人一倍女性に対して興味を持っていて、他の兄弟に突飛な質問をして答えに納得していた。
旅の間は母親に向けて手紙を書いていて、詳細に自分たちの行動を伝えて鳥に運ばせていた。
無法地帯の町から金を奪う為に吊るし首になるも余裕で、兄弟たちが成功して逃げ去った。
最後は父親の裏切りでガッカリするが、トミーの村で恋人ができて母親に手紙を書いていた。
・ハーム・ストックバーン(演:ホルヘ・ガルシア)
代表作に『ゾンビスクール!』、『僕のミッシー』などがあります。
トミーの異母兄弟の一人。母親は酒造りの名人で滝の近くにある家に住み、言葉が話せず、首絞めが特技である。
ヒントとしてトミーたちが家を訪れると、侵入者だと思い込んで襲うもすぐに誤解が解けた。
トミーたちと兄弟と判明して事情を伝えると、父親を助ける旅に喜んで同行する事にした。
ポーカー大会にラモンとチコたちと同行するが、主催者の一人が母親を侮辱して始末した。
最後は父親の裏切りにガッカリするが、トミーの村で兄弟と暮らす事になって楽しんでいた。
・ダニー・ストックバーン(演:ルーク・ウィルソン)
近年の出演作に『最高に素晴らしいこと』、『ゾンビランド:ダブルタップ』などがあります。
トミーの異母兄弟の一人。兄弟の中で一番のイケメン。水の中で6分間息を止められる特技を持っている。
過去に大きな失敗をしてしまい、未だに自分を許せない為に一人で父親を探し求めていた。
スマイリーの店でトミーたちと遭遇すると、彼らが兄弟だと知って父親を救う為に協力する。
実は大統領の元ボディーガードだったが、殺人犯に居場所を教えたせいで殺されてしまう。
最後は父親から励ましの言葉でスッキリし、最終的に兄弟たちとトミーの村で暮らす事に。
・チコ・ストックバーン(演:テリー・クルーズ)
近年の出演作に『モンスターズ・リーグ』、『ウィロビー家の子どもたち』などがあります。
トミーの異母兄弟の一人。母親が黒人でスマイリーの酒場でピアノを弾く。イチモツが自慢でピアノも弾ける。
ダニーが父親の名前を出した事で気になって、一緒に店を出ると兄弟だと話して喜んでいた。
自分が半分黒人である事を兄弟に告白してスッキリし、父親を助けるべくスマイリーを売る。
ポーカー大会にラモンたちと同行したが、主催者の妻から誘惑されてそのままベッドに行く。
最後は父親の裏切りにガッカリするが、トミーの村で兄弟たちと暮らす事に喜んでいた。
・スモーキング・フォックス(演:ジュリア・ジョーンズ)
代表作に『ウインド・リバー』、『スノー・ロワイヤル』などがあります。
アパッチ族の酋長の娘。トミーと婚約していて結婚を控えている。無茶をするトミーにいつもヒヤヒヤしている。
雑貨屋でレフト・アイ・ボーイズたちに絡まれ、トミーに助けてもらうも無茶する事に不安。
フランクが村がやって来ると、トミーの実の父親だと知って部族のみんなと歓迎をしていた。
レフト・アイ・ボーイズに見つかって誘拐されるが、クレムの視界から消えて逃げ去った。
最後はフランクを助けようとして捕まるが、トミーと兄弟たちに助けられて結婚式を挙げた。
・クレム(演:スティーヴ・ザーン)
代表作に『ロードキラー』、『ナショナル・セキュリティ』などがあります。
雑貨屋の店主。左が外側に向かっている斜視。インディアンが根っから嫌いで見かけただけで射殺する。
店に入ってきたのがインディアンと思い銃を向けるが、トミーが白人だと知って歓迎した。
トミーのせいでひどい目に遭い、同じく恨みを持つレフト・アイ・ボーイズの一員に加わる。
スモーキング・フォックスを誘拐していたが、視界が悪いせいで簡単に逃げられてしまう。
最後はトミーたちに助けられて加勢し、ならず者たちと戦って約束を果たして解放された。
・スマイリー・ハイス(演:ハーヴェイ・カイテル)
近年の出演作に『ギャング・オブ・アメリカ』、『異端の鳥』などがあります。
金塊酒場の店主。町の近くにあった金脈から金が採れなくなり、列車も走らなくなって寂れてしまっている。
それでも店が繁盛していて、暖炉の上には2万ドル相当の金塊があって見物客が耐えない。
どんな残虐な行為をしても笑っていて、盗もうとした人間の親指を噛み千切って飾っている。
チコの裏切りでトミーたちが金塊を盗み出すが、彼らを笑いながら追って銃を突きつけた。
最後は後から駆けつけたラモンにより首が切断され、体が自分の頭に銃弾を撃って死亡した。
・シセロ(演:ダニー・トレホ)
近年の出演作に『オーシャンズ・ウォー』、『スポンジ・ボブ:スポンジ・オン・ザ・ラン』などがあります。
ならず者たちを束ねるリーダー。過去にフランクとともに強盗団を組んでいたが、突然裏切られてしまっている。
トミーの元にいたフランクを追いかけると、5万ドルの在り処を聞いて彼を連れ去っていく。
兄弟たちと5万ドルを工面したトミーが現れると、ありがたく頂戴してフランクを解放する。
実は過去にトミーの母親を殺害した張本人であって、その時のタトゥーで思い出された。
最後はトミーが母親の敵を討とうとすると、引き金を引くも先にナイフが額を貫かれて死亡。
・フランク・ストックバーン(演:ニック・ノルティ)
近年の出演作に『エンド・オブ・ステイツ』、『ヘッド・フル・オブ・ハニー』などがあります。
有名な強盗でトミーや異母兄弟たちの父親を名乗る男。村までやって来るとトミーが実の息子だと告白した。
肺結核を患っていて命が残り少ない事から、残した財産を息子に託す為に話しをしていた。
強盗の仲間だったシセロが村に来ると、隠した5万ドルの在り処を教える為に連れ去られた。
トミーたちが10万ドルの大金を持っていると知り、本性を現して裏切って金を要求した。
最後はスモーキング・フォックスを人質にするが、トミーに捕まって逮捕されて牢屋に入る。
感想
[個人的な評価]
本作はNetflixで独占配信された作品となります。
この作品は主演を務めるアダム・サンドラーが脚本と製作としても参加しています。
本格的な西部劇でありながら、そこはアダム・サンドラーが主演と脚本と製作を務めている事から全編に渡ってバカみたいな展開となっています。
主人公はインディアンのアパッチ族に育てられた白人で、どこかで見たような設定ながら軽いフットワークとナイフを自由自在に使う。
見た事もない実の父親が会いにやって来ると、元仲間に連れ去られてしまい、連れ戻す為に金を集めて兄弟たちと出会うという物語になります。
まず、本作のタイトルである「リディキュラス」は「バカげている」意味を持ち、まさに本作を象徴するような感じになっています。
主人公を含めた同じ父親を持つ兄弟たちが思わぬ出会いから、力を合わせて悪い人間から金を巻き上げて集めていく展開はバカバカしくも面白い。
アダム・サンドラーは笑いの要素を持たないキャラクターであるけど、他の兄弟が代わりにやってくれているから充分にコメディとして成立しています。
あくまでアダム・サンドラーは物語を進める役目を担い、本来のやりたいギャグを兄弟たちにやらせているのは良いバランスだと思います。
豪華なキャストでありながら、個性的な兄弟たちは見た目だけじゃなく、それぞれ特技を持っていてちゃんと物語の中で使っていました。
そんな兄弟たちの父親を演じるニック・ノルディは最初から怪しさ満点だったが、終盤では期待通りに息子たちを裏切る立ち回りは安定していました。
他にダニー・トレホ、ハーヴェイ・カイテル、スティーヴ・ブシェミ、ジョン・タトゥーロと端役にはもったいないぐらいのキャストが揃っていました。
だからこそバカをやっているところにアダム・サンドラーの手腕があって、突き抜けた面白さはなくても最後まで楽しめました。
どうやらインディアンなどの扱いにクレームが出たらしいけど、実際はちょっと違っていて公開するまで色々あったようです。
そのせいで批評家たちから最低の評価を受けているが、そもそも彼らには見る目がないので娯楽作の良さは分からないと感じさせる作品でした。
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